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GOLGOのひとりごと

ネット社会における内部告発対策

2012.12.28

今日のネット社会では、社員が会社を転覆させようと思ったら、いともたやすい状況にあります。社員はいくらでも情報を入手できるし、情報を発信することもできるからです。
内部告発によってこの数年、多くの大企業、老舗企業が大きな痛手を負ってきています。
目先の利益だけを追求していては、いつ何時、足下をすくわれるか分かりません。

さて、このリスクから会社を守る方向性としては2つあります。

ひとつはコンプライアンスを徹底することです。そして情報漏洩対策。
これが最も正攻法のやり方でしょう。
でも、それでもリスクをカバーしきれるものではないのが現実です。
社員は機械ではなく人間なのですから、100%管理することはとても不可能です。
社員の方がその気になったら、どんなに正攻法で守ろうとしても会社を陥れる方法はいくらでもあります(ただし、社員のうっかりによる情報の流出を防ぐ上ではこれも大事です)。

では、どうしたらネット社会のリスクから会社を守れるのでしょうか?

「人は城、人は石垣、人は堀。情けは味方、仇は敵なり」

(どれだけ城を堅固にしても、人の心が離れてしまったら世を治めることはできない。民衆に情けをかけることは人をつなぎとめ、国を栄えさせるが、民衆に憎まれれば国は滅びる)
実はネット社会とは程遠い時代に信玄が残したこの言葉こそ、会社を守る最終手段なのです。

この言の通り、信玄はその生涯の内一度も甲斐国内に新たな城を普請せず、堀一重の躑躅ヶ崎館(つつじがさきのやかた)に住みました。
一方で、信玄が心血を注いだのは民政でした。当時、多くの大大名が民衆の一揆によって進軍を阻まれてきました。業を煮やした信長などは、比叡山を焼き討ちして更に人心が離れる結果となり、本能寺の変で非業の死を遂げています。そんな時代にあって信玄の民政の巧みさは傑出しています。釜無川に今も残る信玄堤がその象徴です。
自らの居城を堅固にするよりも、民衆の暮らしを良くしてあげることで、民衆が城になって国を守ってくれる。事実、信玄の治世において、甲斐国内で大規模な一揆が起きたことはありませんでした。城に住まずとも、信玄は安心して眠れたわけです。

もうお分かりでしょう。内部告発から会社を守る最後の砦は、社員の情なのです。
おそらく、賞味期限の改ざんをしてきたA社でも、過去に何度も社員から非難の声が上がったのではないでしょうか? そうした正義の声に耳を貸さない会社だからこそ、内部告発が起きるのです。
社員の気持ちを大事にして、みんなで社会に貢献していこうという姿勢で会社が運営されていれば、あのようなことになるはずがありません。

「大変な世の中になった」・・・そんな声をよく聞きますが、そうでしょうか? 会社なんて元々、世の人々が必要としてくれるから繁盛するのです。社員を人間を大事にしない会社が淘汰されるという世の中は、むしろ健全と言えるのではないでしょうか?

究極のリスク対策は、社員を大事にし、社員から大事にしてもらえる会社を作ることなのです。

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