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GOLGOのひとりごと

経営者らしいものの考え方(機会費用)

2012.11.12

機会費用という言葉を知っていますか?

この言葉(考え方)は、現代の経営者が毎日アタマを悩ませていることの基本となる概念です。

経営者の仕事は意志決定ですが、意志決定のための根拠として「費用」を考える人は多いでしょう。

例えばとなり町まで電車で行けば120円、タクシーで行けば1000円掛かるとします。

この場合、電車の費用は120円、タクシーの費用は1000円です。

費用だけを考えれば、電車の方が費用が安いから電車で行く、となるはずです。

 

ところが、物事は単純な費用だけでは比較ができないことが多いのです。

ここから駅まで歩くのに15分かかり、駅に着いても電車は30分に1本しかなく、隣の駅から目的地まで15分歩かなくてはならない・・・こんな場合に電車とタクシーを費用だけで単純比較はできません。

単純比較できない物事を前にしたとき、「機会費用」という概念がとても役に立ちます。

機会費用とは、ある選択をした場合に、別の選択をした場合に得られるであろう価値をその選択の対価(機会費用)として捉える考え方です。

もしも、 その人が1時間に1万円分の仕事をできるとしたら、電車に乗ってとなり町まで行くのに場合の機会費用は、次のように計算できます。

電車に乗ることを選択したことで掛かった時間=15分+30分+15分=1時間

この1時間で稼げたであろう価値=1万円

電車代=120円

機会費用=10,120円

これに対し、タクシーに乗ることを選択した場合の機会費用は次の通り。

タクシーで15分掛かるとすると、その15分で稼げたであろう価値=2500円

タクシー代=1000円

機会費用=3,500円

 

つまり、1時間に1万円稼げる人ならタクシーを選択した方が、その人がトータルで稼げるお金が増えるということになります。

逆に1時間に1000円しか稼げない人の場合、

電車を使う場合の機会費用=1,120円

タクシーを使う場合の機会費用=1,250円

となり、電車を使った方が合理的だということが分かります。

 

ちなみに機会費用は時間だけではありません。その人がその行動を選択することで、その間別の行動をした場合に稼げること全てがあてはまります。

例えば健康などがそうです。

その日が非常に寒い日で、電車を選択した場合に風邪を引いてしまい、仕事を3日も休むことになったとすると、機会費用は3日分の稼ぎということになります。

 

まずは、機会費用という言葉をアタマの中に定着させて、日々の行動選択の時に自分の機会費用を考えてみてはいかがでしょうか? 

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