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GOLGOのひとりごと

定年退職後の再雇用者に対する有給休暇の考え方

2020.03.16

定年退職後の労働者を引き続き継続して雇用する場合、有給休暇の付与日数について、今までの勤続年数は一度リセットし、新規採用者と同様に扱っていいのか、また未消化の有給休暇の日数もリセットしていいのか?、という質問を度々受けます。
今回は定年退職者の有給の取扱について考えていきたいと思います。

ポイントは「継続勤務の実態」
労働基準法第39条によれば、有給休暇の付与について、「雇入れの日から起算して6ヶ月継続勤務し全労働日の8割以上出勤した労働者」に倒して有給休暇を付与することを義務付けております。
定年退職者について考える場合、上記条文の「継続勤務」をどう評価するべきかが、問題となります。
一度退職をした職員については、退職をもって、一度勤続がリセットするようにも思えます。
この点、昭和63年3月14日基発150号行政通達によれば、
継続勤務か否かについては、「勤務の実態に即し実質的に判断すべきもの」であり、形式上労働関係が終了し、別の契約が成立したとしても、実質的には労働関係が継続していると認められる場合には、「継続勤務」と判断されます。
定年退職による退職者を引き続き委託等として再採用している場合(退職手当規程に基づき、所定の退職手当を支給した場合を含む)は実質的には勤務は継続したもののとみなされると示しています。

例外は?
基本的に、退職者の再雇用者の勤続年数は通算すべきですが、退職と再雇用日との間に開きがある場合、このケースに限っては、労働関係が切れていると判断することが出来、勤続年数がリセットされうる場合もあります。

未消化の有給休暇の取り扱いについて
年次有給休暇の勤続年数が通算すると判断される場合については、基本的には原則通り、未消化の有給休暇は2年間の時効(労働基準法115条)が切れるまでは労働者は有給休暇取得する権利がありますので、再雇用後にも未消化分の有給休暇が繰り越されます。

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