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GOLGOのひとりごと

消費者目線で感じたこと(自転車購入)

2013.05.06

マーケティングにからめて、ついさっき体験した私(GOLGO)の実話。

今日、買ったのは6万円のクロスバイク。
長文ですよ。

一軒目のお店は、近所の某サイクルショップ。
それなりに展示台数もあり、子供の自転車は毎回ここで買っていた。

クロスバイクは前から欲しくて、買う気満々で店に入った。
が、店員さんは2人しかおらず、他のお客さんの相手で忙しそうで、目も合わせてくれない。

それでも10分ほど順番を待って、店員さんに声をかける。
「今までママチャリしか乗ったことがないんだけど、クロスバイクが欲しいのですが?」

展示してあるクロスバイクは2万円~8万円で5種類ほどあり、値段とモデル名しか書いてない。初心者には、どう選べばいいのかわからない。何がどう違うのか?

「高級品はギアの段数が多く、軽い素材を使用しています。ハウスブランドの物は機能的には劣りませんが、お値打ちです。色やカタチはお客様の好みでお決めください」

確かに合理的な説明だ。
道具(例えばママチャリ)を買うならこの説明で十分だろう。
道具を買うなら、ハウスブランドの安物で機能的には十分だと納得できる。

だが、私にとってクロスバイクは道具ではなくおもちゃなのだ。
おもちゃの場合、初心者だから安物が欲しいとは限らない。
1台しか買えないおもちゃとしての自転車は、価格や性能だけでなく、どれだけ自分を楽しませてくれるか?どれだけ愛着を持って乗ることができるか?が重要になる。

ここで重要なのは、客観的価値よりも主観的価値。
色やカタチも含めて、店員さん、あなただったらどれが欲しいか?
こんな時、理想の店員さんは自分が選びに選び抜いて買った愛着ある自転車を所有しており、その自転車のプライスレスな価値についてストーリー仕立てで滔々と語れるような人だ。

私にとってクロスバイクは高額商品でもある。一生にそう何度も買うわけではない。

高額商品の場合、何を買うかだけでなく、誰から買うかも重要だ。
・信頼できる相手かどうか?
・商品についてよく分かっている相手かどうか?
・この人から買いたいと思える相手かどうか?
分かってない相手に対してこんなことを求めても始まらないので、この店は諦めることにした。

2軒目はこのお店。
http://www.o2lief.jp/

ここを選んだ理由は、スポーツサイクルショップと銘打っている所。
限られた時間を費やす上で、近場の次は専門店に賭けてみることにした。
果たして専門店が、スポーツサイクルの初心者に対してどんな売り方をするのか?

お店の大きさはさっきのお店と同じくらいだが、店員さんは5人ほどいる。
笑顔で迎えてくれたカウンターの女の子に「カッコいい自転車が欲しいんですけど」と言ってみると、奥で整備しているお兄さんたちがクスクス笑う。
彼女はこの謎かけにどう応えるか?

女の子はすぐにカウンターから出てきて「カッコいい自転車ですか? どんなのがいいですかねえ~」と展示してある自転車の方へ案内してくれる。

そこへいつの間にか健康そうなおじいさんの店員がやってきて「50キロ以上乗るのかい?」と聞いてきた。
いえいえとてもそこまでは・・・でも日帰りでサイクリングに行きたいな。
「だったらコレがいいんじゃない?」と6万円のクロスバイクを指す。

いつもならここから価格、性能、デザインなどを勘案して、商品の選定が始まるのが常だが、おじいさんはまず乗ってみろという。

外へ連れ出され、試乗車のサドルをテキパキと調整し、ギアの操作方法を説明。私の名前も聞かずに店へ去ってしまう。

幸い天気は絶好のサイクリング日和。
気持良くペダルを漕ぐと、とにかくこの自転車が欲しくなった。
短所は特に感じられない。
デザインもまあまあだ。
わずか3分ほどの試乗だったが、30分説明を聞くよりも説得力があった。

店に戻る頃には、これでいいかな?という気持ちになりかけていた。

機能的な面ではグリップの面積が広くなっていて、体重を乗せ続けても疲れにくそうなところが気に入った。
同じくらいの値段のマウンテンバイクも試乗車があり、軽く乗ってみたが街乗り中心の私にはちょっとヘビーな感じがした。

結局さっきのクロスバイクの色のチョイスを女の子と相談し、車体の選定が終了。

その後、何にでも詳しいおじいさんが、スタンドや空気入れ、ライトなどを選んでくれた。
最後にサービスのコーヒーを飲みながら会計終了。

正直、価格は一軒目の方が安かったし、品質もそう変わらないだろう。でも、納得感が全然違う。

一軒目のお店では、試乗車は無かった。
店員さんの説明は、間違いではないのだが、高額おもちゃの購入を意思決定させるには不十分だった。周波数が合わない感じ。

二軒目のお店は、ちゃんとお客の気持を分かっている感じがした。きっとあのおじいさんも女の子も、スポーツサイクルが大好きなのだろう。

一軒目のお店を出る時にはため息まじりだったが、二軒目のお店を出る時は幸せな気分だった。

人がどんな理由で購買を決定するか?

主観的価値とは、誰が何と言おうとも「私が気に入った」ということ。
他との比較なんかどうでもいい。
購入可能な範囲なら、価格で決めることもない。

なんとなく恋愛に似ている。
恋愛ですべての選択肢を合理的に判断?なんて馬鹿げてるように、お気に入りの商品を探す上では合理性より大事なことがある。
それはもしかしたらドラマ・・・物語なのかもしれない。

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