GOLGOのひとりごと

【制度を上手に活用】記事一覧

2021.03.12
産休中の国民年金保険料免除
2021.03.05
出産や育児にかかる社会保険料の免除
2021.03.01
マイナンバーカードの健康保険証利用について
2021.02.22
労働保険料等の納付猶予
2021.02.15
入社直後に傷病手当金を申請できるか?
2021.02.12
離職票の発行義務について
2021.02.08
高齢者医療制度
2020.12.21
年金の脱退一時金
2020.12.07
新型コロナウイルス感染時の傷病手当金受給について
2020.11.01
源泉所得税の甲欄乙欄
2020.10.22
第1子育児休業中に第2子を妊娠した場合
2020.10.19
別居している被扶養者の認定
2020.10.12
男性の育児休業の注意点
2020.09.12
休業手当を支給した月が含まれる場合の離職証明書の書き方
2020.09.10
雇用関連の助成金
2020.09.07
社会保険の住所変更
2020.09.01
休業等があった場合の算定基礎届の考え方
2020.08.18
非常勤役員の社会保険加入
2020.07.21
教育訓練給付の拡充
2020.05.07
労働保険事務組合って何?
2020.04.22
育児休業中に仕事に出た場合の給付金はどうなるか?
2020.04.09
海外在住親族の健康保険の扶養手続
2020.03.18
新型コロナウイルス感染時の傷病手当金
2019.12.13
振替休日と代休
2019.12.09
有給休暇の基準日の設定
2019.11.15
月額変更の年間平均を用いた申し立て制度
2019.11.11
療養費の払い戻し請求
2019.11.01
育児休業支援コース助成金
2019.10.28
育児休業給付
2019.10.18
労災発生時の対応
2019.08.30
災害時における労働時間及び休日出勤
2019.08.23
両立支援等助成金の出生時両立支援コース
2019.07.29
育児休業中の社会保険料免除
2019.07.19
未払い賃金建て替え払い制度
2019.07.08
教育訓練給付金
2019.06.16
海外療養費
2019.06.13
高額療養費と限度額適用
2019.04.28
雇用保険の適用拡大(その2)
2019.04.09
労災保険の特別加入
2019.04.02
傷病補償年金とは
2019.03.19
1週間単位の非定型的変形労働時間制
2019.02.01
在宅勤務のみなし労働時間
2019.01.22
産前産後休業の保険料免除制度
2019.01.08
年金の受給資格期間
2018.12.10
再就職手当
2018.11.30
失業時の給付が手厚くなる条件
2018.11.05
ストレスチェックの 助成金
2018.10.29
雇用保険の基本手当日額
2018.10.22
在宅勤務中の労災
2018.10.15
高額な医療費がかかった時にもらえる給付

産休中の国民年金保険料免除

2021.03.12

第1号被保険者(自営業者やその家族)が、平成31年2月1日以降に出産した際、産前産後の国民年金保険料が一定期間免除される制度です。

 

・対象者

第1号被保険者:20歳以上60歳未満の自営業者・農林漁業者とその家族、学生、無職の人等。

※会社の社会保険に加入している人(第2号被保険者)や加入者の配偶者(第3号被保険者)は対象になりません。

 

・保険料免除期間

出産予定日または出産日が属する月の前月から4か月間の国民年金保険料

(令和2年度の国民年金保険料は、1か月16,540円です)

 

・届出先

お住いの市役所、区役所等の国民年金窓口(郵送での手続きも可能)。

届出に必要な書類は年金機構のホームページからダウンロードなさってください。

 

 

産前産後の保険料免除制度は、以前までは第2号被保険者(会社で社会保険に加入している人)のみ適用されておりましたが、上記免除は社会保険に加入していないアルバイトやパート勤務者も対象になる可能性があります。

届出をしないと免除は受けられませんので、該当しそうであれば早めに届出したほうが良いでしょう。

出産や育児にかかる社会保険料の免除

2021.03.05

妊娠、出産、育児については社会保険上手厚い保護がなされています。

出産手当金、育児休業給付金などの休業補償のほか、社会保険料関係が免除になる特例があります。

 

1、産前産後休業期間中の保険料免除

平成26年4月30日以降に産前産後休業が終了となる被保険者が対象となります。

 

産前産後休業期間(産前42日(多胎妊娠の場合は98日)、産後56日のうち、妊娠または出産を理由として労務に従事しなかった期間)について、健康保険・厚生年金保険の保険料は、被保険者が産前産後休業期間中に事業主が年金事務所に申し出ることにより被保険者・事業主の両方の負担が免除されます。

申出は、事業主が産前産後休業取得者申出書を日本年金機構(事務センターまたは年金事務所)へ提出することにより行います。

なお、この免除期間は、将来、被保険者の年金額を計算する際は、保険料を納めた期間として扱われます。

 

2、育児休業期間中の保険料免除

(1)育児・介護休業法による満3歳未満の子を養育するための育児休業等(育児休業および育児休業に準ずる休業)期間について、被保険者は、事業主へ申出を行い、事業主が「育児休業等取得者申出書」を日本年金機構へ提出します。

(2)申出により、健康保険・厚生年金保険の保険料は被保険者・事業主両方の負担が免除されます。

(3)この申出は、被保険者が次のア~エの育児休業等を取得する度に、事業主が手続きします。

また、この申出は、現に、申出に係る休業をしている間に行わなければなりません。

ア.1歳に満たない子を養育するための育児休業

イ.保育所待機等特別な事情がある場合の1歳6カ月に達する日までの育児休業

ウ.保育所待機等特別な事情がある場合の2歳に達する日までの育児休業

エ.1歳(上記イの場合は1歳6カ月、上記ウの場合は2歳)から3歳に達するまでの子を養育するための育児休業の制度に準ずる措置による休業

(4)保険料負担が免除される期間は、育児休業等開始月から終了予定日の翌日の属する月の前月(育児休業終了日が月の末日の場合は育児休業終了月)までです。免除期間中も被保険者資格に変更はなく、保険給付には育児休業等取得直前の標準報酬月額が用いられます。

マイナンバーカードの健康保険証利用について

2021.03.01

令和3年3月より、マイナンバーカードを健康保険証として利用できる制度が始まりました。

医療機関や薬局の窓口等でマイナンバーカードをカードリーダーにかざすことで、医療保険の資格確認ができるものです。

 

利用メリット

・就職や転職、引っ越しをしても、マイナンバーカードを健康保険証として利用し続けることができる

・限度額適用認定証が無くても、限度額適用が受けられる

・マイナポータルを通じて、確定申告の医療費控除手続き時の医療費情報が自動入力できる

等があります。

 

申し込み方法

マイナンバーカードの交付を受けてない方は、まずは交付申請から始める必要があります。

また、マイナンバーカードを持っていれば当たり前に使えるわけではなく、事前にマイナポータルから利用登録が必要となります。

詳しくは以下をご参照ください

https://myna.go.jp/html/hokenshoriyou_top.html

 

 

転職時等は、新しい健康保険証の発行にどうしても時間がかかってしまいます。また、高額な医療費を見越して発行する限度額適用認定証も、申請を出してから届くまでにある程度の日数を要します。

これらが解消されるのは便利な制度だと思いますので、興味ある方は申請してみてはいかがでしょうか。

労働保険料等の納付猶予

2021.02.22

新型コロナウイルス感染症の影響により、事業に係る収入に相当の減少があった事業主の方にあっては、申請により、労働保険料等の納付を、1年間猶予することができます。

この納付猶予の特例が適用されると、担保の提供は不要となり、延滞金もかかりません。

 

猶予の要件

以下のいずれも満たす事業主の方が対象となります。

① 新型コロナウイルスの影響により、令和2年2月以降の任意の期間(1か月以上)において、事業に係る収入が前年同期に比べて(※1)概ね 20%以上減少していること

② ①により、一時に納付を行うことが困難であること(※2)

※2 「⼀時に納付を行うことが困難」かどうかの判断については、少なくとも向こう半年間の事業資金を考慮に入れるなど、申請される方の置かれた状況に配慮し適切に対応します。

③ 申請書が提出されていること

 

なお、「前年同期比概ね 20%以上の収入の減少」という基準の適用については、現に収入の減少が 20%に満たないことのみをもって一概に特例の適用を否定するものではなく、収入の減少が 20%に満たない場合でも、今後、さらに減少率の上昇が見込まれるときなどは、これを勘案して総合的に判断されます。

 

猶予対象となる労働保険料等

令和2年2月1日から令和3年2月1日までに納期限が到来する労働保険料等が対象となります。

なお、特例猶予が認められない場合であっても、他の猶予制度(換価の猶予等)を利用できる場合がありますので、都道府県労働局にご相談ください。

入社直後に傷病手当金を申請できるか?

2021.02.15

傷病手当金は、社会保険に加入する大きなメリットのひとつです。これは私傷病により会社を休む場合の休業補償金のことです。

この傷病手当金は、入社して間もない被保険者でももらえるでしょうか。

 

基本的な要件

傷病手当金の基本的な要件は以下の通りです。

 

  1. 業務外の理由による病気やケガの療養のために休業していること(ただし、業務上の災害や通勤災害による療養や保険対象外の治療(正常分娩、美容整形、歯列矯正、妊娠中絶、自由診療等)は、除きます。)
  2. 会社から給与が支払われていないこと
  3. 傷病手当金の支給申請書に、医師による労務不能の証明をしてもらえること

 

この要件を満たしていれば、たとえ入社したばかりの被保険者であっても申請は可能です。ただし、入社したばかりの場合、「本当は前から持ってた持病でないか?」などの確認をされることになります。

 

 

・前職における状況確認

傷病手当金の支給申請を受けた保険者(協会けんぽや健康保険組合など、手当金を支給する側)は、さまざまな観点から審査を実施します。その審査には、

 

⑴同じ傷病ですでに支給を受けていないか、

⑵受けている場合には1年6ヶ月に達していないか、という事項もあります。

 

この点において、転職者の場合、転職前に支給を受けていて、この1年6ヶ月にかかる可能性があります。そこで、中途入社後、間もない被保険者については、前職で加入していた保険者に、支給の有無等を確認することになります。

ちなみに傷病手当金は退職後も貰うことができますが、その場合は一年以上の被保険者期間が必要となります。入社直後の方が退職後も傷病手当金を受けられるというのはさすがにありませんが、ある程度継続勤務されていた方であれば退職後も受給可能ということです。

離職票の発行義務について

2021.02.12

雇用保険の被保険者が退職した時、退職者から「離職票を発行して欲しい」と頼まれることがあります。これは必ず対応しなければならないものでしょうか。

 

1、離職票とは

離職票は、会社でなく「ハローワーク」が発行するものです。会社が

 

・退職日

・退職理由

・生年月日

・退職前の給与額や出勤日数

 

を離職証明書という書類でハローワークに申請し、帰ってくる書類が離職票です。

 

2、何に使用するか

離職票には、「退職者がその会社にどのくらいの期間勤めていて、いくら給料をもらっていたか。どんな理由で辞めたか」などが記載されてあります。

その内容によって、基本手当等の給付(いわゆる失業保険など)の内容が決まります。

よって、失業保険をもらわない場合は、離職票を使う場面はあまりありません。

 

3、発行は原則必要

基本的に離職票の発行は必要です。

ただし、退職者本人が離職票の交付を希望しない時は発行しなくても大丈夫ですが、59歳以上の被保険者が離職した場合は必ず発行しなければなりません。また、退職時には不要と言った社員が後日離職票を求めてくるケースもありますので会社としては全員に対して発行するものとしておくほうがいいでしょう。

 

 

4、離職票のその他の使い道

離職票は、その他国民健康保険や国民年金の免除手続きに必要なことがあります。つまり、「失業をしてお金の余裕がないから保険の免除を受けたい」と申請する際の証拠書類になったりします。

高齢者医療制度

2021.02.08

我が国では現在、75歳以上を「後期高齢者」と位置づけ、医療制度を区分しています。

そもそも日本では、「国民健康保険」と「被用者保険」の二本立てで国民皆保険を実現していますが、所得が高く医療費の低い現役世代は被用者保険に多く加入する一方、退職して所得が下がり医療費が高い高齢期になると国保に加入するといった構造的な課題があります。このため、高齢者医療を社会全体で支える観点に立って、75歳以上について現役世代からの支援金と公費で約9割を賄うとともに、65歳~74歳について保険者間の財政調整を行う仕組みを設けています。これを後期高齢者医療制度と言います。

 

旧老人保健制度において「現役世代と高齢者の費用負担関係が不明確」といった批判があったことを踏まえ、75歳以上を対象とする制度を設け、世代間の負担の明確化等を図っています。

 

特徴

・現役世代と高齢者の分担ルールを明確化している(現役世代が給付費の4割、高齢者が1割)

・保険料を納める所とそれを使う所を都道府県ごとの広域連合に一元化し、財政・運営責任を明確化している

・都道府県ごとの医療費水準に応じた保険料を、高齢者全員で公平に負担する仕組みとなっている。

 

後期高齢者医療の保険料について

被保険者が負担する保険料は、条例により後期高齢者医療広域連合が決定し、毎年度、個人単位で賦課されます(2年ごとに保険料率を改定)。

○ 保険料額は、①被保険者全員が負担する均等割と、②所得に応じて負担する所得割で構成されます。

※平成30年度・令和元年度全国平均保険料率 均等割 45,116円/所得割率 8.81%

○ 世帯の所得が一定以下の場合には、①均等割の7割/5割/2割を軽減する(7割軽減の対象者には、更に国費を投入し、8.5割、8割軽減としている)。

○ 元被扶養者(※後期高齢者医療制度に加入する前日に被用者保険の被扶養者(被用者の配偶者や親など)であった者)については、75歳に到達後2年間に限り、所得にかかわらず、①均等割を5割軽減しています。また、②所得割は賦課さません。

年金の脱退一時金

2020.12.21

脱退一時金とは、日本の年金制度(国民年金・厚生年金)に加入(納付済み)した期間が6ヶ月以上ある外国人(日本の国籍を有しない)が受給資格要件(10年間の年金加入)を満たさずにのんの年金を受け取ることが出来ない場合で、帰国(一時帰国等、日本国内に住所を有する場合※は除く)した際に国民年金保険料を納付した又は厚生年金の加入期間に応じてそれぞれ一時金を受けることが出来る制度です。

 

【脱退一時金の支給額】

  • 国民年金保険料を納付していた場合

国民年金保険料の脱退一時金の支給額は、国民年金保険料を納めた期間に応じて支給されることとなります。脱退一時金の支給額は最後に保険料を納付した月の属する年度により、支給額が異なります。

最後に納付した保険料が令和2年度であった場合は以下の通りです。

保険料納付済期間

受給金額

6ヶ月以上12ヵ月未満

49,620円

12ヵ月以上18ヵ月未満

99,240円

18ヵ月以上24ヵ月未満

148,860円

24ヵ月以上30ヵ月未満

198,480円

30ヵ月以上36ヵ月未満

248,100円

36ヵ月以上

297,720円

(参照:日本年金機構より)

  • 厚生年金保険に加入していた場合

脱退一時金の支給金額は以下の計算式で算出されます。

被保険者であった期間の平均標準報酬額×支給率

支給率ですが、加入期間の最終月(資格喪失月の前月)の前年の10月(最終月が1~8月の場合前々年の10月の保険料率)の保険料率に2分の1に乗じた保険料率に以下の表の数を掛けるものをいいます。

 

保険料納付済期間

掛ける数

6ヶ月以上12ヵ月未満

6

12ヵ月以上18ヵ月未満

12

18ヵ月以上24ヵ月未満

18

24ヵ月以上30ヵ月未満

24

30ヵ月以上36ヵ月未満

30

36ヵ月以上

36

(参照:日本年金機構より)

 

保険料率は年度によって変更される場合があるので、申請の際は必ず確認するようにしてください。

また、この度、法改正により国民年金・厚生年金の脱退一時金計算の上限年数が3年から5年に延長されることとなりました: (施行は2021年・令和3年4月1日から)

 

【申請期限】

最後に日本に住所を有しなくなってから2年以内

 

脱退一時金は制度上あまり、浸透していない場合もあり、外国人労働者に説明が難しい場合もあります。日本年金機構より、各国の言語の申請書もダウンロードできます。

支給金額も年度ごとに異なる場合がありますので、都度確認することが必要でしょう。

新型コロナウイルス感染時の傷病手当金受給について

2020.12.07

新型コロナウイルスの感染が広がっております。

感染症で会社を休んだ場合、健康保険の傷病手当金を受給できるかについて、厚生労働省よりQ&A方式で健康保険組合等へ連絡がされました。いくつかピックアップしてご紹介します。

 

【Q1】 被保険者が新型コロナウイルス感染症に感染しており、療養のため労務に服することができない場合、傷病手当金は支給されるのか。

【A】 被保険者が業務災害以外の理由により新型コロナウイルス感染症に感染してい

る場合には、他の疾病に罹患している場合と同様に、療養のため労務に服すること

ができなくなった日から起算して3日を経過した日から労務に服することができ

ない期間、直近 12 か月の標準報酬月額を平均した額の 30 分の1に相当する額の3

分の2に相当する金額を、傷病手当金として支給することとなる。

 

【Q2】被保険者には自覚症状はないものの、検査の結果、「新型コロナウイルス陽性」と判定され、療養のため労務に服することができない場合、傷病手当金は支給されるのか。

【A】傷病手当金の対象となりうる。

 

【Q3】被保険者が発熱などの自覚症状があるため自宅療養を行っており、療養のため労務に服することができない場合、傷病手当金は支給されるのか。

【A】傷病手当金の対象となりうる。

 

【Q5】発熱などの自覚症状があるため自宅療養を行っていた方が、休職して4日目以降に帰国者・接触者相談センターに相談したものの、体調悪化等によりその日には医療機関を受診できず、結果として、その翌日以降、医療機関を受診せずに病状の改善が見られた場合には、傷病手当金は支給されるのか。支給される場合、医師の意見書を添付することができないが、何をもって労務不能な期間を判断するのか。

【A】傷病手当金の支給対象となりうる。

本問のように、医療機関への受診を行うことができず、医師の意見書を添付でき

ない場合には、支給申請書にその旨を記載するとともに、事業主からの当該期間、

被保険者が療養のため労務に服さなかった旨を証明する書類を添付すること等に

より、保険者において労務不能と認められる場合、傷病手当金を支給する扱いとす

る。

 

傷病手当金の申請として、通常時と大きく違うのはQ5におけるA医師の意見書の添付が無くても受給対象になりうる点かと思います。感染者が休業した場合は、休業中の所得補償として積極的に活用した方がよいでしょう。

 

詳細は以下よりご確認くださいませ。

 

新型コロナウイルス感染症に係る傷病手当金の支給に関するQ&A

https://www.mhlw.go.jp/content/000604969.pdf

源泉所得税の甲欄乙欄

2020.11.01

給与計算の際、社員の給与から所得税を引きますが、区分が「甲乙丙」に分かれています

国税庁が定める源泉徴収税額表には、上部に「甲」、「乙」、「丙(日額表のみ)」と書かれてあります。

 

1、甲欄

「甲」欄は、「給与所得者の扶養控除等申告書」の提出がある方に適用されます。

「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出した会社が、主たる給与の支払先となり、その会社の源泉徴収税額は「甲」欄が適用されます。

複数の会社で働いている場合、この書類は一箇所のみに提出します。この書類を出すことは、「ここの会社がメインの給与なので、甲欄で所得税を引いてください」という給与所得者の意思表示であるともいえるでしょう。

 

ちなみに、給与所得者の扶養控除等申告書には税法上の扶養家族の情報を記入します。所得税計算の際には、税法上の扶養家族がいるほど所得税が安くなります。

 

2、乙欄

「乙」欄は、「給与所得者の扶養控除等申告書」の提出がない方に適用されます。

2か所以上から給与を貰っていて、別の会社で「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している方の場合に適用して下さい。甲欄と比べて、乙欄の方が税率・税額が高く設定されています。つまり、「副業の給与など乙欄控除の場合高めに所得税を取るから、正直に確定申告しないと取られ損になる」という仕組みなっていると言えます。

 

3、丙欄

「丙」欄は、日額表だけにあり、日雇いの人や短期間雇い入れるアルバイトなどに一定の給与を支払う場合に適用します。課税対象額9300円未満の日額の場合源泉徴収はありません( 2020年1月時点)。

第1子育児休業中に第2子を妊娠した場合

2020.10.22

第1子育児休業中に第2子を妊娠した場合の取り扱いについて

 

第1子育児休業中に、第2子を妊娠した場合、社会保険や雇用保険の給付はどのようになるのでしょうか?

一番気になる点としては、第1子育児休業と第2子産前産後休業の時期が重複した場合、

育児休業給付金と出産手当金、保険料免除等が併用出来るのか、という点かと思います。

 

具体的には、産前休業と産後休業で取扱が異なります。

 

第1子育児休業と第2子産前休業が重複する場合

産前休業を申請した場合

第1子育児休業中に第2子の産前休業を請求する場合、第1子に係る育児休業は自動的に終わることになります。(育児介護休業法第9条3項)

 

したがってかかる場合には、第1子の育児休業給付金ならびに社会保険料免除は終了します。

新たに、第2子に係る出産手当金並びに社会保険料免除ができます。

 

産前休業を申請しない場合

 

実は、第2子妊娠が判明した場合、産前休業を申請しないという選択肢も労働者にあります。法律において、産前休業を申し出るかは労働者の裁量にゆだねられているからになります。(労働基準法65条1項)

 

この場合、第1子に係る育児休業給付金は継続し、第1子に係る保険料免除も継続することになります。

一方で、健康保険から支給される第2子に係る出産手当金も受給できます。出産手当金の支給要件としては、産前休業を申請していることは要件ではない為、出産以前6週間において、労務に就いていなければ出産手当金も併給することが可能となります。

 

ただし、第2子の産後休業についての取扱については異なる為注意が必要です。産前休業と異なり、産後休業は労働者の権利ではなく、請求に関らず取得することが法律で義務付けられております。

 

したがって、第2子の出産をもって、第1子のに係る育児休業給付金及び社会保険料免除は終了いたします。

別居している被扶養者の認定

2020.10.19

別居している被扶養者認定の必要添付書類について、

 

健康保険において、扶養の手続きの際、別居している親族の認定の場合、

同居している場合に比べ、要件の他、別途提出書類が必要となりますので注意が必要です。

 

被扶養者の認定要件の違い

 

①同居の場合

年間収入(年間の見込み)が130万円未満かつ

被扶養者の収入が被保険者の収入の半分未満

 

②別居の場合

同居の場合と同様、年間収入が130万円未満ですが、

別居の場合は、それに加え、被扶養者の収入が、被保険者からの仕送り額未満であることが要件とされています。

 

 

提出書類について

通常、扶養認定の際、以下の

①続柄確認書類

⇒住民票・戸籍謄本等(マイナンバー提出により省略可能)

②収入要件確認書類

⇒所得税法上の扶養親族を証明する書類(事業主の証明により省略可能)・退職証明書・離職票(失業手当受給期間は扶養認定されないので注意)等

 

が必要となりますが、

別居の場合は前述のとおり、仕送り額を証明する為、

上記に加え、

③仕送り額が確認できる書類

 

の準備が必要となります。

 

 

③の書類ですが、こちらについて注意が必要となるのが、

必ず、振込や送金の場合は現金書留の記録を控えとく必要があることです。

 

手渡し等で仕送りしている場合、扶養の認定は原則的にはおりませんので注意が必要です。

男性の育児休業の注意点

2020.10.12

イクメンという言葉があるように、男性の育児参加は世の中の関心ごとです。育児休業については女性だけでなく男性も取得できまが、取得開始時期や育休プラス制度など、ルールが一部女性と違います。以下男性の育児休業について解説します。

 

対象者

育児休業の対象となる男性は原則として次のとおりです。

・同一事業主に1年以上雇用されている

・子供が1歳未満(1歳の誕生日を迎えていない)

・子供が1歳になった後も引き続き雇用予定

・子供が1歳6ヶ月になる日の前日までに雇用契約が終了する予定ではない

・週3日以上勤務をしている

 

雇用保険に加入している人であれば多くの男性が育児休業の取得対象となります。

 

期間

女性については産後56日経過した後に育児休業が始まりますが、男性については出産日当日から育児休業の取得が可能です。終了期は「子供が産まれてから1年(子供の1歳の誕生日の前日まで)」です。

 

届出

会社に対して育児休業の申し出をするのは原則として1ヶ月前など事前にする必要があります。ただし、出産日は予定日からずれることも多いため、取得時期を変更することもできます。

 

給付

育児休業給付の申請は、休業期間2ヶ月ごとに1回、ハローワークに対して行います。通常会社が申請を行います。当初6ヶ月は休業前賃金のおよそ67%、その後は50%です。

 

育児休業の延長

育児休業は最長で1年が原則ですが、パパ・ママ育休プラスという制度を利用すると、子供が1歳2ヶ月になるまで育休期間を伸ばすことができます。

また、保育園に入れない場合に限り特別に育休を延長する事ができます。この場合最長2年間の取得が可能です。

休業手当を支給した月が含まれる場合の離職証明書の書き方

2020.09.12

退職時の離職票発行や育児休業をこれから迎える従業員がいる際、休業手当が支給される月が含まれる場合の注意点と給付金、基本手当等額の算定の方法についてご案内します。


休業手当額は賃金の算定に含まれるか?

原則として、休業手当は賃金と認められます。

従って、離職した際の基本手当額の算定や育児休業の際の給付金額の算定において除外せず、計算に含める必要があります。


休業手当の支給期間を含む場合の特例


休業手当は賃金としては含まれますが、休業手当の支払いが含まれる月にて給付金や手当額が算定されてしまうと、著しく低く算定される場合があります。

そこで、その場合は通常と異なる計算が採用されます。


通常賃金日額は、

(1)休業もしくは離職前6か月間の賃金総額/180※

で計算されますが、休業手当が当該期間に含まれる場合、

(2)(6ヶ月の賃金-休業手当)/(180-休業日数)


(1)(2)いずれかの高い方が採用されることになります。


※上記例は月給者を対象とした場合になります。日給・時給者の場合は180日ではなく、労働日数で算出した最低保障額との比較になります。


離職票等の記載の注意点

休業手当を含む月がる場合には、証明書等の記載において算定賃金や、算定基礎日数から除外する必要はありません。ただし、基本手当等の額を計算する際に、休業手当の額、休業日数の情報が必要となりますので、必ず備考欄への記載が必要となりますので注意が必要です。

備考欄記載例(○/○~○/○、計○日休業 休業手当額○○円)

雇用関連の助成金

2020.09.10

従業員を雇っていて、雇用保険に加入している事業所が一定の要件を満たした場合、申請をすることでお金をもらう事ができます。これを助成金と言い、毎年納付している雇用保険料が財源となっております。働く従業員にとって良いことをしたら、その種類によって申請できるのですが、主に以下のような助成金があります。

 

➤雇用調整助成金【休業・教育訓練・出向を通じて従業員の雇用維持】

➤特定求職者雇用開発助成金【就職困難者(高年齢者・障害者・母子家庭の母等)を雇用】

➤トライアル雇用奨励金【安定職業を希望する未経験者を試行的に雇用】

➤キャリアアップ助成金【有期契約労働者等を正規・無期雇用等に転換】

➤出生時両立支援助成金【男性労働者に育児休業を取得させる】

 

他にも、社会情勢に合わせて様々な助成金があります。

なお、助成金を申請するためには、事業所として労働関係法令を遵守していることが前提となります。

 

例えば、以下のようなところが確認され、満たしてない場合は不支給になることもあります。

➤出勤簿や賃金台帳が整備されているか

➤社会保険を適正に加入しているか

➤支給賃金が最低賃金額を下回っていないか

➤残業代の未払いはないか

➤有給休暇は付与しているか

 

また、書類偽造等で不正受給と判断された場合には以下ペナルティーがあります。

➤助成金の返還を求められる

➤事業所名の公表

➤将来の助成金申請ができなくなる(最低3年間)

➤会計検査院の調査もありえる

 

中小企業にとって助成金は魅力的ですので、助成金をもらうこと自体が目的になっているケースがあるように思います。年々、助成金の審査も厳しくなっており、不正をしているつもりがなくても不正受給と判断された場合には取り返しがつきません。申請要件をしっかり確認の上、無理のない程度で申請するようにしましょう。

社会保険の住所変更

2020.09.07

従業員の引っ越し等により従業員の住所変更があった場合、

基本的には、年金事務所に対し、健康保険・厚生年金被保険者住所変更届を提出することになります。

本手続きにより、年金事務所での登録変更が行われ、年金定期便等、被保険者へ変更後の住所に送付されることになります。

 

但し、この住所変更手続きにつきまして、取扱が徐々に変わりつつあります。

今現在、市町村での住所変更お手続きに際しましてマイナンバーの提出が必須となっております。

 

原則としては、マイナンバーを通じて、市町村役場から年金事務所へと連絡が行き、連動して自動的に社会保険上の住所変更もなされるよう仕組みが変更されたようです。

 

但し、マイナンバーを通じた住所切替ですが、全て自動的に変更されるわけではないので、注意が必要です。

 

原則としては、マイナンバー情報と被保険者情報が紐づけされておりますので、自動変更されますが、被保険者取得時にマイナンバーで申請していない場合やマイナンバーを変更した場合等、稀に自動的に変更されない場合がございます。その場合には、従来通り、住所変更お手続きが必要となります。

 

住所変更がなされているかの確認方法について

①年金事務所へ問い合わせをする。

⇒事業所の整理記号・被保険者番号・対象従業員の基礎年金番号等をお伝えした上で、新住所をお伝えすると、新住所に変更がなされているかお答えいただけます。(マイナンバー反映には少々時間を要するそうなので、住所変更後1ヶ月ほどしてから問い合わせをすると確実になります。)

 

②年金事務所から事業所への通知書

⇒住所変更が正しく行われなく、年金事務所からの年金定期便等が送付出来ない場合、

事業所宛に対象従業員の住所不明の通知書が届きます。

通知書に従い、住所変更手続きを進めることで、住所変更が出来ます。

 

 

原則的には不要となった住所変更手続きですが、稀にマイナンバーで対応できないこともあります。

従業員に住所変更があった場合には、注意してお手続きするようにしましょう。

休業等があった場合の算定基礎届の考え方

2020.09.01

新型コロナウイルス感染症の影響により、休業を余儀なくされた企業等も多いかと思います。従業員に休業手当をお支払いした場合等の場合、算定基礎届の提出方法、算出方法についてみていきます。

 

通常の定時決定についてですが、

原則的には4月、5月、6月に支払われた報酬によって、算定基礎届を提出します。

ただし、4月~6月の間に、休業等があり、本来の出勤日等に休業手当等が支給された場合、通常通りの算定基礎届の提出では正しい等級決定が出来なくなることが想定されます。

日本年金機構によりますと、以下の表ように算出し、提出することになります。

4月 5月 6月 7月 8月 9月 定時決定の算定対象月 随時改定月
1 5月・6月
2 従前等級で決定
3 7月改定
4 4・5・6月
5 8月改定
6 4・5・6月
7 9月改定

・○:通常報酬が支給された月                        (日本年金機構HPより引用)

・☆:休業等解消

・●:休業手当等が支払われた月

・★:休業等未解消

 

<パターン1・2>

パターン1・2はいずれも7月1日時点で休業状態が解消している場合です。

休業状態等が解消されている場合には、休業手当を含む月については算定の対象から除いて計算することになります。ただし、算定対象月全てが休業手当等支払っている月の場合、基本的には従前の等級から変動せず、保険料等級が決定します。

 

<パターン3以降>

パターン3以降は基本的には、休業状態が続いている場合です。

7月1日時点で休業状態が続いている場合には、原則的には休業手当支払い月を含め、通常通り4・5・6月の報酬をみて算定基礎届を提出することになります。

ただし、パターン3・5・7のように、休業手当支払い月が4ヶ月以上続く場合には、その都度保険等級の変更が必要になる場合もあるので注意が必要です。

 

新型コロナ感染症の見通しが立ちづらいことが容易に想像が出来ます。

通常通りの算定基礎届の提出が必要であるか、都度随時決定を行う必要があるのか確認する必要がありそうです。

届け出る際は、管轄の年金事務所までお問い合わせください。

非常勤役員の社会保険加入

2020.08.18

非常勤役員がいて報酬が発生している場合、社会保険への加入義務はあるのでしょうか。

また、加入に報酬額の基準はあるのでしょうか。

 

こちらについては、過去に旧厚労省より以下通知が出ております。

 

・役員で、法人から労務の対象として報酬を受けている者は、法人に使用される者として被保険者とする。

(補足)役員には一般の労働者に適用される労働時間等の社会保険加入非加入の条件は適用されません。

労務の対象として報酬を受けている法人の役員かどうかについては、その業務が実態において法人の経営に対する参画を内容とする経常的な労務の提供であり、かつ、その報酬が当該業務の対価として当該法人より経常的に支払いを受けるものであるかを基準に判断するとされています。

 

少しわかりづらいですが、日本年金機構からは以下具体例が挙げられており、該当数によっては社会保険加入義務があります。

 

1.当該法人の事業所に定期的に出勤しているかどうか。

2.当該法人における職以外に多くの職を兼ねていないかどうか。

3.当該法人の役員会等に出席しているかどうか。

4.当該法人の役員への連絡調整または職員に対する指揮監督に従事しているかどうか。

5.当該法人において求めに応じて意見を述べる立場にとどまっていないかどうか。

6.当該法人等より支払を受ける報酬が社会通念上労務の内容に相応したものであって実務弁償程度の水準にとどまっていないかどうか。

 

つまり、非常勤かどうかは自社で勝手に決めるものではなく、上記項目の総合判断によって判定されます。こちらを見る限り、報酬額は明記されておりません。

なお、代表取締役は非常勤とは呼べませんので、報酬が発生している限りは社会保険に加入する必要があります。

 

役員で社保未加入者がいるようでしたら、上記1から6を客観的に証明できるように、役員会の議事録、役員の報酬(費用)規程、他の会社の常勤性を証する書類等を整えておくとよいでしょう。

教育訓練給付の拡充

2020.07.21

教育訓練給付金の拡充について 教育訓練給付金とは、 労働者の主体的な能力開発の取組を支援し、雇用の安定と再就職の促進を図ることを目的とする給付制度です。

教育訓練給付金には2種類あります。「一般教育訓練給付金」と「専門実践教育訓練給付金」になります。 一般教育訓練給付金と専門実践教育訓練給付はともに厚生労働大臣の指定する教育訓練終了した場合に授業料等の一部が給付金として支給される雇用保険の給付金の一種です。

対象となる教育訓練は一般教育訓練給付金の場合は通信教育や英会話等比較的手軽に受講できるものなど多岐に渡りますが、専門実践教育訓練給付金は看護師や美容師等の専門学校やMBAなどの大学院講座等、より専門性・実践的訓練が対象となります。

主な改正点 この教育訓練給付金ですが、開始当初は一般教育訓練給付金のみでしたが、 2014年から拡充され、専門実践教育訓練給付金が支給されるようになりました。

また、平成30年・31年と専門実践教育訓練給付金の支給額が拡充されました。

・もともとの支給金額
一般教育訓練給付金:教育訓練経費の20%(ただし上限10万円・下限4000円)
専門実践教育訓練給付金:教育訓練経費の40%(ただし上限32万)+資格試験合格後20%(合格時48万) 合計60% (最大3年) 改正後の支給額
専門実践教育訓練給付金:教育訓練経費の50%(上限40万)+資格試験合格後20%(合格時56万) 合計70% (最大4年)

また、改正に伴い、支給対象要件が一般・専門実践教育訓練ともに雇用保険加入期間が3年以上(初回のみ1年以上で給付可能)となりました。

労働保険事務組合って何?

2020.05.07

1)事務組合とは

事業主の委託を受け、事業主が行うべき労働保険事務の処理をすることについて、厚生労働大臣の認可を受けた中小事業主等の団体の事を言います。

労働保険の成立手続や労働保険料及び一般拠出金の申告・納付の手続、その他雇用保険の被保険者に関する手続などの労働保険事務は、中小企業にとってわずらわしく、負担となっている場合が多いです。そこで、事務組合が委託を受けて、労働保険料及び一般拠出金の申告・納付や労働保険の各種届出等をすることができるような仕組みがあります。

2)委託できる事業主

常時使用する労働数によってきまります。

・金融・保険・不動産・小売業にあっては50人以下

・卸売の事業・サービス業にあっては100人以下

・その他の事業にあっては300人以下

3)委託できる事務

委託できる労働保険事務の範囲は、おおむね以下通りです。

(1)概算保険料、確定保険料などの申告及び納付に関する事務

(2)保険関係成立届、任意加入の申請、雇用保険の事業所設置届の提出等に関する事務

(3) 労災保険の特別加入の申請等に関する事務

(4) 雇用保険の被保険者に関する届出等の事務

(5) その他労働保険についての申請、届出、報告に関する事務

4)どのような場合に委託を検討すべきか

上記委託範囲にあるように、単純に各手続のわずらわしさから解放されるために検討することももちろんありですが、(3)の特別加入をしたいかどうかが大きなポイントです。特別加入とは、通常労災が適用されない中小事業主等が特別に加入できる制度で、これは事務組合を通してでしか加入することができません。労災事故が起きやすい職種の場合は検討すべきでしょう。

その他、労働保険料の納付額にかかわらず3回納付が選択できるメリットもあります。ただし、委託範囲外(例えば、就業規則の届出・社会保険事務手続き、外国人の届出等)の労務手続きについては自身で行うか、別の委託先(社会保険労務士)を検討する必要があります。

育児休業中に仕事に出た場合の給付金はどうなるか?

2020.04.22

育児休業中に従業員が一時的・臨時で仕事に出た場合、育児休業給付金はどのように支給されるのかお問い合わせを頂くことがあります。

育児休業中に仕事をした場合、必ずしも育児休業給付金が支払われないわけではありませんが、働く日数、賃金によってその給付額が減額されることとなります。

育児休業給付金の原則

開始時賃金月額×支給日数×67%※

※育児休業6か月後から50%

上記額が育児休業給付金として受け取れる満額となります。

次に働いた場合の給付金のルールについて説明します。

・10日かつ80時間以上働いた場合

⇒育児休業給付金支払いなし

・10日かつ80時間以下で働いた場合(10日以上働く場合は80時間以下)

開始時賃金月額×80%と賃金の差額が支給

※賃金月額の13%(6ヶ月以降は30%)以下である場合は全額支給。

少しわかりにくいので、事例で考えていきます。

仮に、育児休業前の賃金月額が240,000円の従業員が、育児休業を取得した場合の支給額

①出勤・賃金がともに0の場合(休業6ヵ月までの場合)

⇒原則通り、24万円×67%=160,800円

②休業中、5日出勤・50時間で賃金が10万円支給されていた場合(休業6ヶ月までの場合)

⇒24万×80%-10万円=92,000円

③休業中、賃金20万円支給される場合(休業6ヶ月まで)

⇒24万円×80%=192000円以上が支給されていることになるので、

給付金の支給はありません。

海外在住親族の健康保険の扶養手続

2020.04.09

近年、扶養認定の審査が厳格化されてきており、必要な添付書類等、よくお問い合わせをいただきます。

今回はあまり注目されないものの、いざという時に対応に困る、海外在住の扶養親族がいる場合の従業員の手続きについて触れたいと思います。

従業員の家族の中に留学をしているお子様等いる場合、扶養には入れるのでしょうか?

この点、被扶養者の要件として、国内に居住していることは要件としておりません。

したがって、扶養の認定を受けることについては問題ありません。

ただし、扶養認定を受けるための提出物について、国内に住所を有する場合とは異なります。

準備が必要な書類について(被保険者と被扶養者が別居の場合)

① 現況申立書

⇒被保険者との続柄、仕送り状況等、被扶養者の収入状況等の情報を記入する必要があります。

② 身分関係の確認できる書類

⇒続柄が確認できる公的証明書(それに準ずるものでも可)

...Ex.戸籍謄本、住民票等

③ 生計維持関係の確認

⇒収入状況(被扶養者の年収が130万もしくは180万未満)を確認できる公的書類

...Ex.勤務先から発行される収入証明書、在学証明書等※

※収入がない場合の公的書類につきましては、管轄の年金事務所等により対応が異なる場合もあります。事前に確認するとよいでしょう。

④ 被保険者から被扶養者への仕送り額が確認できる書類(被扶養者の年間収入が仕送り額未満であることが必要)

Ex.振込依頼書や通帳の写し等

以上のような書類を準備する必要があります。なお、書類が外国語で作成されたものである場合、翻訳者署名付きに翻訳文を添付する必要があるので注意が必要です。

また、上記の書類はあくまでも、直系尊属、配偶者、子、孫及び兄弟姉妹が海外にて別居する場合を想定したものです。

被扶養者と海外で同居する場合、、直系尊属、配偶者、子、孫及び兄弟姉妹以外の三親等の扶養手続きの場合には別途添付書類が必要な場合もあります。

海外在住の扶養手続きにつきましては通常の添付書類よりも労力を使いそうです。しっかりと添付書類を準備・確認したうえで、申請しましょう。

新型コロナウイルス感染時の傷病手当金

2020.03.18

新型コロナウイルスの感染が広がっております。

感染症で会社を休んだ場合、健康保険の傷病手当金を受給できるかについて、厚生労働省よりQ&A方式で健康保険組合等へ連絡がされました。いくつかピックアップしてご紹介します。

【Q1】 被保険者が新型コロナウイルス感染症に感染しており、療養のため労務に服することができない場合、傷病手当金は支給されるのか。

【A】 被保険者が業務災害以外の理由により新型コロナウイルス感染症に感染してい

る場合には、他の疾病に罹患している場合と同様に、療養のため労務に服すること

ができなくなった日から起算して3日を経過した日から労務に服することができ

ない期間、直近 12 か月の標準報酬月額を平均した額の 30 分の1に相当する額の3

分の2に相当する金額を、傷病手当金として支給することとなる。

【Q2】被保険者には自覚症状はないものの、検査の結果、「新型コロナウイルス陽性」と判定され、療養のため労務に服することができない場合、傷病手当金は支給されるのか。

【A】傷病手当金の対象となりうる。

【Q3】被保険者が発熱などの自覚症状があるため自宅療養を行っており、療養のため労務に服することができない場合、傷病手当金は支給されるのか。

【A】傷病手当金の対象となりうる。

【Q5】発熱などの自覚症状があるため自宅療養を行っていた方が、休職して4日目以降に帰国者・接触者相談センターに相談したものの、体調悪化等によりその日には医療機関を受診できず、結果として、その翌日以降、医療機関を受診せずに病状の改善が見られた場合には、傷病手当金は支給されるのか。支給される場合、医師の意見書を添付することができないが、何をもって労務不能な期間を判断するのか。

【A】傷病手当金の支給対象となりうる。

本問のように、医療機関への受診を行うことができず、医師の意見書を添付でき

ない場合には、支給申請書にその旨を記載するとともに、事業主からの当該期間、

被保険者が療養のため労務に服さなかった旨を証明する書類を添付すること等に

より、保険者において労務不能と認められる場合、傷病手当金を支給する扱いとす

る。

傷病手当金の申請として、通常時と大きく違うのはQ5におけるA医師の意見書の添付が無くても受給対象になりうる点かと思います。感染者が休業した場合は、休業中の所得補償として積極的に活用した方がよいでしょう。

詳細は以下よりご確認くださいませ。

新型コロナウイルス感染症に係る傷病手当金の支給に関するQ&A

https://www.mhlw.go.jp/content/000604969.pdf

振替休日と代休

2019.12.13

「振替休日」と「代休」、本来休みの日に出勤させる代わりに他の日に休みを与えるものであり、一見双方ともに同じ意味合いのように思えます。しかしながら、法律上の取り扱いが全く異なる「別物」となります。

振替休日とは?

「振替休日」とは「休日」を予め「労働日」と変更し、代わりに他の「労働日」を「休日」へと変更することを言います。

「振替休日」を行った場合、通常休日とされている日に社員を出勤させたとしても、休日出勤は「労働日」として取り扱われることになり、「休日労働」には該当しません。

振替休日における割増賃金について

「休日労働」には該当しない為、「休日労働」に対する割増賃金(3割5分以上)の支払い義務は発生しません。ただし、「振替休日」が週をまたぎ、勤務週の労働時間が40時間を超える場合、別途「時間外労働」としての割増賃金(2割5分以上)の支払い義務が生じますのでご注意ください。

 

代休とは?

一方の「代休」とは、「休日労働」が実際に行われた後に、代わりに「休日」を設けることをいいます。事後に「休日」を与えたとしても「休日労働」の事実が消えたことにはならず、割増賃金の支払い義務が生じます。

 

代休における割増賃金について

「代休」の割増賃金支払い義務ですが、「休日労働」が「法定休日」(労働基準法で定められた「週1回または4週に4回」与えなければならない休日)に行われたか、「法定外休日」(会社が任意で制定した法定休日を上回る日数の休日)に行われたかによって割増率に差異が生じます。

「法定休日」の場合、割増賃金が3割5分以上の割増率で計算しなければなりませんが、「法定外休日」の場合、週40時間の労働時間を超える場合、「時間外労働」として2割5分以上の割増率が発生することになります。

有給休暇の基準日の設定

2019.12.09

労働基準法39条1項によれば「使用者は、その雇入れの日から起算して6箇月間継続勤務し前労働日の8割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した10労働日の有給休暇を与えなければならない」としています。

原則としては労働者の入社日を基準にして有給休暇を付与します。その場合、社員一人一人を個別に管理する必要があり非常に煩雑かつ手間がかかります。そこで事務の簡素化の観点から一定の要件を満たした場合、全労働者に対し一律の基準日を定めて有給休暇を付与することを認めています。

 

一定の要件とは、

①     斉一的取扱により法定の基準日以前に付与する場合、付与要件である8割以上の出勤について短縮された期間は全期間出勤したものとみなすこと。

②     次年度以降の年次有給休暇の付与日についても、初年度の付与日を法定の基準日から繰上げた期間と同じ又はそれ以上に期間法定の基準日より繰上げること。

 

つまり、基準日を設ける場合は労働者に不利益にならないよう常に前倒しして有給休暇を付与しなければなりません。

 

毎年4月1日を基準日とした場合

 

平成29年5月10日に入社した社員の事例を考えてみましょう。労働基準法上、1年6箇月経過する平成30年11月10日の時点に11日の有給休暇が付与されます。

したがって、上記要件を満たすためには、平成30年4月1日には11日の有給休暇が前倒しで付与されることになります。

 

年次有給休暇の基準日を設ける上で

基準日を設ける際、前述の通り前倒しをして有給休暇を与えるため、入社時期のずれによって不公平感が生じやすくなります。基準日を年2回設けることにより不公平感を軽減する策もあります。会社の実状に合わせ、管理の煩雑さ、労働者の公平を保てる方法を模索することが大切になります。

月額変更の年間平均を用いた申し立て制度

2019.11.15

通常の方法の月額変更が著しく不当であると認められる場合は、新たに保険者算定の対象となります。通常の月額変更で算出した標準報酬月額と、昇/降給後の3ヵ月とその前9ヵ月の12ヵ月の月平均額で算出した標準報酬月額との間に2等級以上の差があり、その差が業務の性質上例年発生することが見込まれる場合で、かつ現在との標準報酬月額との差に1等級以上の差がある場合は、通常の月額変更ではなく、年間平均の標準報酬月額にすることができるというものです。 

添付書類としては下記の物が必要となります。 

1.年間報酬の平均で算定することを申し立てる場合 

(様式1)年間報酬の平均で算定することの申立書(随時改定用) 

(様式2)健康保険 厚生年金保険 被保険者報酬月額変更届・保険者算定申立 に係る例年の状況、標準報酬月額の比較及び被保険者の同意等(随時改定用)  

2. 改定月の初日から起算して60日経過した後に届出をする場合、または 標準報酬月額が大幅に下がる場合「大幅に下がる場合」とは、原則、標準報酬月額の等級が5等級以上、下がる場合をいいます。  

被保険者が法人の役員以外の場合 

・賃金台帳の写し 固定的賃金の変動があった月の前の月から、改定月の前の月分まで 

・出勤簿の写し  固定的賃金の変動があった月から、改定月の前の月分まで 

被保険者が株式会社(特例有限会社を含む。)の役員の場合 

・所得税源泉徴収簿または 賃金台帳の写し、株主総会または取締役会の議事録

療養費の払い戻し請求

2019.11.11

健康保険ではやむを得ない事由等で保険診療の療養の給付(治療等)を受けられなかった場合、後から療養費の請求ができます。

健康保険では私傷病で治療を受ける場合医療機関の窓口に健康保険の被保険者証を提示して自己負担の3 割分を支払う事で医療 サービス分 7 割を現物給付で受けるのが原則となっています。

やむを得ない事由により全額自己負担で受診した場合はその保険 診療費用について療養費の請求ができます。

保険診療が困難な時とは 次の様な時には医療費の全額を支払い、 後から保険者(協会けんぽや健康保険組合、 国民健康保険)に請求します。 

 ①事業主が行う社会保険の取得手続き中に医療機関にかかり被保険者証が未発効の為、窓口に提示できなかった時 

 ②療養の為医師の指示により義手、義足、義眼、コルセットの装着をした時 

 ③生血液の輸血を受けた時 

 ④柔道整復師等から施術を受けた時等

(支給対象となる治療用装具の例)
 

関節用装具、コルセット 

小児の弱視、斜視及び先天白内障術後の屈折矯正の治療用として用いる眼鏡およびコンタクトレンズ(9歳未満の小児のみ対象) 

リンパ節郭清術を伴う悪性腫瘍の術後に発生する四肢のリンパ浮腫の治療のために使用される弾性着衣等 

眼球摘出後眼窩保護のために装用を必要とする義眼 

症状固定前の練習用仮義足 

などがあり、装具ごとに支給上限額があります。

育児休業支援コース助成金

2019.11.01

育児休業支援コースとは育児休業の円滑な取得・職場復帰を支援する制度です。

支給要件

●育休取得時・・・支給額28.5万円

・対象者の休業までの働き方、引き継ぎのスケジュール、復帰後の働き方等について、上司又は人事担当者と面談を実施したうえで面談結果を記録すること。

・「育休復帰支援プラン」を作成すること。

・「育休復帰支援プラン」に基づき、対象者の育児休業(産前・産後休業から引き続き育児休 業を取得する場合は産前休業)開始日までに業務の引き継ぎを実施すること。 対象者に、3ヶ月以上の育児休業を取得させること(産後休業を取得する場合は産後休業を 含めて3ヶ月以上) 。

●職場復帰時・・・支給額28.5万円 ・対象者の休業中に育休復帰支援プランに基づき、職場の情報・資料の提供を実施すること。

・対象者の職場復帰前と職場復帰後に、上司または人事担当者が面談を実施し、面談結果を記 録すること。

・対象者を原則として原職等に復帰させ、さらに6ヶ月以上継続雇用すること。

●代替要員確保時・・・47.5万円 ・育児休業取得者の職場復帰前に、育児休業が終了した労働者を原職等に復帰させる旨を就業規則等に規定すること。

・対象者が3ヶ月以上育児休業を取得し、事業主が休業期間中の代替要員を新たに確保すること。

・対象者を上記規定に基づき原職等に復帰させ、さらに6ヶ月以上継続雇用すること。

制度の整備から育休開始、終了までの一連の実施により支給申請となります。

育児休業給付

2019.10.28

育児休暇中、給与が支払われないかわりに支給されるのが「育児休業給付金」です。

取得できる期間は産休終了日の翌日から子どもの1歳の誕生日の前々日までです。

これは民法上、誕生日の前日をもって満年齢とされる為です。

認可保育園に、保育の実施を希望し申請しているが入園できない場合などは、支給期間の延長をする事ができます。

受給資格としては雇用保険に加入していることは大前提です。

正社員、パートなどの雇用形態は関係ありません。

期間の要件としては育児休業をとる前にどのくらい勤務していたかが重要であり、その期間は育休前の2年間です。

この2年間で、1ヶ月に11日以上働いた月が12ヶ月以上あることが必須条件となります。

2年間は24ヶ月あるわけですが、このうち半分程度の月に、11日以上働いているかどうかがポイントです。

支給額算出方法は 育児休業開始日から6か月までは休業開始時賃金日額×支給日数×67%

育児休業開始日から6か月経過後は休業開始時賃金日額×支給日数×50%

となっており休業開始時賃金日額とは、育児休業開始前6か月分の賃金(給与の総支給額)合計を、180で割った額をいいます。

育児休業給付金の申請は、2ヶ月に1回です。

申請時に揃えておくべき書類は以下の通りです。

・育児休業給付金支給申請書

・賃金の金額や支払われている状況を証明することができるもの(賃金台帳、労働者名簿、出勤簿など)

・雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書

・母子健康手帳

労災発生時の対応

2019.10.18
職場で労働災害があったときは社員、アルバイト、派遣社員等の区別なく、速やかに救護してください。
また、死亡又は4日以上休業した場合は「労働者死傷病報告」をすぐに所轄の労働基準監督署長に提出しなければなりません。(休業1~3日は四半期ごとにまとめて提出)
派遣労働者が派遣中に労働災害により死亡又は休業した場合には、派遣元・派遣先双方がそれぞれ、労働者死傷病報告の提出をしなければなりませんので、注意してください。
なお、死亡災害や軽傷でも一度に3人以上の労働者が被災した場合には、直ちに所轄の労働基準監督署に電話で連絡してください。
労災補償について被災労働者が病院にかかった場合、労災の治療には各種健康保険は使えませんのでまずは「労災である」ことを受付に申し出てください。
・療養補償給付
 労災指定病院の場合は、原則として治療費の本人負担はありません。指定病院以外の場合はいったん全額を病院に支払ってから、要した費用を所轄の労働基準監督署長に請求することになります。
・休業補償給付
 被災労働者が療養のため休業した場合は、4日目以降から労災保険で給付されます。ただし、1日目~3日目は事業主が負担することになっています。
労働保険の加入手続きについて適用事業所となった場合には、労働保険関係成立届を所轄の労働基準監督署またはハローワークに提出し、当該年度分の労働保険料を概算保険料として申告・納付することになります。

  

災害時における労働時間及び休日出勤

2019.08.30

災害などの緊急時には労働時間の大幅な延長が必要となる場合が起こりえます。しかしながら、労働基準法では、労働時間の原則として18時間以内、140時間以内を定めています。また、休日についても週1日以上与えなければならないことを事業主に課しています。36協定においては1日に延長することができる時間数の上限を定めており、原則としてはその時間を超えて労働させることはできないこととなっています。 

しかし有事の際には労働基準監督署長の許可(事態が急迫している場合は事後の届出)により、必要な範囲内に限り時間外・休日労働をさせることができるとされています。 

ただしこれは、災害、緊急、不可抗力その他客観的に避けることのできない場合の規定ですので、厳格に運用されます。 

災害その他避けることのできない理由にあたるかについては、被災状況、被災地域の事業者の対応状況、労働の緊急性・必要性などをふまえて個別具体的に判断することになります。 

ただし、必要な範囲内に限り認められるものですので、過重労働による健康障害を防止するため、実際の時間外労働時間を月45時間以内にするなどの配慮が及びます。 

当然ながら、時間外労働・休日労働や深夜労働についての割増賃金の支払は必要となります。 

また、やむを得ず長時間にわたる時間外・休日労働を行わせた労働者に対しては、医師による面接指導等を実施し、適切な事後措置を講じることが重要です。

両立支援等助成金の出生時両立支援コース

2019.08.23

従業員に子どもが生まれた場合、多くは女性労働者が産前産後の休業をとり、その後、育児休業を取る事が多かったと思います。

しかし、最近では男性が育児に参加することも増えてきています。そのような中で、女性労働者だけではなく男性労働者が育休を取得しやすい職場作りの取り組みを行い、男性労働者に一定期間の育休を取得させた事業主に両立支援等助成金が支給されます

事業主は、男性労働者が1人目の育休を取得する前に以下のいずれかに取り組んで実施することが必要です。

1.男性労働者に対する育休制度の利用促進のための資料等の周知

2.子が産まれた男性労働者への管理職による育休取得勧奨

3.男性の育休取得についての管理職向けの研修の実施

男性労働者が育休を取得しやすい職場風土づくりのために上記のいずれか1つ以上への取り組みを実施し、さらに、男性労働者が子の出生後8週間以内に始まる連続14日以上(中小企業は連続5日以上)の育休を取得することが支給条件になっています。

ただし、過去3年以内に男性の育休取得者(連続14日以上、中小企業は連続5日以上)がいる企業が対象外であること、それから、支給対象は1年度につき1人までという点に注意が必要です。

・支給金額

 

中小企業

中小企業以外

取組・育休1人目

57万円

<72万円>

28.5万円

<36万円>

育休2人目以降

14.25万円<18万円>

 

男性も仕事と育児の両立を目指せる企業づくりを推奨している制度であります。

育児休業中の社会保険料免除

2019.07.29

育児休業中の社会保険料は事業主の申し出により免除となるのですが、どうしても対象の従業員でないと処理できない業務、やむを得ない理由による労働の要請、又は従業員からの申し出などに対応する場合にはどのようにすればいいのでしょうか 

基本的には育児休業中には育児に専念する事原が則とされていますが、ある程度のスポット的な労働をしても社会保険料免除が解除にならないように認められています。 

ではどのような労働があてはまるのか? 

●【休業→労働→休業】というような労働の後に必ず休業がやってくるスポット的な労働 

●その人でないとできない属人的な仕事を育児の空いている時間にこなす労働 

●決まった曜日、決まった時間といった定期的なものではなく、たまに労働しているといった不定期な労働 

上記のような臨時的に復帰しているような働き方であれば免除が継続しますが、安定的に勤務している場合は復帰とみなされ免除適用がなくなることがあります。 

また「何日間、何時間働いたら復帰とみなして保険料免除がダメになる」という明確な基準値も決まっていません。 

とにかく“復帰とみなされない”というポイントを抑えての労働が前提となりますが基準も曖昧で管轄ごとに判断がわかれてしまう可能性も有りますので、判断がつかないといった場合には管轄の年金事務所に労働サイクルを相談する事が必要となりそうです。

未払い賃金建て替え払い制度

2019.07.19

未払賃金立替払い制度は、企業が倒産して賃金が支払われないまま退職した労働者に対して、その未払賃金の一定範囲について国(労働者健康安全機構)が事業主に代わって払うものを言います。「賃金の支払の確保等に関する法律」に定められています。

 

立て替え払いの要件は次の通りです。

 

<事業主(会社)の要件>

(1)労災保険の適用事業の事業主で、1年以上事業を実施していること

(2)倒産したこと

[1] 法律上の倒産(破産手続開始決定、再生手続開始決定、更生手続開始決定等)

[2] 事実上の倒産(労働基準監督署長の認定)

 

などがあります。

 

<労働者の要件>

(1)破産手続開始の申立等(事実上の倒産の認定申請)の6か月前の日から2  年の間に退職したこと

(2)未払賃金額等について、法律上の倒産の場合には、破産管財人等の証明を           受けること(事実上の倒産の場合には、労働基準監督署長の確認が必要)

(3)破産手続開始決定等(事実上の倒産の認定)の日から2年以内に立替払請    求を行うこと

 

などがあります。

 

対象となる賃金と金額:

立替払の対象となる賃金は、退職日の6か月前から立替払請求日の前日までに支払期日が到来している未払賃金です。(定期給与と退職金(ボーナスは含まれません)。ただし、総額2万円未満のときは対象外となります。)

立替払の額は年齢によって変わり、未払賃金総額の8割(限度あり)が支払われます。

 

退職日における年齢

未払賃金総額の限度額

立替払の上限額

45歳以上

370万円

370万円×0.8   296万円

30歳以上45歳未満

220万円

220万円×0.8   176万円

30歳未満

110万円

110万円×0.8    88万円

教育訓練給付金

2019.07.08

労働者の主体的な能力開発の取組み又は中長期的なキャリア形成を支援するため、教育訓練受講に支払った費用の一部を支給するとともに、雇用の安定と再就職の促進を図ることを目的とする雇用保険の給付制度です。

「雇用保険料は失業をした時に、失業手当を受けるために払っている保険料」という認識を持ってはいないでしょうか。

実はそれだけではなく、雇用保険料は「失業を防ぐ等、雇用の安定の為」のさまざまな給付にも使われており「教育訓練給付金」も、労働者の雇用を安定させるための雇用保険料を財源とした給付金制度の1つなのです。

雇用保険に加入している期間が1年以上ある人が利用する事ができ、今まで教育訓練給付金を使ったことがない人は1年以上の加入で利用できますが、過去に一度利用したことがある人は、利用から3年経過すると、再度使うことができます。 もちろん雇用保険に加入していれば、正社員やパートなどの名称を問わず利用できます。

具体的には労働者が職業訓練を受けたり、資格試験の予備校に通ったり、通信教育を受けたりなど、国の指定を受けた教育訓練機関への受講を行います。 事業所は労働者が自主的にスキルアップを図ることを促すことで、能力不足やミスマッチによる離職を防いだり、より高い付加価値を生み出せる職に就いてもらうことにより雇用の安定を図るというメリットが生じると考えられます。

海外療養費

2019.06.16

海外療養費制度は、海外旅行中や海外赴任中に急な病気やけがなどによりやむを得ず現地の医療機関で診療等を受けた場合、申請により一部医療費の払い戻しを受けられる制度です。(ただし、海外で仕事中あるいは仕事が原因で怪我や病気をした場合はこの限りではありません。)

 

・給付の範囲

海外療養費の支給対象となるのは、日本国内で保険診療として認められている医療行為に限られます。そのため、美容整形など、日本国内で保険適用となっていない医療行為や薬が使用された場合は、給付の対象になりません。

また、療養(治療)を目的で海外へ渡航し診療を受けた場合は、支給対象となりません。日本で実施できない診療(治療)を行った場合でも、保険給付の対象とはなりません。

 

・支給金額

日本国内の医療機関等で同じ傷病を治療した場合にかかる治療費を基準に計算した額(実際に海外で支払った額の方が低いときはその額)から、自己負担相当額(患者負担分)を差し引いた額を支給します。

日本と海外での医療体制や治療方法等が異なるため、海外で支払った総額から自己負担相当額を差し引いた額よりも、支給金額が大幅に少なくなることがあります。

 外貨で支払われた医療費については、支給決定日の外国為替換算率(売レート)を用いて円に換算して支給金額が算出されます。 

 

・手続きに必要な書類

海外療養費の申請については、以下の申請書と添付書類が必要です。海外の場合、翻訳文なども添付しなければならず、手続きは煩雑になります。

1.海外療養費支給申請書・・・ア

2.診療内容明細書(様式A)・・・イ

3.領収明細書(様式B)・・・ウ

4.現地で支払った領収書の原本

5.各添付書類の翻訳文

※翻訳文には、翻訳者が署名し、住所および電話番号を明記してください。

6.受診者の海外渡航期間がわかる書類

(パスポート・ビザ・航空チケットなど当該渡航期間がわかる部分のコピー等)

※パスポートの場合は、①氏名・顔写真と②出入国スタンプのページの両方のコピーを添付して下さい。(診療を受けた期間に渡航先に滞在していたことが分かるよう目印をつけて下さい。)

7.同意書(様式D)…オ

具体的な診療内容等について、診療等を受けた医療機関に照会するため、療養を受けた方の同意書を添付して下さい。

その他 (条件に該当する場合に必要)

高額療養費と限度額適用

2019.06.13

医療保険制度の加入者が入院などで同一月(1日から月末まで)にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合、一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が、高額療養費としてあとで払い戻されます。自己負担限度額は、収入や年齢により決められています。

 

70歳未満の場合:

標準報酬月額83万円以上の方→252,600円+(総医療費-842,000円)×1%

標準報酬月額53万~79万円の方→167,400円+(総医療費-558,000円)×1%

標準報酬月額28万~50万円の方→80,100円+(総医療費-267,000円)×1%

標準報酬月額26万円以下の方→57,600円

被保険者が市区町村民税の非課税者等→35,400円

 

70歳以上の場合、別の基準があります。また、複数回該当した場合、多数該当扱いとして限度額基準が下がることがあります。

 

限度額適用認定申請

高額療養費制度は、医療費を先に支払い、あとから申請いただくことにより自己負担限度額を超えた額が払い戻されます。しかし、あとから払い戻されるとはいえ、一時的な支払いは大きな負担になります。

そのため、70歳未満の方が「限度額適用認定証」を保険証と併せて医療機関等の窓口に提示すると、1ヵ月 (1日から月末まで)の窓口でのお支払いが自己負担限度額までとなります。言い換えると、入院などで医療費が増えそうな場合、事前に限度額適用認定証を申請しておけば、先の自己負担限度額までしか医療費を窓口負担しなくてよくなるということです。

雇用保険の適用拡大(その2)

2019.04.28

平成28年12⽉末までは、「⾼年齢継続被保険者」となっている場合を除き雇用保険は適用除外でした。65歳以降は恒例であるため、雇用保障の対象でないとみなされていたのでしょう。しかし、近年の労働力人口の減少や「1億総活躍社会」の流れから、平成29年1⽉1⽇以降、65歳以上の労働者についても、「⾼年齢被保険者」として雇⽤保険の適⽤の対象となりました。

 

・平成29年1⽉1⽇以降に新たに65歳以上の労働者を雇用した場合

雇用保険の適用要件に該当する場合は、事業所管轄のハローワークに「雇用保険被保険者資格取得届」(以下「資格取得届」という。)を提出してください。

 

・平成28年12月末までに65歳以上の労働者を雇用し平成29年1⽉1⽇以降も継続して雇⽤している場合

雇用保険の適用要件に該当する場合は、平成29年1⽉1日より雇用保険の適用対象となります。事業所管轄のハローワークに「資格取得届」を提出してください。

 

・平成28年12⽉末時点で⾼年齢継続被保険者である労働者を平成29年1⽉1⽇以降も継続して雇用している場合、ハローワークへの届出は不要です(⾃動的に⾼年齢被保険者に被保険者区分が変更されます。)。

 

高年齢継続被保険者とは、65歳に達した日の前日から引き続いて65歳に達した日以後の日において雇用されている被保険者です。

 

雇用保険の適用条件とは、①1週間の所定労働時間が20時間以上であり、②31⽇以上の雇⽤⾒込みがあること、の二つです。

 

高年齢者の活用の場を企業として今後ますます考えていかなければなりません。

労災保険の特別加入

2019.04.09

労災保険は、本来、労働者つまり「雇われている人」の業務または通勤による災害に対して保険給付を行う制度ですが、中小事業主や自営業主など労働者以外でも、その業務の実情、災害の発生状況などからみて、特に労働者に準じて保護することが適当であると認められる一定の人には特別に任意加入が認められています。これが、「特別加入制度」です。

特別加入の対象としてイメージしやすいのは、例えば小規模の建設業などでしょう。社長自身が現場に入って作業をしている場合、事故のリスクがあるため特別に保護を受けることを選択できるというわけです。

この特別加入制度は、労働保険事務組合に事務委託をしている場合に利用することができます。

 

特別加入制度は以下4種類に分けられます。

 

⑴中小事業主の特別加入 (第1種特別加入)
中小事業主とは、労働者を常時使用する事業主及び、労働者以外で当該事業に従事する方(業務執行権を有する役員、家族従事者など)をいいます。

 

⑵一人親方の特別加入(第2種特別加入)
一人親方とは、労働者を使用しないで事業を行うことを状態とする方、その他の自営業者及びその事業に従事する方をいいます。

 

⑶特定作業従事者の特別加入(第2種特別加入) 特定作業従事者とは、「特定農作業従事者」「指定農業機械作業従事者」「国又は地方公共団体が 実施する訓練従事者」「家内労働者及びその補助者」「労働組合等の常勤役員」「介護作業従事者」の 6種類の作業に従事する方のことをいいます。

 

⑷)海外派遣者の特別加入(第3種特別加入)
海外派遣者とは、日本国内で行われる事業(建設の事業などは除きます)から派遣されて、海外支店、工場、現場、現地法人、海外の提携先企業等海外で行われる事業に従事する労働者のことを言います。

加入者の範囲、加入要件、加入手続き、加入時健康診断、業務上外の認定基準(保険給付の対象となる災害の範囲)などそれぞれの条件がありますので、当てはまるものをよく理解し加入することが良いでしょう。

傷病補償年金とは

2019.04.02

傷病補償年金とは、労働者が業務上による負傷や疾病で、療養開始後1年6か月を経過しても傷病が治らず、厚生労働省が定める傷病等級1級から3級に該当する場合に支給される保険給付の事を言います。また労働者が、出勤中に負傷した場合は傷病年金が支払われます。

傷病補償年金の額は、傷病の状態によって以下のようになっています。

  • 第1級 給付基礎日数の313日分

  • 第2級 給付基礎日額の277日分

  • 第3級 給付基礎日額の245日分

傷病補償年金の受給権者には、特別支給金である傷病特別給付金と、ボーナス特別支給金である傷病特別年金も支給されます。

傷病特別支給金

傷病補償年金(労働災害で支給)又は傷病年金(通勤災害で支給)の受給権者に対して支給される一時金です。

 

傷病特別年金

傷病補償年金又は傷病年金の受給権者に対して支給される年金です。

給付金額は、算定基礎日額を用います。

 

傷病(補償)年金の手続について

 

手続きについては、労働基準監督署の権限によって支給・不支給が決定されるため、特にありませんが、療養開始から1年6ヶ月を過ぎても、傷病が治っていないときは「傷病の状況等に関する届」を管轄の労働基準監督署に届出る必要があります。

また、療養開始後1年6か月を経過しても傷病(補償)年金の支給要件を満たしていない場合は、毎年1月分の休業(補償)給付を請求する際に、傷病の状態等に関する報告書(様式第16号の11)をあわせて提出する必要があります。

1週間単位の非定型的変形労働時間制

2019.03.19

・労働基準法の原則の不都合

労働基準法において、「1日8時間、1週間40時間」という法定労働時間を厳格に適用すると営業上支障をきたす場合があります。例えば旅館業や飲食店などの接客商売では、予約状況に応じて労働時間を変動させた方が都合が良いでしょう。そんな場合を想定している仕組みが「1週間単位の非定型的変形労働時間制」です。

 

忙しい日にはある程度長く働く代わりに比較的忙しくない日は休日とする労働時間を短くすることで、労働者にとっては、メリハリのある勤務ができ、経営者にとっては割増賃金の削減ができるといった効果を得ることが期待されます。

 

・対象業種

対象となる事業は小売業・旅館・料理店・飲食店で、常時使用する労働者数が30人未満の事業であること。「30人未満」とは常態として30人未満の労働者を使用しているという意味であり、時として30人以上となる場合は除かれます。

 

・労使協定が必要

労使協定において、1週間の所定労働時間として40時間以内の時間を定めることを要件とし、その労使協定を所轄の労働基準監督署に届け出ることとします。

また、各日の労働時間は(1週40時間の範囲内で)1日10時間を限度とします。「1日10時間」とは事前通知によって労働させることができる時間の限度であり、時間外労働をさせる場合には、別途36協定を締結することが必要となってきます。

 

・各日の労働時間はいつ決めるか

各日の労働時間については、その前週末までに書面で通知します。つまり1週間を暦週で区切ってる場合、その1週間がはじまる前日、遅くとも前の週の土曜日までにその週の各日の労働時間を定めて、労働者への通知が必要となります。

在宅勤務のみなし労働時間

2019.02.01

在宅勤務者は、プライベートな場所である家で仕事をするわけですから、労働時間を明確に区分する事が難しいでしょう。そんな時には「みなし労働時間制」による労務管理が適しているかもしれません。

 

労働基準法

法律では次のようにされています。

 

労働者が労働時間の全部または一部について事業場外で業務に従事した場合において、労働時間を算定しがたいときには、所定労働時間労働したものとみなされます(労基法38条の2第1項)。ただし、その業務を遂行するためには所定労働時間を超えて労働することが通常必要になる場合には、その業務の遂行に通常必要とされる時間労働したものとみなされることになります(同項但書)。

 

かつては営業や外回りの社員に対して適用されてきましたが、インターネット・スマートホンが普及した今では営業社員の労働時間を「算定し難い」場合ばかりでもなくなってきました。


みなし制の適用要件
①事業場の外、つまり会社でない場所で労働がなされることです。労働の一部が事業場外で行われ、残りが事業場内で行われる場合は、事業場外での労働についてのみ、みなし計算がなされます(昭63.3.14基発150号)。

 

②労働時間を算定しがたいことが第二の要件となります。労働時間を算定しがたいかどうかは、使用者の具体的な指揮監督や時間管理が及ぶか否かなどにより判断されます。行政解釈によれば、

 

a.業務を行うグループの中に時間管理者が含まれる場合

b.通信手段を用いて随時使用者の指示を受ける場合

c.訪問先や帰社時刻などにつき具体的な指示を受けてその指示どおりに業務を行い、その後事業場に戻る場合

 

会社の時間管理が及ばないとは言えないという事です。

在宅勤務については、前述のbに該当するか否かという点がポイントでしょう。在宅勤務のメリットは「子育てや家事などプライベートの用事と並行できる」ことですから、時間管理を厳格に行いすぎると在宅の良さを消してしまいます。労働量を計測して、ふさわしい労働時間を「みなし労働時間」として規定する事も一つの方法だと思います。

産前産後休業の保険料免除制度

2019.01.22

産前産後休業保険料免除制度とは、出産前後の休業期間の社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料)が免除される制度を言います。

今までも育児休業中の保険料免除はありましたが、それに加えて出産前後の期間についても会社、本人共に社会保険料が免除される制度が始まりました。以下制度について詳しく解説します。

 

産前産後休業期間

法律上、産前産後休業期間は以下の通りとなります。

 

・単胎妊娠の場合は、出産日以前42日(実際に出産した日が予定日を過ぎていた場合は、出産予定日以前42日)から、出産日後56日
・多胎妊娠の場合は出産日以前98日(実際の出産日が予定日を過ぎていた場合は、出産予定日以前98日)から、出産日後56日

 

育児休業期間

ちなみに、育児休業期間はこの「産後休業」が終わる日の翌日からスタートし、原則として子供が1歳まで(保育園には入れない、またはその他の事情により延長する事が可能)です。

 

免除期間・申し出期間

産前産後休業保険料免除は「産前休業が始まった日の属する月」から「産後休業の最終日の翌日が属する月の前月」までとなります。その期間中、申請により「会社負担分」「本人天引き分」がいずれも免除となります。なお、この申出は、産前産後休業をしている間に行わなければなりません。



免除の効果

免除された期間については、従前の標準報酬月額で保険料を納めたことと同じように取り扱われます。具体的にいうと、免除期間中も被保険者資格に変更はなく、将来、年金額を計算する際は、保険料を納めた期間として扱われます。



産前産後休業保険料免除制度は自動的に免除処理が行われるわけではありません。免除を受けるためには被保険者自身が事業所へ免除のを受けるための申し出を行う必要があります。

会社から、免除制度がということを産休前の被保険者に伝え、手続きをリードしてあげましょう。

年金の受給資格期間

2019.01.08

平成29年8月1日より、「公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律(年金機能強化法)」が開始され、老齢年金の受給資格期間が25年から10年に短縮されました。この法改正により、今まで「加入期間が足りないから」という理由で年金の受給を諦めていた人の中から、新たに受給資格を得る者が出ることになります。

 

受給資格期間とは

年金の受給資格期間とは「保険料納付済期間」「保険料免除期間」「合算対象期間」の合計期間を指します。簡単な言葉で言い換えると「①保険料を納めた期間、そして②保険料を経済的理由などから納められないことを届出して免除された期間、そして③年金が任意加入任意加入でよかった人が加入しなかった期間などを足した合計の期間」ということになります。

 


25年から10年への短縮がもたらすもの

受給資格期間が25年だとすると、極端な話保険料の納付期間が24年と11か月以下の人は、受給年齢に達していても年金を原則1円たりとも受け取れず、今まで支払ってきた保険料は全て掛け捨てになっていました。

 

年金受給資格者期間が短縮されることで、今までより年金を受け取れる国民が増え、貧困から逃れることができると言われています。月に使えるお金の量が増えると、何かしら経済活動が行われるため、その分経済効果も期待することができます。

 

滞納防止の意味もある

期間が25年であった時は、「払ってもどうせ25年に足りないから無駄」と保険料を滞納する方がいたのに対して、10年に短縮することによってより多くの方が保険料を支払うようになることも期待されています。

対象になりそうな労働者を雇用している場合は、会社側としても保険料納付を促すことがオススメです。

再就職手当

2018.12.10

「再就職手当」とは雇用保険の失業等給付の就職促進給付の1つです。

失業中の方により早く再就職してもらえるように作られた制度で、失業手当の所定給付日数を残した状態で再就職した場合でも、ある一定の条件を満たしていれば、残りの失業手当の一部が再就職手当として支給されます。

また、再職手当にはいくつかの条件があります。

 

例えとして

 

・ 待機期間(7日間)を終了している。

・ 受給資格が決定した後に再就職が決定した。

・ 所定給付日数が残り1/3以上ある。

・ 再就職先で雇用保険に加入し、1年以上の雇用が見込める。

・ 自己都合退職などで給付制限がある場合には、待機満了後の1ヶ月については、ハローワークまたは許可・届け出のある職業紹介業者の紹介による就職であること。(給付制限期間を1ヶ月経過していれば、ハローワーク等以外の紹介による就職でも大丈夫)

・  再就職の日前の3年間において再就職手当をもらっていないこと

 

などがあり、この他、すべての条件を満たしていれば再就職手当を受給できる可能性が高いようです。

※もちろん再就職手当を受け取るのは会社ではなく再就職された方です。

 

再就職手当が受給できる可能性がでれば、再就職者はいくつかの書類を提出することになるのですが、その中に再就職手当支給申請書と再就職手当調査書があり、その2つは、事業者も記入し捺印する欄があります。

再就職者を雇用した会社はその書類の記入や雇用保険への加入をしてください。

失業時の給付が手厚くなる条件

2018.11.30

雇用保険の被保険者が退職した時、次の職を見つけるまでのつなぎとして「基本手当」、いわゆる失業保険が給付されます。

この基本手当は、失業者の状況によって給付の日数に差がつけられています。別の言い方をすると、手厚い保護が必要な人に対して多くの給付を、そうでない人に少ない給付をするように設計されています。

 

中でも、辞めた理由が「本人の責任とはいえず保護が必要な」人のことを「特定受給資格者」として手厚い保護をすることになっています。

 

特定受給資格者の種類は以下の通りです。なお、以下の退職理由でない者に対して事実と違う理由を書いて特定受給資格者とする行為は違法であり、会社がその違法行為に関与した場合は手当の返還やペナルティーの罰金の適用もあり得ます。

 

「倒産」等により離職した者

(1) 倒産(破産、民事再生、会社更生等の各倒産手続の申立て又は手形取引の停止等) に伴い離職した者

(2) 事業所において大量雇用変動の場合 (1か月に30人以上の離職を予定) の届出が されたため離職した者(※)及び当該事業主に雇用される被保険者の3分の1を超える者が 離職したため離職した者

 (3) 事業所の廃止 (事業活動停止後再開の見込みのない場合を含む。)に伴い離職した者

(4) 事業所の移転により、 通勤することが困難となったため離職した者

「解雇」等により離職した者

(1) 解雇 (自己の責めに帰すべき重大な理由による解雇を除く。)により離職した者

(2) 労働契約の締結に際し明示された労働条件が事実と著しく相違したことにより離職した者

(3) 賃金(退職手当を除く。)の額の3分の1を超える額が支払期日までに支払われなかったことにより離職した者

(4) 賃金が、 当該労働者に支払われていた賃金に比べて85%未満に低下した (又は低下することとなった) ため離職した者 (当該労働者が低下の事実について予見し得なかった場合に限る。)

(5) 離職の直前6か月間のうちに[1]いずれか連続する3か月で45時間、[2]いずれか1か月で100時間、又は[3]いずれか連続する2か月以上の期間の時間外労働を平均して1か月で80時間を超える時間外労働が行われたため離職した者。事業主が危険若しくは健康障害の生ずるおそれがある旨を行政機関から指摘されたにもかかわらず、事業所において当該危険若しくは健康障害を防止するために必要な措置を講じなかったため離職した者

(6) 事業主が法令に違反し、妊娠中若しくは出産後の労働者又は子の養育若しくは家族の介護を行う労働者を就業させ、若しくはそれらの者の雇用の継続等を図るための制度の利用を不当に制限したこと又は妊娠したこと、出産したこと若しくはそれらの制度の利用の申出をし、若しくは利用をしたこと等を理由として不利益な取扱いをしたため離職した者

(7) 事業主が労働者の職種転換等に際して、当該労働者の職業生活の継続のために必要な配慮を行って いないため離職した者

(8) 期間の定めのある労働契約の更新により3年以上 引き続き雇用されるに至った場合において当該労働契約が更新されないことと なったことにより離職した者

(9) 期間の定めのある労働契約の締結に際し当該労働契約が更新されることが明示された場合において当該労働契約が更新されないこととなったことにより離職した者(上記(8)に該当する場合を除く。)

(10) 上司、 同僚等からの故意の排斥又は著しい冷遇若しくは嫌がらせを受けたことによって離職した者、事業主が職場におけるセクシュアルハラスメントの事実を把握していながら、雇用管理上の必要な措置を講じなかったことにより離職した者及び事業主が職場における妊娠、出産、育児休業、介護休業等に関する言動により労働者の就業環境が害されている事実を把握していながら、雇用管理上の必要な措置を講じなかったことにより離職した者

(11) 事業主から直接若しくは間接に退職するよう勧奨を受けたことにより離職した者 (従来から恒常的に設けられている 「早期退職優遇制度」 等に応募して離職した場合は、 これに該当しない。)

(12) 事業所において使用者の責めに帰すべき事由により行われた休業が引き続き3か月以上となったことにより離職した者

(13) 事業所の業務が法令に違反したため離職した者

ストレスチェックの 助成金

2018.11.05

政府が社員へのストレスチェックを義務化したことに合わせて、一定規模以下の企業のストレスチェック実施に関する助成金が創設されています。

 

1、助成金の概要

派遣労働者を含めて従業員数 50 人未満の事業場が、ストレスチェックを実施し、また、産業医からストレスチェック後の面接指導等の活動の提供を受けた場合に、費用の助成を受けられるもの

 

2、助成金を受けるための要件

 

□ 1 労働保険の適用事業場であること。

□ 2 常時使用する従業員が派遣労働者を含めて50人未満があること。

□ 3 ストレスチェックの実施者が決まっていること。

□ 4 事業者が産業医資格を持った医師と契約し、ストレスチェックに係る医師による活動の全部又は一部を行わせること。

□ 5 ストレスチェックの実施及び面接指導等を行う者は、自社の使用者・労働者以外の者であること。

 

3、必要な活動

(1) ストレスチェック 年1回のストレスチェック

(2) ストレスチェックに係る医師による活動

ストレスチェックに係る医師による活動について、実施回数分(上限3回)の費用が助成されます。

 

【ストレスチェックに係る医師による活動とは】

 産業医の資格を持った医師が

  ・ストレスチェック実施後に面接指導を実施すること

  ・面接指導の結果について、事業主に意見陳述をすること

 4、助成額

 次の費用が助成されます。

 ストレスチェックの実施→1従業員につき500円

ストレスチェックにかかる医師による活動→1事業場あたり1回の活動につき 21,500 円(上限3回)

※500 円と 21,500 円はそれぞれの上限額ですので、実費額が上限額を下回る 場合は実費額が支給されます。

雇用保険の基本手当日額

2018.10.29

雇用保険の被保険者が退職した場合、一定の条件を満たせば基本手当(いわゆる失業保険)を受給することができます。この基本手当ですが、辞める直前6ヶ月の給与を平均した額を基に決定するのですが、世間の給与水準を見ながら毎年8月に改定されるルールになっています。

 

今回も、平成 29 年 8 月 1 日から賃金日額・基本手当日額が変更となりました。

 

具体的には、賃金日額について年齢ごとに「上限額と下限額」を設定しており、「毎月勤労統計」の平均定期給与額の 増減により、毎年8月1日にその額を変更します。今回は、平成 28 年度の平均定期給与額が前年比で約 0.4%増加したことから、上限額・下限額ともに引き上げになります。

 

これに伴い、基本手当日額の算定基準が変わり、支給額が増額になる場合があります。対象になる方には、平成 29 年8月2日以降の認定日にお返しする受給資格者証に新「基本手当日額」を印字して、お知らせします。

 

◆年齢区分に応じた賃金日額・基本手当日額の上限額

 

賃金日額の上限額(円)

29 歳以下 12,740→13,420

30~44 歳 14,150→14,910

45~59 歳 15,550→16,410

60~64 歳 14,860→15,650

 

基本手当日額の上限額(円)

29 歳以下 6,370→6,710(+340)

30~44 歳 7,075→7,455(+380)

45~59 歳 7,775→8,205(+430)

60~64 歳 6,687→7,042(+355)

在宅勤務中の労災

2018.10.22

在宅勤務をしている社員が怪我をしたら、労災の適用になるのでしょうか。

例えば、仕事のファイルを取りに行く時に転んで怪我をした場合、労災の対象として認められるかがきになるところです。

 

回答

在宅勤務中であっても労働者である以上、労災保険の補償対象となります。

ただし、私的行為との境界線が見えにくいので、オンオフがわかりやすい管理をした方が良いでしょう。

 

解説

労災保険法の適用に関しては、 「業務が原因である災害については、 業務上の災害として保険給付の対象となる」 とされる一方で、 「自宅における私的行為が原因であるものは、業務上の災害とはならない」とガイドラインで定められています。 私的な行為をしている場合は労災対象外になってしまうので、仕事中の事故であることを証明できるように準備が必要ということになります。

 

例えば、時間的に「仕事時間」と「指摘時間」を区別するよう管理すること。これは日報やタイムシートなどで作業時間の報告管理をするようにする必要があります。

また、場所的な管理も場合によっては必要かもしれません。「自宅以外の作業を禁止する」というルールがあれば、自宅作業の業務遂行性を証明しやすくなります。

 

予想される労災

在宅勤務をしていて起こりうる労災は次のようなものがあります。

 

・文房具で手を切る

・転倒する

・郵便物を出しに行く時に交通事故にあう

・座りっぱなしで腰痛になる

・パソコンの画面を見続けることによる目の疲労

 

このうち、腰痛や目の疲労については業務との因果関係を証明するのが簡単でありません。

高額な医療費がかかった時にもらえる給付

2018.10.15

高額な医療費を支払ったときは高額療養費で払い戻しが受けられます。

健康保険に加入している人は、高額な医療費に対する払い戻しを受けることができます。

この制度を高額療養費制度と言います。

 

仕組み

高額療養費とは、同一月(1日から月末まで)にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合、一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が、あとで払い戻される制度です。70歳未満の方で、医療費が高額になることが事前にわかっている場合には、「限度額適用認定証」を提示する方法が便利です。

 

 

自己負担限度額とは

自己負担限度額は、年齢および所得状況等により設定されています。

つまり、同じ医療費がかかったとしても所得によって負担感が違うため、所得が高い人は、自己負担限度額も高く、所得が低いまたは高齢の人は自己負担限度額も低く設定してあるというわけです。

 

 

70歳未満の方の区分

平成27年1月診療分から

①区分ア
(標準報酬月額83万円以上の方)(報酬月額81万円以上の方)           → 252,600円+(総医療費-842,000円)×1%                 

 

②区分イ
(標準報酬月額53万円~79万円の方)(報酬月額51万5千円以上~81万円未満の方)→ 167,400円+(総医療費-558,000円)×1%               

 

③区分ウ

(標準報酬月額28万円~50万円の方)(報酬月額27万円以上~51万5千円未満の方→80,100円+(総医療費-267,000円)×1%               

 

④区分エ

(標準報酬月額26万円以下の方)(報酬月額27万円未満の方)→          57,600円              44,400円

 

⑤区分オ(低所得者)

(被保険者が市区町村民税の非課税者等)     35,400円              

 

注)「区分ア」または「区分イ」に該当する場合、市区町村民税が非課税であっても、標準報酬月額での「区分ア」または「区分イ」の該当となります。

注)高額療養費に何度も該当した場合、多数該当の特例として限度額が下がります。

 

 

払い戻しについて

払い戻しは、医療機関等から提出される診療報酬明細書(レセプト)の審査を経て行いますので、診療月から3ヵ月以上かかります。払い戻しまで時間を要するため、医療費の支払いに充てる資金として、高額療養費支給見込額の8割相当額を無利子で貸付する「高額医療費貸付制度」もあります。