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GOLGOのひとりごと

一気飲み死亡事件をどうすれば無くせるか?

2023.04.21

【速報】サークル飲み会で近畿大学生が一気飲みし死亡…同席の元学生ら16人に賠償命じる 救護義務違反など認める 大阪地裁 遺族「二度とこんなことは起きないで」

この問題の本質は同調圧力への対処にあります。

飲み会の場で、みんなが一体感を味わい、盛り上がっている時に自分だけ一気飲みを断ったら空気に水を差してしまうのではないか? という躊躇が「自分がちょっと我慢すれば済む」という方向へ思考を誘導します。

当然のことながら、「飲めません」と言う勇気を持つことが一番大事なのですが、日本社会は「和」を大事にするため、そういう勇気を発揮した人間には「空気を読めない奴」「自己中心的な奴」「お前と飲んでもつまらない」といったレッテルを貼られ、人間関係的な制裁を科されるか、もしくはそうされるのではないかという心理的なプレッシャーが個人に押し寄せます。

さすがにいい大人になればなるほど、一気飲みのような低レベルな盛り上がり方をしなくても共感を高めるコミュニケーションができるようになりますが、若年者や未熟な大人(大人にも色々いるので)では一気飲みのようなコミュニケーションは残念ながら残っています。

「和」という文化は他人の気持ちへの配慮を重視します。飲める人間が多い場合は飲めない人間が飲める人間に配慮して無理をして一気飲みすることで、みんなが同じだということになり「和」が成立します。

逆に、飲めない人間が多い場では、飲める人が飲むのをやめるのをよく見かけます。そういう人に理由を聞くと、シラフの人たちの中で自分だけ酔っぱらうのが恥ずかしいと言われます。これも「和」なのかもしません。

主体性とは「自分の意思・判断で行動しようとする態度」のことです。

「和」を重んじる日本人的気質は「主体性」とはマッチポンプの関係にあります。
「協調性」と「主体性」もマッチポンプです。

私個人としては、「和」と「主体性」を使い分けるようにしています。この事件の場合のような重要な局面になればなるほど「主体性」の出番が増えます。どうでもいい時には「和」でやり過ごすこともよくあります。普段は和んでいても、「いざとなったら空気を破る」という覚悟を持つことが大事ですね。消防士や軍人さんも普段は優しいのと同じで。

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