GOLGOのひとりごと

社員旅行は労働時間か?

2019.02.12

これは実際にあったご相談です。ここに書いても問題は無い内容だと判断いたしましたので掲載させていただきます。


ある会社で社員旅行を企画されているとの事でした。社員全員参加で費用は会社が負担して旅行に行きたいということです。それにより、社員の方にはリフレッシュして頂き、また親睦も深めて頂き、今後のお仕事により一層励んで頂きたいというのが社長の考えでした。


ところが、社員に参加を強制してしまうと社員旅行は業務となってしまい賃金を払わざるを得ません。それでも、全員参加でやりたいというのが社長の考えです。もちろん、会社から社員へのプレゼントなのですから、給料まで払うというのは社長の本意ではありません。また、社員のモチベーションから見ても、給料を頂いて旅行に参加するというのは、楽しさが損なわれてしまう感じがすると思います。


人間というのは、自発的にやれば楽しい事でも、お金が発生して仕事になってしまうと楽しめなくなるという不思議な性質があります。トムソーヤのペンキ塗りの逸話が有名ですね。


さて、ここからは企業規模が関係してくる話になります。その会社は10人ほどの会社でした。社員全員が同じ部屋で毎日顔を合わせて働いています。このような会社の場合は比較的簡単に解決することができます。まず、社員全員で社員旅行について話し合いの時間を持ちます。10人の社員がいれば、そのうち何人かは社員旅行に気が進まないという人がいるかもしれません。それでも10人程度であれば、その場で意見を聞くことができるはずです。そして、その人の意見を受けて内容に修正を加えることも可能です。例えば宴会で夜遅くなるのが嫌だというのであれば、スケジュールを決めて何時からは自由時間としておくことで、問題は緩和されるはずです。人数が少なければこのようなプロセスを経て、社員の合意を作り出すことは比較的容易です。でも、人数が多くなればなるほど、合意形成は難しくなります。


合意形成さえできれば、参加を強制しなくても全員に参加してもらうことは可能になります。ある意味、それが中小企業の強味だとも言えますね。


合意形成ができれば、労使協定を作成して社員旅行を労働時間として取り扱わない旨を書き、再度社員にその内容を周知しておけばいいでしょう。ただし、この労使協定は一回作成すれば永遠に有効ではなく、社員旅行の都度、話し合いを行うか、せめて意見収集のプロセスを経て合意形成する必要があると思います。

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