GOLGOのひとりごと

【制度の見通し・世の中の動き】記事一覧

2020.10.26
社会保険の適用事業所と加入者について ~その1~
2020.09.21
パワハラ防止指針
2020.09.13
厚生年金保険の標準報酬月額、上限改定について
2020.09.12
休業手当を支給した月が含まれる場合の離職証明書の書き方
2020.09.09
標準報酬月額の特例改定
2020.09.09
お上はある日突然動く!
2020.09.02
令和2年度、被扶養者資格の再確認について
2020.09.02
新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金について
2020.09.01
休業等があった場合の算定基礎届の考え方
2020.08.31
働き方改革関連法
2020.07.21
教育訓練給付の拡充
2020.07.08
健康保険の被扶養者
2020.06.05
業務にLINEを活用しています
2020.05.26
セクハラと労災
2020.05.19
コロナで労災申請はできるか?
2020.03.18
新型コロナウイルス感染時の傷病手当金
2020.03.05
新型コロナウイルスについてのQ&A
2020.01.20
離婚時の年金分割
2020.01.18
事実婚と扶養
2019.12.02
同一労働同一賃金
2019.11.29
70歳まで働ける機会を確保する
2019.11.25
有給休暇の時季指定義務
2019.11.22
36協定の特別条項の上限
2019.11.18
扶養認定の厳格化
2019.10.21
外国人の雇用
2019.09.06
サマータイムの導入に必要な届出
2019.08.16
月額変更の年間平均適用
2019.07.16
従業員がマイナンバーの提供を拒否
2019.07.12
雇用保険手続きのマイナンバー届出
2019.06.23
パートタイマーへの労働条件の通知
2019.06.13
高額療養費と限度額適用
2019.05.15
均衡待遇と均等待遇の違い
2019.04.28
雇用保険の適用拡大(その2)
2019.03.26
雇用保険の65歳以上への適用拡大
2019.01.25
社会保険の適用拡大
2019.01.22
産前産後休業の保険料免除制度
2018.11.05
ストレスチェックの 助成金
2018.10.29
雇用保険の基本手当日額
2018.07.23
平成29年10月施行 育児・介護休業法改正
2018.07.16
産業医制度の変更点
2018.06.25
社会保険のパートへの適用拡大
2018.06.04
ユースエール認定制度
2018.03.09
人生100年時代 ~新しい働き方と求められる能力~
2018.02.20
65歳以上への雇用保険の適用拡大
2017.11.26
SNSの発信を会社が取り締まることができるか
2017.11.12
パートの制約条件
2017.11.05
パートタイマーへの社会保険適用拡大
2017.03.25
育児・介護休業法改正について
2017.02.01
テレワークという働き方
2017.01.11
過重労働撲滅特別対策班

社会保険の適用事業所と加入者について ~その1~

2020.10.26

社会保険に加入しなければいけない事業所は、法律で要件が定められています。また、昨今では加入しなくてよいとされてきた事業所の見直しが行われており、適用事業所が増えていく事が予想されます。現状の適用事業所要件について、改めて確認していきます。

 

法人事業所か個人事業所か

まずは、事業所が法人組織であるか、個人であるかを確認します。

以下の通り、法人であれば強制適用となり、個人であれば業種及び対象人数によって強制か任意かに分かれます。

 

・法人事業所→【強制適用】

・個人事業所(※適用業種該当):→5人以上(対象者)→【強制適用】

・個人事業所(※適用業種該当):→4人以下(対象者)→【任意適用】

・個人事業所(※適用業種以外):→【任意適用】

 

※適用業種とは、法定16業種とも呼ばれる業種を言います。

例えば、製造業、物品販売業、土木建築業等です。詳しくは以下厚生労働省のページをご参照ください。

https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudouseisaku/chushoukigyou/koyou_rule.html

 

なお、上記任意適用事業所であっても、対象者の1/2以上の同意があり、事業主が希望すれば厚生労働大臣の認可を受けたうえで適用事業所になることができます。仮に、その後事業所の取消しをしたい時は、被保険者の3/4以上の同意が必要です。

 

今後の適用事業所範囲拡大

現状見直し対象とされている業種は、法律・会計に関わる行政手続等を行う業種(弁護士、税理士、社会保険労務士、司法書士、行政書士等)です。制度上、法人化が難しい等の理由から個人事業であっても適用事業所とされる可能性が高いです。

 

法人事業所の場合、未加入状態だと年金事務所からの加入催促があり未加入が発覚するケースが多いです。ただ、個人事業所だとそのような催促がないため、未加入を意識することがあまりないと思います。強制か任意か自社で判断が難しい場合もありますので、社労士等の専門家に相談してみるのも良いでしょう。

パワハラ防止指針

2020.09.21

先日、厚生労働省より「職場におけるパワーハラスメントに関して雇用管理上講ずべき措置等に関する指針に関する素案」が公表されました。あくまで素案ではありますが、以下のようにパワハラに「該当すると考えられる例」が示されております。

なお、以下の例は、行為者と当該言動をうける労働者の関係性を個別に記載してないが、優越的な関係を背景に行われたものであることが前提であるとの事です。

 

■暴行

・傷害(身体的な攻撃)

・殴打、足蹴りを行うこと。

・怪我をしかねない物を投げつけること。

 

■脅迫

・名誉棄損

・侮辱

・ひどい暴言(精神的な攻撃)

・人格を否定するような発言をすること。(例えば、相手の性的指向・性自認に関する侮辱的な発言をすることを含む。)

・業務の遂行に関する必要以上に長時間にわたる厳しい叱責を繰り返し行うこと。

・他の労働者の面前における大声での威圧的な叱責を繰り返し行うこと。

・相手の能力を否定し、罵倒するような内容の電子メール等を当該相手を含む複数の労働者宛てに送信すること。

 

■隔離

・仲間外し

・無視(人間関係からの切り離し)

・自身の意に沿わない労働者に対して、仕事を外し、長期間にわたり、別室に隔離したり、自宅研修させたりすること。

・一人の労働者に対して同僚が集団で無視をし、職場で孤立させること。

 

■業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害(過大な要求)

・長期間にわたる、肉体的苦痛を伴う過酷な環境下での勤務に直接関係のない作業を命ずること。

・新卒採用者に対し、必要な教育を行わないまま到底対応できないレベルの業績目標を課し、達成できなかったことに対し厳しく叱責すること。

・労働者に業務とは関係のない私的な雑用の処理を強制的に行わせること。

 

■業務上の合理性なく能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと(過小な要求)

・管理職である労働者を退職させるため、誰でも遂行可能な業務を行わせること。

・気にいらない労働者に対して嫌がらせのために仕事を与えないこと。

 

■私的なことに過度に立ち入ること(個の侵害)

・労働者を職場外でも継続的に監視したり、私物の写真撮影をしたりすること。

・労働者の性的指向・性自認や病歴、不妊治療等の機微な個人情報について、当該労働者の了解を得ずに他の労働者に暴露すること。

 

ただし、個別の事案の状況等により判断が異なる場合はあり得る、また、上記例は限定列挙ではないことに留意が必要との事です。

 

職場におけるハラスメント系の問題は、パワハラの割合が多いのではないでしょうか。上司の熱心な指導が誤解を招くケースもあると思います。正式に指針が出た際は、社内において該当するような言動がないかチェックした方が良いでしょう。

厚生年金保険の標準報酬月額、上限改定について

2020.09.13

社会保険加入者の毎月の社会保険料(健康保険・介護保険・厚生年金保険料)は、加入者が支給される給与額を基に「標準報酬月額」が決定され、この標準報酬月額に応じて各保険料が

決定されています。

 

現在、標準報酬月額には上限が定められており、健康保険は50等級まで、厚生年金保険は31等級までです。つまり、支給される給与額がどんなに高くても、標準報酬月額の上限までの保険料しか徴収されない仕組みです。

 

その上限について、令和2年9月1日より改定がされます。具体的には、厚生年金保険の標準報酬月額の最高等級(第31級・62万円)の上に、新たな等級(65万円)が追加されることとなります。

 

■改定前

月額等級/標準報酬月額/報酬月額

(旧)第31級/620,000円/605,000円以上

 

■改定後

月額等級/標準報酬月額/報酬月額

(新)第31級/620,000円/605,000円以上~635,000円未満

(新)第32級/650,000円/635,000円以上~

 

 

改定前の厚生年金保険料の上限額は56,730円でしたが、改定後の上限額は59,475円になりますので、2,745円上がることになります。なお、健康保険の標準報酬月額の最高等級(第50級・139万円)について変更はありません。

 

 

今回の改定について、会社側からの手続きは不要です。該当の被保険者がいる場合は9月下旬以降に案内通知が届く予定です。該当者がいる場合は、給与計算時の厚生年金保険料控除に注意してください。

休業手当を支給した月が含まれる場合の離職証明書の書き方

2020.09.12

退職時の離職票発行や育児休業をこれから迎える従業員がいる際、休業手当が支給される月が含まれる場合の注意点と給付金、基本手当等額の算定の方法についてご案内します。


休業手当額は賃金の算定に含まれるか?

原則として、休業手当は賃金と認められます。

従って、離職した際の基本手当額の算定や育児休業の際の給付金額の算定において除外せず、計算に含める必要があります。


休業手当の支給期間を含む場合の特例


休業手当は賃金としては含まれますが、休業手当の支払いが含まれる月にて給付金や手当額が算定されてしまうと、著しく低く算定される場合があります。

そこで、その場合は通常と異なる計算が採用されます。


通常賃金日額は、

(1)休業もしくは離職前6か月間の賃金総額/180※

で計算されますが、休業手当が当該期間に含まれる場合、

(2)(6ヶ月の賃金-休業手当)/(180-休業日数)


(1)(2)いずれかの高い方が採用されることになります。


※上記例は月給者を対象とした場合になります。日給・時給者の場合は180日ではなく、労働日数で算出した最低保障額との比較になります。


離職票等の記載の注意点

休業手当を含む月がる場合には、証明書等の記載において算定賃金や、算定基礎日数から除外する必要はありません。ただし、基本手当等の額を計算する際に、休業手当の額、休業日数の情報が必要となりますので、必ず備考欄への記載が必要となりますので注意が必要です。

備考欄記載例(○/○~○/○、計○日休業 休業手当額○○円)

標準報酬月額の特例改定

2020.09.09

新型コロナウイルスの影響により、休業した従業員に対し、固定賃金の変動がなくても、特例により、翌月から改定可能な制度が発表されております。

 

要件

①新型コロナウイルス感染症の影響による休業により報酬が低下したこと(既に決定している額から2等級以上下がる額)※1

 

②特例措置の改定内容に本人が書面により同意していること※2

 

※1:7月31日現在、令和2年4月~7月までの間に休業、報酬が急減した場合に限られます。

※2:改定後、傷病手当金や出産手当金等の給付額、将来の年金額の算定には改定した等級が反映されるため、同意書への署名、会社は2年間同意書の保管義務があります。

 

対象となる保険料

令和2年5月~8月分保険料

 

申請手続き

①月額変更届(特例改定用)

②申立書

上記を管轄の年金事務所もしくはe-govを通じて申請

 

申請期限:令和3年1月末日までに届け出が必要

 

現在、新型コロナウイルス感染症が再び拡大しており、今後の経済活動によっては期間の延長等も考えられます。新着情報ありましたらまたご案内します。

お上はある日突然動く!

2020.09.09

公正取引委員会がコンビニフランチャイズ本部と加盟店との間の力関係(24時間営業の強要など)に独占禁止法の疑いがあるとの判断を示しました。

これにより、フランチャイズ本部は大揺れになったことでしょう。

これまでは本部と加盟店との間の力関係は明らかで、加盟店は本部の言う事に逆らえず、苦しい経営を強いられていた店舗もあったようですが、その関係にメスが入りました。

これって、労使関係と似てますね。

契約自由の原則に対して、国家が介入してきたわけです。
もちろんそれは、独占企業が自由に振舞ってしまうと社会全体にとって悪影響があるという観点から修正が加えられているわけですが、企業にとっては一大事ですね。

このようにお上(役所、行政)というのは、ある日突然動きます。
「これまでは何も言わなかったじゃないか!」などと文句を言ってもはじまりません。
企業の側は、こうしたお上の動きを敏感に嗅ぎ取って先手を打っておかないと、ある日大変なことになります。
消費者金融が2010年の改正貸金業法施行により過払い金返還を迫られたのは記憶に新しい事ですね。

世の中のルールは時代と共に変わる!

お上は黙っているフリをしていても、ある日突然動く!

勝手に変えられたルールであっても、企業は従わなければならない!

例えば、雇用調整助成金。コロナで世間が騒いでいる間は、マスコミに叩かれるのを恐れているのか?あまり調査とかせずにバンバン助成金を出してるように見えますが、これがもしコロナが終息したら何が始まると思いますか?
当然、これまで支給した助成金に対して不正がなかったかどうかを調べに来ると思われます。
かつてのリーマンショックの時もそうでした。何年もたって、会社側も忘れた頃に調査が入るのです。
調査では何をどこまで調べられるかはわかりませんが、会社として不正を疑われないための予防策を講じておくことはある程度できると思います。例えば長期間休業している社員との連絡の記録を残しておいたり、休業日報を付けさせることです。メールやSNSでやり取りした内容を記録しておけば、その時どんな状況だったか振り返ることができます。
何年も経ってしまえば人間の記憶などは当てになりませんし、当の本人が退職してしまうこともあり得ますので、その時どうだったか?ということを記録しておくことは、思わぬ役に立つかもしれません。逆に不正をしている場合には、そうした記録を調べられる可能性もあると思われます。

お上というものは、そういう勝手な存在だと思って注意を怠らないことが肝心です。

令和2年度、被扶養者資格の再確認について

2020.09.02

毎年度、協会けんぽでは、健康保険の被扶養者となっている人が現在もその状況にあるかの確認のため、被扶養者資格の再確認を実施しております。今年度の実施内容については以下通りです。

 

1)実施時期

令和2年10月上旬から下旬にかけて、順次「被扶養者状況リスト」が事業主宛に送付されます。

 

2)再確認の対象となる被扶養者

令和2年4月1日において18歳以上である被扶養者の人。ただし、令和2年4月1日以降に被扶養者となった人は確認の対象外です。

 

3)確認方法

事業主が、被保険者の人に対して、対象の被扶養者の人が健康保険の被扶養者要件を満たしているかを確認のうえ、被扶養者状況リストに確認結果の記入及び同封の返信用封筒にて提出します。

 

4)確認書類の提出

今年度は、被保険者と別居している被扶養者、海外に在住している被扶養者については、被扶養者状況リストに同封されている被扶養者現況申立書に記入の上、被扶養者要件を満たしていることが確認できる下記書類を提出します。

 

〇被保険者と別居している被扶養者→仕送りの事実と仕送り額が確認できる書類

〇海外に在住している被扶養者→海外特例要件に該当していることが確認できる書類

 

5)扶養解除となる被扶養者がいる場合

確認の結果、扶養解除となる被扶養者がいる場合、同封の被扶養者調書兼異動届を記入のうえ、解除となる人の保険証を併せて提出します。

 

6)提出期限

令和2年11月30日

 

例年の被扶養者再確認と違うところは、上記4)の確認書類の提出が求められることになったことです。該当者がいる場合は、速やかに書類提出ができるように事前案内ができていることが望ましいでしょう。

新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金について

2020.09.02

7月10日にかねてから公表されていた、企業から休業手当が支給されなかった場合に労働者に直接給付される支援金の詳細情報が発表されました。
原則的には労働者が申請する様式ですが、一部事業主が記入するべき欄もあります。


支給要件

(1) 令和2年4月1日から9月30日の間に事業主の指示を受けて休業した中小事業主に雇用される労働者であること

(2) 上記(1)による休業に対し、休業手当が支給されていないこと

(3)会社が労災保険に加入していること(雇用保険加入対象者がいる場合は雇用保険も設置していること)

(4)会社が申請に協力すること(申請書等の署名、捺印箇所があるため)


支給金額

休業前の1日当たり平均賃金※×80%(上限日額11,000円)×(各月の暦日数―就労もしくは労働者の事情で休んだ日)

※原則過去6ヶ月の内、任意の3か月を90で除して算定する(少数点以下切捨て)

例:4月10日から休業した場合の平均賃金日額計算について
給与(3月:30万、2月:25万、1月:28万、12月:26万)の労働者の日額は、
(30万+28万+26万)÷90日=9,333円


申請方法

(1)原則、郵送申請(オンライン申請準備中)
(2)労働者本人の申請(事業主経由の申請も可能※)

※労働者が複数事業書で働く場合は別途申請書が設けられているので注意が必要です。


必要書類

(1)申請書※

※複数事業所で働く労働者は複数事業所分、まとめて申請する必要があります。
別々に申請した場合、あとから申請した分は無効となるので注意が必要です。

(2) 支給要件確認書(事業主及び労働者の署名が必要)

(3)本人確認書類(顔写真等がある免許証、マイナンバーカードの写し等)

→ただし学生証等の場合は顔つきでも本人確認書類が2種類必要となります。(クレジットカード、保険証等)

(4) 口座確認書類(労働者本人の通帳の写し等)

(5) 休業開始前賃金および休業期間中の給与を証明できるもの

→賃金台帳、給与明細、振り込み通帳の写し等


詳しい情報については、厚生労働省の以下のリンクを参照してください。

記入方法の解説動画も掲載されているようです。

https://www.mhlw.go.jp/stf/kyugyoshienkin.html>

休業等があった場合の算定基礎届の考え方

2020.09.01

新型コロナウイルス感染症の影響により、休業を余儀なくされた企業等も多いかと思います。従業員に休業手当をお支払いした場合等の場合、算定基礎届の提出方法、算出方法についてみていきます。

 

通常の定時決定についてですが、

原則的には4月、5月、6月に支払われた報酬によって、算定基礎届を提出します。

ただし、4月~6月の間に、休業等があり、本来の出勤日等に休業手当等が支給された場合、通常通りの算定基礎届の提出では正しい等級決定が出来なくなることが想定されます。

日本年金機構によりますと、以下の表ように算出し、提出することになります。

4月 5月 6月 7月 8月 9月 定時決定の算定対象月 随時改定月
1 5月・6月
2 従前等級で決定
3 7月改定
4 4・5・6月
5 8月改定
6 4・5・6月
7 9月改定

・○:通常報酬が支給された月                        (日本年金機構HPより引用)

・☆:休業等解消

・●:休業手当等が支払われた月

・★:休業等未解消

 

<パターン1・2>

パターン1・2はいずれも7月1日時点で休業状態が解消している場合です。

休業状態等が解消されている場合には、休業手当を含む月については算定の対象から除いて計算することになります。ただし、算定対象月全てが休業手当等支払っている月の場合、基本的には従前の等級から変動せず、保険料等級が決定します。

 

<パターン3以降>

パターン3以降は基本的には、休業状態が続いている場合です。

7月1日時点で休業状態が続いている場合には、原則的には休業手当支払い月を含め、通常通り4・5・6月の報酬をみて算定基礎届を提出することになります。

ただし、パターン3・5・7のように、休業手当支払い月が4ヶ月以上続く場合には、その都度保険等級の変更が必要になる場合もあるので注意が必要です。

 

新型コロナ感染症の見通しが立ちづらいことが容易に想像が出来ます。

通常通りの算定基礎届の提出が必要であるか、都度随時決定を行う必要があるのか確認する必要がありそうです。

届け出る際は、管轄の年金事務所までお問い合わせください。

働き方改革関連法

2020.08.31

2019年4月より働き方改革関連の改正法が適用され始め、早くも一年半が経過しました。どのような項目が制定されているか、また、今後予定されている項目についてみていきます。

 ※時期は中小企業のものです。

【2019年4月~】

①5日間の有給休暇取得義務

②高度プロフェッショナル制度創設

③フレックスタイム制の精算期間が3ヵ月に

④産業医機能の強化

⑤勤務間インターバル制度の努力義務

 

【2020年4月~】

⑥残業時間の上限規制(罰則付き)

 

【2021年4月~】

⑦同一労働・同一賃金の原則の適用

 

【2023年4月~】

⑧割増賃金率の中小企業猶予措置廃止

 

このように様々あるのですが、中小企業全体に関係する①⑥⑦⑧を抜粋して紹介します。

 

①5日間の有給休暇取得義務(2019.4~)

年10日以上の有給休暇が発生している労働者には、1年間で必ず5日を取得させなければなりません。今までは、労働者からの申出がなければ与えなくても良かったのですが、そうではなくなり、企業側から取得を働きかける必要があります。各従業員の給保有日数の管理が、より重要になってくると思います。

 

⑥残業時間の上限規制(罰則付き)(2020.4~)

労働者の過労死等を防ぐ目的から、残業時間を原則月45時間かつ年360時間以内にする等の上限が設けられます。超過すると刑事罰の適用もあります。月22日労働だとすると、平均して1日2時間程度の残業時間に抑える必要があります。

 

⑦同一労働同一賃金の原則の適用(2021.4~)

正規・非正規の不合理な待遇差をなくすため、同一労働・同一賃金の原則が法文化されます。

労働者から待遇差についての説明を求められた場合は、事業主は返答をしなければなりません。

 

⑧割増賃金率の中小企業猶予措置廃止(2023.4~)

今まで、中小企業は「月の残業時間が60時間を超えた場合の割増率50%以上」という制度が猶予されていましたが、その猶予が廃止されます。

 

 

働き方改革とは別の話ですが、残業代の請求権の時効が5年(現状は2年)になりそうです。つまり、過去の残業代請求が2年分ではなく5年分できるようになるかもしれません。長時間労働させていること自体が、企業にとって今まで以上にリスクになる時代です。生産性は損なわず、労働時間短縮に向けた取り組みは日々励んでいく必要があるでしょう。

教育訓練給付の拡充

2020.07.21

教育訓練給付金の拡充について 教育訓練給付金とは、 労働者の主体的な能力開発の取組を支援し、雇用の安定と再就職の促進を図ることを目的とする給付制度です。

教育訓練給付金には2種類あります。「一般教育訓練給付金」と「専門実践教育訓練給付金」になります。 一般教育訓練給付金と専門実践教育訓練給付はともに厚生労働大臣の指定する教育訓練終了した場合に授業料等の一部が給付金として支給される雇用保険の給付金の一種です。

対象となる教育訓練は一般教育訓練給付金の場合は通信教育や英会話等比較的手軽に受講できるものなど多岐に渡りますが、専門実践教育訓練給付金は看護師や美容師等の専門学校やMBAなどの大学院講座等、より専門性・実践的訓練が対象となります。

主な改正点 この教育訓練給付金ですが、開始当初は一般教育訓練給付金のみでしたが、 2014年から拡充され、専門実践教育訓練給付金が支給されるようになりました。

また、平成30年・31年と専門実践教育訓練給付金の支給額が拡充されました。

・もともとの支給金額
一般教育訓練給付金:教育訓練経費の20%(ただし上限10万円・下限4000円)
専門実践教育訓練給付金:教育訓練経費の40%(ただし上限32万)+資格試験合格後20%(合格時48万) 合計60% (最大3年) 改正後の支給額
専門実践教育訓練給付金:教育訓練経費の50%(上限40万)+資格試験合格後20%(合格時56万) 合計70% (最大4年)

また、改正に伴い、支給対象要件が一般・専門実践教育訓練ともに雇用保険加入期間が3年以上(初回のみ1年以上で給付可能)となりました。

健康保険の被扶養者

2020.07.08

被扶養者とは

健康保険では、被保険者が病気や怪我をした時や亡くなった時、または出産した時等で保険給付が行われますが、その被扶養者(主に家族)についての病気・怪我・死亡・出産についても、保険料負担無く保険給付が行われます。この被扶養者となれるかは、以下3つの基準を基に判断されます。

 

1)親族の範囲

被保険者からみて、3親等以内の親族である事が必要です。例えば、自分の子供は1親等、孫は2親等、ひ孫は3親等となりますので、ひ孫まで被扶養者になることができます。

 

2)同一の世帯に属しているか

直系尊属、配偶者、子、孫、弟妹以外の親族を扶養にする場合、同一の世帯に属していることが条件です。上記1)の例で言うと、子と孫は同一世帯に属してなくても良いですが、ひ孫は属している必要があります。

 

3)生計が維持され、収入は基準内か

被保険者に生計を維持されているかは、被扶養者の収入基準で判断されます。

 

<同一世帯に属している場合>

年収が130万円未満(60歳以上または障害者は180万円未満)であり、被保険者の年収の1/2未満であること

 

<同一世帯に属していない場合(主に別居)>

年収が130万円未満であり、かつ被保険者からの仕送り額より収入額が少ない場合は、原則として被扶養者に該当します。

 

年収とは、扶養家族になる日から将来に向かって1年間の収入見込み

よく誤解されがちですが、ここで言う年収とは1月から12月までの収入の事ではありません。例えば、8月末で会社を退職した配偶者(60歳未満)の場合、1月から8月の合計収入が1000万円であったとしても、9月以降の1年間の収入見込みが130万円未満であれば、9月1日から扶養家族になれます。年収130万ですので、月額約108,000円程度で収まりそうなら扶養を検討した方が良いです。

 

扶養家族にいれる場合、被扶養者異動届出という書類を年金事務所に提出するのですが、扶養加入日が60日以上過去に遡る場合は、加入日が正しいことを証明する書類の提出も求められるため準備に時間がかかります。その分、保険証の交付も遅くなり良いことはありませんので、該当者がでてきたら、早めに届出するようにしましょう。

業務にLINEを活用しています

2020.06.05

最近、GOLGO社労士事務所では顧問先のお客様との間でLINEを活用することが増えて参りました。


以前は当事務所ではe-mailが連絡手段の主体だったのですが、数年前から一部のお客様のご要望によりLINEやチャットワークの利用を開始しました。


e-mailとLINE、使ってみるまではそれほどの差を意識してはいなかったのですが、実際にはこれはあった方が便利だという結論に達しました。e-mailはその名の如く手紙に近く、一通一通が完結していて、それぞれのメールを開かないと中身が見えません。

ところが、LINEはどちらかというと文字を使った電話に近く、相手とのやり取りを時系列(タイムライン)で俯瞰することが可能です。つまりLINEの方が一覧性があるのです。

その代わり、ファイルのやり取りなどはLINE上だと一定の時間で消えてしまうため、e-mailとの使い分けをしています。

セクハラと労災

2020.05.26

セクハラによる被害についても場合によって労災認定されることがあります。以下の① ② ③ の要件を満たす場合、業務上として労災認定されます。

① 認定基準の対象となる精神障害を発病していること:業務に関連して発病する可能性がある精神障害の代表的なものは、「うつ病」や「急性ストレス反応」などです。

② 精神障害の発病前概ね6ヶ月間に、業務による強い心理的負荷が認められること:セクハラは継続的に繰り返されるものもあるため、その場合は6ヶ月に限らず始まった時点からの心理的負荷を評価します

③ 業務以外の心理的負荷や個体的要因により精神障害を発病したとは認められないこと:私的な出来事(離婚や身近な人の死亡など)が影響していないかを確認されます。

「業務による強い心理的負荷」とは

強姦や、本人の意思を抑圧して行われたわいせつ行為などの特別な体験がある場合、因果関係は強いとされます。逆にヌードポスターを会社に貼るなどの環境型セクハラの場合はその程度は弱いとされます。詳しくは、「セクシュアルハラスメントの内容、程度等や継続する状況」「セクシュアルハラスメントを受けた後の会社の対応および内容、改善の状況、職場の人間関係など」をもとに判断されます。

ただし、セクハラの内容が軽度であっても、長時間労働などの事情が別途ある場合は、複合的にみて労災認定されることがあります。

セクハラについて労災の相談があった場合、企業側はまずプライバシーに配慮しながら事実確認をし、上記の3つの要素について専門家を交えて検討しましょう。

コロナで労災申請はできるか?

2020.05.19

従業員の方がもし仕事中にコロナに感染した場合、労災保険は使えるのでしょうか?

労災保険を使うためには業務遂行性と業務起因性が必要となります。

https://jsite.mhlw.go.jp/fukushima-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/rousai_hoken/hourei_seido/hosyo_gyousai.html

多くの場合、従業員がPCR検査などで陽性となっても、その感染経路は不明ですので、業務遂行性や業務起因性を認められることは少ないです。

ですが、医療従事者の場合であって、実際にコロナに感染していることが明らかな患者の世話をしていたなどの具体的な因果関係が想定できる場合には、労災保険を使用することが可能です。

医療従事者でなかったとしても、職場で複数の従業員がコロナに感染するいわゆるクラスターが発生した場合などでは、これを業務上災害として取り扱われる可能性があります。

https://www.mhlw.go.jp/content/000627234.pdf

統計を見る限り、認定は決して多くはありませんが、認められているケースもあるようです。

従業員がコロナに感染した場合には、それが業務上災害に当たらないかどうか、一応確認しておく必要があります。

新型コロナウイルス感染時の傷病手当金

2020.03.18

新型コロナウイルスの感染が広がっております。

感染症で会社を休んだ場合、健康保険の傷病手当金を受給できるかについて、厚生労働省よりQ&A方式で健康保険組合等へ連絡がされました。いくつかピックアップしてご紹介します。

【Q1】 被保険者が新型コロナウイルス感染症に感染しており、療養のため労務に服することができない場合、傷病手当金は支給されるのか。

【A】 被保険者が業務災害以外の理由により新型コロナウイルス感染症に感染してい

る場合には、他の疾病に罹患している場合と同様に、療養のため労務に服すること

ができなくなった日から起算して3日を経過した日から労務に服することができ

ない期間、直近 12 か月の標準報酬月額を平均した額の 30 分の1に相当する額の3

分の2に相当する金額を、傷病手当金として支給することとなる。

【Q2】被保険者には自覚症状はないものの、検査の結果、「新型コロナウイルス陽性」と判定され、療養のため労務に服することができない場合、傷病手当金は支給されるのか。

【A】傷病手当金の対象となりうる。

【Q3】被保険者が発熱などの自覚症状があるため自宅療養を行っており、療養のため労務に服することができない場合、傷病手当金は支給されるのか。

【A】傷病手当金の対象となりうる。

【Q5】発熱などの自覚症状があるため自宅療養を行っていた方が、休職して4日目以降に帰国者・接触者相談センターに相談したものの、体調悪化等によりその日には医療機関を受診できず、結果として、その翌日以降、医療機関を受診せずに病状の改善が見られた場合には、傷病手当金は支給されるのか。支給される場合、医師の意見書を添付することができないが、何をもって労務不能な期間を判断するのか。

【A】傷病手当金の支給対象となりうる。

本問のように、医療機関への受診を行うことができず、医師の意見書を添付でき

ない場合には、支給申請書にその旨を記載するとともに、事業主からの当該期間、

被保険者が療養のため労務に服さなかった旨を証明する書類を添付すること等に

より、保険者において労務不能と認められる場合、傷病手当金を支給する扱いとす

る。

傷病手当金の申請として、通常時と大きく違うのはQ5におけるA医師の意見書の添付が無くても受給対象になりうる点かと思います。感染者が休業した場合は、休業中の所得補償として積極的に活用した方がよいでしょう。

詳細は以下よりご確認くださいませ。

新型コロナウイルス感染症に係る傷病手当金の支給に関するQ&A

https://www.mhlw.go.jp/content/000604969.pdf

新型コロナウイルスについてのQ&A

2020.03.05

世間を賑わせている新型コロナウイルスついて、企業の方向けのQ&Aが厚生労働省のHPにて公開されております。以下抜粋のうえご紹介します。

 

Q:新型コロナウイルスに関連して労働者を休業させる場合、どのようなことに気をつければよいか。

A:新型コロナウイルスに関連して労働者を休業させる場合、欠勤中の賃金の取り扱いについては、労使で十分に話し合っていただき、労使が協力して、労働者が安心して休暇を取得できる体制を整えていただくようお願いします。

なお、賃金の支払いの必要性の有無などについては、個別事案ごとに諸事情を総合的に勘案するべきですが、法律上、労働基準法第26条に定める休業手当を支払う必要性の有無については、「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当するかどうかによって判断されます。

※なお、休業手当を支払う必要がないとされる場合においても、自宅勤務などの方法により労働者を業務に従事させることが可能な場合において、これを十分検討するなど休業の回避について通常使用者として行うべき最善の努力を尽くしていないと認められた場合には、「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当する場合があり、休業手当の支払が必要となることがあります。

 

Q:労働者が発熱などの症状があるため自主的に休んでいます。休業手当の支払いは必要ですか。

A:新型コロナウイルスかどうか分からない時点で、発熱などの症状があるため労働者が自主的に休む場合は、通常の病欠と同様に取り扱っていただき、病気休暇制度を活用することなどが考えられます。一方、例えば熱が37.5度以上あることなど一定の症状があることのみをもって一律に労働者を休ませる措置をとる場合のように、使用者の自主的な判断で休業させる場合は、一般的には「使用者の責に帰すべき事由による休業」に当てはまり、休業手当を支払う必要があります。

 

Q:新型コロナウイルスに感染している疑いのある労働者について、一律に年次有給休暇を取得したこととする取り扱いは、労働基準法上問題はありませんか。病気休暇を取得したこととする場合はどのようになりますか。

A:年次有給休暇は、原則として労働者の請求する時季に与えなければならないものなので、使用者が一方的に取得させることはできません。事業場で任意に設けられた病気休暇により対応する場合は、事業場の就業規則などの規定に照らし適切に取り扱ってください。

[リンク]新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)

企業担当者として気になるポイントは、「疑わしい人に休んでもらう時に休業手当を支払う必要があるか?」ではないでしょうか。

これについて、現段階の見解では、使用者側の判断により予防的に休業を命じる場合は「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当しますので、休業手当の支払いが必要としております。逆に、労働者側の判断による欠勤の場合は、通常の欠勤控除や有給消化等での対応となります。

離婚時の年金分割

2020.01.20

離婚をする場合、相手に対して年金分割をすることが出来ます。この離婚時年金分割とは、婚姻期間中に収めた年金保険料に応じて、厚生年金等の保険料納付記録を按分する制度です。これは夫婦の婚姻中はお互い協力しあって財産形成するものであり、厚生年金の保険料に関しても夫婦が共同して負担したものであるという認識の上、制定されました。

離婚時の年金分割といっても、合意分割と3号分割の2種類があります。それぞれ適用要件や請求方法も異なってきます。

合意分割とは
合意分割とは、離婚等をした夫婦が、当事者の一方からの請求により、婚姻等をしていた期間の年金記録を当事者間の合意によって分割する制度となります。ただし、夫婦間にて、年金分割につき合意に至らない場合に関しては、当事者の一方の申し出により家庭裁判所に調停や審判申し立てることにより、年金分割をすることが出来ます。

3号分割とは

3号分割とは3号被保険者(専業主婦等)から請求があった場合に、平成20年4月1日以後の期間について(制度が施行したのが平成20年4月1日の為)年金記録を按分する制度です。按分割合は2分の1ずつと定められており、夫婦間での按分割合を決定することはできません。3号分割の場合は、相手の合意が必要ないため、請求する側が1人でも手続きが可能です。

まず、2種類の制度ですが、当事者の一方からの請求(請求は離婚日の翌日から起算して2年以内に行うこと)により、婚姻期間中の年金記録を当事者間で分割することができる制度です。

分割される年金記録の対象は?

この年金記録の対象とは、厚生年金・旧共済年金です(平成27年10月に厚生年金に一元化)。公的年金の中でも国民年金、国民年金基金、厚生年金基金(厚生年金の代行部分は除く)、確定給付企業年金および確定拠出年金(401k)は年金分割の対象となりません。また個々で加入している私的年金(生命保険等)も同様に年金分割の対象となりません。

合意分割と3号分割の相違点
相違点ですが、いくつか決定的な違いがありますので順を追ってみていきましょう。

請求方法

合意分割の場合
当事者双方のうち、どちらか一方からの請求によって分割することが出来ます。
3号分割の場合
どちらか一方、ではなく、必ず国民年金第3号被保険者であった方からの請求が必要です。

分割の決定について

合意分割の場合

厚生年金記録の分割に関し、原則的には当事者双方の協議及び合意のもとにより定める按分割合となります。
ちなみに按分割合のルールとして、下限は年金分割する前の夫婦の合計標準報酬総額における標準報酬の少ない方の割合、上限は50%と定められております。(下限を設けることで、少ない側が本来受け取るはずの年金額を下回らないよう保証し、上限を設定することで、年金分割の趣旨、夫婦の共有財産の平等な分割を実現させています。)

なお、合意に至らない場合、当事者の一方の申し出により家庭裁判所に調停や審判申し立てることにより、年金分割をすることが出来ます。(裁判所の按分になりますとおおよそ50%になります。平成27年司法統計では8396件中8269件が50%の決定が下っています)

3号分割の場合
一律50%になります。合意分割と異なり合意の必要はありません。

ただし、ここで注意が必要なのは、3号分割には期間の制限があるということです。具体的にいうと、3号分割が可能な期間は、平成20年4月1日からの第3号被保険者期間です。(3号分割の制度が平成20年4月1日に施行された為、かかるようにルール付けされました。)
平成20年3月31日までの第3号被保険者期間は合意分割に則り請求することになります。

・3号分割のみの婚姻期間で形成されている場合
・合意分割のみの婚姻期間で形成されている場合

この2ケースにおいては考え方は非常に明確ですが、3号分割の期間と合意分割の期間が混在する場合、どのように考えればいいのでしょうか?

結論としては結果は合意分割の結果と変わらない、ということになります。

3号分割と合意分割の期間が混在する場合、手続き上先に3号分割があったものとみなし、その後合意分割の手続きに移行します。

3号分割の結果、それぞれの標準報酬総額が異なったとしても、その結果を合意分割の按分割合に再分配するので、はじめから合意分割をした結果と変わらなくなります。
つまるところ、合意分割で請求した按分割合に必ず落ち着くのです。

文章のみですと、イメージしにくいので、実際の例で考えてみましょう。

事例
ある夫婦の合意分割の按分割合を妻45%、婚姻期間5年、夫の標準報酬総額3000万円、妻の標準報酬月額を1000万円、夫婦総額4000万円とする。

合意分割のみの期間の場合
合意分割前の割合は、夫が3000万÷4000万=0.75 すなわち夫75%、妻が25%ととなります。
按分割合の請求は妻45%と仮定しましたので、夫55%になるよう調整が必要となります。夫の総額は4000万×55%により、2200万円となります。分割前は3000万円でしたので、800万円を妻に移す必要があります。

3号分割と混在する場合
離婚前の2年を3号分割と仮定し、その間夫の標準報酬総額が1200万円だったとします。
4年間1800万円、2年間1200万円、妻の標準報酬月額が4年間1000万円、2年間0円になります。

年金分割前の割合に関しては、合意分割同様、夫75%、妻25%となります。
3号分割が含まれる場合は、先に分割を行いますので、まず1200万円の50%すなわち、600万円を妻に移行します。したがって、夫の総額は1800万円+600万円=2400万円、妻は1000万円+600万円=1600万円になります。(夫60%、妻40%になり合意分割をする上での下限が40%に引きあがります。)

この状態からさらに合意分割で定めた按分割合にて再計算することになります。妻が45%、夫が55%になるためには200万円の記録を妻に移行することが必要になります。

結果的には、夫の標準報酬総額が2200万円、妻の標準報酬総額が1800万円となり、合意分割のみのパターン同様となります。

以上が実際年金分割を行った場合の計算方法の基本的な考えとなります。
標準報酬総額の計算等は複雑ですが、実際の手続きの際には、「年金分割のための情報通知書」を請求することが出来ます。

3号分割を踏まえた正確な年金額を把握するためには、情報通知書での確認も併せて必要となるでしょう。

事実婚と扶養

2020.01.18

近年、姓の変更や手続きの煩雑性等の理由から入籍をしない人も増えており、様々な夫婦形態をとる方々が増加しております。事実婚(婚姻届を出していない場合)、法律上の夫婦と認められない場合でも扶養に入れるのでしょうか?

結論としては所得税法上の扶養には入らないが、社会保険上の扶養には該当します。
税法上において、所得税基本通達2-46にて「法に規定する配偶者とは、民法の規定による配偶者をいうのであるから、いわゆる内縁関係にある者は、たとえその者について家族手当等が支給されている場合であっても、これに該当しない。」
と規定しており、法律上の夫婦関係以外認めていないことが明確に定められております。
一方、社会保険については、厚生年金保険法3条の2において「この法律において、「配偶者」、「夫」及び「妻」には、婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含むものとする。」
と規定されており、内縁関係の証明が可能であれば、扶養に入れます。

内縁関係の証明に必要な書類は以下の通りです。
・住民票(世帯全員の記載されているもの、同居を確認するため)
・戸籍謄本(両人の謄本。事実婚の夫婦の一方又は双方に法律上の配偶者がいないか確認するため)

ただし、重婚的内縁関係(パートナーの一方又は双方に法律上の配偶者がいるため、婚姻届が提出出来ない場合)は原則的に社会保険上の扶養に入れません。例外的に先行する法律婚が形骸化していた場合(別居の期間が長い《10年以上が目安》、夫婦双方に離婚の意思がある等)には重婚的内縁関係が認められることもあります。
また、同性の内縁関係に関しては認められていないのが現状です。自治体によってはパートナーシップ制度(同性カップルを公的に認める制度)を施行してる場合もありますが、法的拘束力はなく、税制、社会保障面では扶養として認められておりません。

同一労働同一賃金

2019.12.02

同一労働同一賃金の導入は、同一企業・団体におけるいわゆる正規雇用労働者(無期雇用フルタイム労働者)と非正規雇用労働者(有期雇用労働者、パートタイム労働者、派遣労働者)の間の不合理な待遇差の解消を目指すもので雇用形態に関係なく、業務内容に応じて対価を決める制度です。 

厚労省によると、パートやアルバイト、派遣社員らの非正規労働者は現在2000万人を超え、全労働者の4割弱を占めるとされています。 

同一労働同一賃金は2018年6月に成立した働き方改革関連法の柱の一つで、大企業は2020年度から、中小企業は2021年度から適用されます。

具体的には、勤続年数や能力、成果が同じ場合は正社員と原則同額の基本給や賞与を支払うようにする。ただし、正社員にだけ転勤や異動がある場合は、基本給の格差は認められる。

通勤手当や出張旅費、食事手当などの各種手当を同一とし、休憩室や更衣室、社宅の利用など福利厚生も同じように受けられるとした。一方、退職手当や住宅手当、家族手当などについては「不合理と認められる待遇の解消が求められる」と言及するにとどめられました。

また、定年後に再雇用された非正規の待遇については、年金支給などを考慮し格差を事実上容認した最高裁判決を踏まえ「さまざまな事情が総合的に考慮され、不合理か判断される」とされています。

どのような場合に法律で禁止される「不合理な待遇差」にあたるかについては、厚生労働省がガイドライン案を作成しています。こちらもあわせて参照することが必要です。

70歳まで働ける機会を確保する

2019.11.29

高年齢者雇用安定法では、定年の廃止や引き上げ、継続雇用制度のいずれかを義務付けており定年退職者の65歳までの雇用が義務付けられ、ほぼ全ての企業で65歳まで働ける環境が整備されてきているかと思います。 

内閣府が平成26年に高齢者の日常生活に関する意識調査を行ったところ、60歳以上の回答者の8割が「70歳以降まで働くことを希望」していることが分かりました。

70歳までの就業機会確保では、企業に「多様な選択肢のいずれかを求める方向」と明記し、将来の義務化を検討する方針を示したもので来夏に実行計画をまとめ、早期の法制化を図るという内容のもので有ります。

しかし、高齢者の仕事能力には大きな差があり、現役以上のスキルを持つ者もいる半面、職場のお荷物となっている場合も少なくない。定年退職直前よりも2~3割減の給料は、前者には低すぎ、後者には高すぎる。何より定年後は1年契約等の非正規社員の扱いのため、有能な人材でも責任のあるポストには就けられないという現状が生じるなどが考えられます。

当然、健康状態の差も大きく地域での人材活用など、同一企業での雇用延長にこだわらない柔軟な対応が求められる事となりそうです。

これらをふまえ、70歳までの延長については、当面は努力義務にとどめ、企業の対応を促す考えのようになるかと予想はされます。

高齢者の就業機会の確保は、さらなる働き方改革のきっかけとなってくるのではないでしょうか。

有給休暇の時季指定義務

2019.11.25

50%に満たない年次有給休暇の取得率を2020年までに70%以上に引き上げる事を目標とし2019年4月から適用されました。

年次有給休暇の時季指定とは取得時季を「使用者」が指定することをさします。

これまでは労働者が請求する時期に取得させるものとされてきましたが、取得率がなかなか上がらないため、取得時季を指定することを使用者の義務とし、一定の日数の年次有給休暇を取得させる仕組みです。

対象となる労働者は年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者が対象となりますので正社員でなくても、パート・アルバイト等のいわゆる非正規社員も対象となります。また、管理監督者もその対象に含まれます。

時季指定の対象となるのは、付与されている年次有給休暇のうち年5日となります。年は原則として付与日から1年間を指します。

なお、本人からの請求を受けて取得した日数や計画的付与によって取得した日数がある場合は、その分も含めて年5日取得させればよく、この場合、使用者の時季指定の対象となるのは、5日からその日数を差し引いた日数となります。

時季指定にあたり注意すべき点は使用者が取得時季を指定するにあたっては、あらかじめ、労働者の意見を聴かなければなりません。なお、労働者の意見を踏まえてできる限り労働者の希望に沿った取得時季を指定するよう努める義務はありますが、労働者の希望通りの日を取得時季に指定しなければならないというものではありません。 

詳しくは厚生労働省のホームページをご覧ください。

36協定の特別条項の上限

2019.11.22

2019年4月から労働基準法が改正されました。 

36協定には月に45時間、1年間で360時間以内という基準が設けられていますが、罰則がない上に繁忙期等は「特別条項」を設ければ、実質いくらでも残業時間が設定できる状況でした。

これを見直すため、36協定を超えて働かせる特別条項に上限ができました。

時間外限度基準告示にとどまる上限規制を法律に格上げし、違反には罰則を適用することで、強制力が高たり、臨時的、特別な事由があり労使が合意した場合でも、上回ることのできない上限を設定し、過重労働による健康障害防止の徹底を図るといった目的があります。

概要は下記のとおりです

●臨時的な特別の事情がある場合として、労使が合意して労使協定を結ぶ場合においても、上回ることができない時間外労働時間を年720時間(=月平均60時間)とする

●年間720時間以内において、一時的に事務量が増加する場合について、最低限上回ることのできない上限を下記の通り設ける

①2ヵ月、3ヵ月、4ヵ月、5ヵ月、6ヵ月の平均で、いずれにおいても、休日労働を含んで80時間以内とする

②単月では、休日労働を含んで「100時間未満」とする

③上記の特例の適用は、年半分を上回らないよう、「年6回」を上限とする

 

従業員の健康管理のためにも時間外労働・休日労働は必要最小限にとどめるようにするほか、法令順守のためにも、36協定の見直しに取り組む必要があります。

扶養認定の厳格化

2019.11.18

平成30101日より扶養異動届等の審査が厳格化しました。 

健康保険の被扶養者の認定にあたり、被保険者と扶養認定を受ける人との身分関係(続柄)及び扶養認定を受ける人が被保険者により主として生計を維持されていること、を確認する必要があります。原則としてこの2つを確認するための添付書類の提出が求められますが、一定の要件を満たした場合には、添付書類を省略できる場合があります。 

続柄を確認する書類として、戸籍謄本(または戸籍抄本)、住民票(被保険者が世帯主であり扶養認定を受ける人と同居している場合のみ)のいずれかの提出が求められますが、被保険者及び扶養認定を受ける人双方のマイナンバーの記載がある場合や、事業主が双方の続柄につき確認した旨を異動届に記載した場合は添付書類を省略できます。 

収入を確認する書類としては、所得証明書等が必要です(扶養認定を受ける人が所得税法上の控除対象の配偶者または扶養親族であることを確認した旨の事業主の記載がある場合は省略可能。扶養認定を受ける人が16歳未満の場合はどちらも不要)。 

扶養認定を受ける人と被保険者が別居している場合は、仕送りの事実と仕送り額が確認できる預金通帳の写し又は現金書留の控え(写し)の添付が必要です(16歳未満または16歳以上の学生の場合には不要)。 

以前の申請に比べ添付書類の不備などで取得が滞ってしまいがちなので、しっかりと添付書類を準備した上で申請いたしましょう。

外国人の雇用

2019.10.21

都心部のコンビニでは多くの外国人労働者を目にします。

また、近年はコンビニ以外の分野でも外国人労働者は増加してきております。

外国人労働者については厚生労働省でも毎年6月に「外国人労働者問題啓発月間」として様々な取り組みをするなど重要視されてきております。

具体的には

・国籍で差別しない公正な採用選考を行っているか?

・労働法規を守り、外国人労働者も労働・社会保険に加入しているか?

・日本語教育や、生活上・職務上の相談に配慮しているか?

・安易に解雇をしていないか?

・外国人の雇入れ・離職時にハローワへ雇用状況の届け出をしているか? などの要点が挙げられております。

事業主は外国人労働者の雇入れ又は離職時には外国人雇用状況届出が義務付けられており 日本の国籍を有しないで在留資格「外交」「公用」「特別永住者」以外の人が対象となります。

日本人と結婚している「日本人の配偶者」の在留資格の人も届出が必要です。

正社員、アルバイト関係なく必要となります。

届出方法は雇用保険への加入状況により変わってきます。

雇用保険の被保険者となる場合は資格取得届を出す事により外国人雇用状況報告となり雇用保険の被保険者とならない場合に外国人雇用状況届出書の提出が必要となります。

外国人雇用状況届出の内容はと言いますと

① 氏名

② 在留資格

③ 在留期間

④ 生年月日

⑤ 性別

⑥ 国籍の属する地域

⑦ 資格外活動の有無

⑧ 雇入れ(離職)年月日 となっております。

サマータイムの導入に必要な届出

2019.09.06

最近では「東京オリンピックにもサマータイムの導入を」という動きがあります。 

サマータイムとは、夏は日が長いので、時計の針を早めようというものです。 

夜の明るい時間が増える分、アフター5の充実が図れるというのがサマータイムの趣旨であり、近年の流れから導入を考えている企業も少なくないかと思われます。 

では、「○月~○月は就業時間を繰り上げるぞ」という形で即座にスタートできるのでしょうか? 

労働時間は変わらないからいいのではと思われがちですが、始業・終業時刻は労働者にとって重要な労働条件であり、労働契約を構成する要素の1つです。出勤時間を早めることによって不利益を感じる労働者もいるということを前提に考えなくてはなりません(幼児の送り迎えが必要な場合など)。 

そこで就業規則等の変更が必要となってくるかと思われます。
就業規則
の多くに通常記載されている労働時間規定にある「業務の都合により、始業・就業時刻、休憩時間を繰り上げ、または繰り下げることがある。」
という条文の解釈によって、就業規則を改定せずにサマータイムを運用できないかということですが、この規定の解釈によって運用できるのは気象悪化などを例にしたスポット的な就業時間の変更の範囲と捉えた方が自然だと思います。
 

また、従業員への周知の意味でも労使合意のもと就業規則の変更届を所轄の労働基準監督署へ届出することが必要になります。

月額変更の年間平均適用

2019.08.16

随時改定(月額変更)とは現状の標準報酬月額が固定的賃金の変動により、その昇給月や降給月以後の継続した3ヶ月の間に受けた固定的賃金額から非固定的賃金額を加算した平均額に2等級以上の差が生じる際に標準報酬月額を改定する事をいいます。 

この随時改定が平成3010月より従来の3ヶ月平均と新たに年間平均額を算定し適用する事ができるようになりました。 

年間平均はそれまで定時決定(算定基礎)のみの取扱いでした。 

具体的には3ヶ月間の報酬の平均から算出した標準報酬月額(通常の随時改定の計算方法により算出した標準報酬月額)と、昇給月または降給月以後の継続した3ヶ月の間に受けた固定的賃金の月平均額に昇給月または降給月前の継続した9ヶ月および昇給月または降給月以後の継続した3ヶ月の間に受けた非固定的賃金の月平均額を加えた額から算出した標準報酬月額(年間平均額から算出した標準報酬月額)との間に2等級以上の差があり、当該差が業務の性質上例年発生することが見込まれる場合であって、現在の標準報酬月額と年間平均額から算出した標準報酬月額との間に1等級以上の差が生じる事が見込まれる場合には、被保険者の同意をもって保険者算定として年間平均で算出した標準報酬月額を適用できることになっています。 

事業主が、当事由に基づく保険者算定を申し立てるに当たっては、日本年金機構及び健康保険組合に対して、その被保険者が保険者算定の要件に該当すると考えられる理由を記載した申立書の提出が必要となります。

従業員がマイナンバーの提供を拒否

2019.07.16

雇用保険手続の届出に当たってマイナンバーを記載することは、事業主においては法令で定められた義務であることを理解してもらい、従業員にマイナンバーの提供を求める事となります。 

では、従業員がマイナンバーの提供を拒んだ場合、どうすればいいのでしょうか。 

雇用保険手続きの書類にマイナンバーを記載することは、法令で定められた義務であることを周知し、提供を求めてください。それでも提供を受けられないときは、書類の掛出先の機関の指示に従ってください。 

マイナンバーの提供が受けられなかった場合は、提供を求めた記録等を保存するなどし、単なる義務違反でないことを明確にしておいてください。経過等の記録がなければ、マイナンバーの提供を受けていないのか、あるいは、提供を受けたのに紛失したのかが判別できません。特定個人情報保護の観点からも、経過等の記録をお願いします。 

仮に提供を拒否された場合には、その旨を申し出た上でハローワークが受理することとしておりマイナンバーの記載がないことをもって、雇用保険手続の届出を受理しないということはありません。 

企業側にやや負担感のあるマイナンバーの収集ですが、従業員はマイナンバー制度への理解度や情報漏洩などに不安を抱えているものであります。企業の情報安全体制を見直す機会でもあり、従業員への説明や理解を深めるといった事への重要度が高くなってくるかと思われます。

雇用保険手続きのマイナンバー届出

2019.07.12

事業主のマイナンバーの届出は法令で定められた義務となっております。

平成281月より以下の申請書類にはマイナンバーの記載が必要であると厚生労働省より案内されておりましたが、現状はマイナンバーの提出無しでも受理されてきました。平成305月以降についてはマイナンバーの記載がない届出に関しては再提出を求められる事となります。  

・雇用保険被保険者資格取得届 

・雇用保険被保険者資格喪失届 

・高年齢雇用継続給付支給申請 

・育児休業給付支給申請 

・介護休業給付金支給申請 

雇用保険業務については番号法第9条の別表第1において、雇用保険の資格取得・確認、給付の支給などに関する事務においてマイナンバーを利用することが規定されています。  

マイナンバー制度においては、「情報提供ネットワークシステム」(番号法第2条第14項)を用いて行政機関が符号をキーとして情報連携を行うことにより、国民が社会保障や税に関する諸手続を行う際の負担の軽減を図ることを目的としており、雇用保険業務においてもマイナンバー制度の導入に伴い、行政事務の効率化や事業主の負担の軽減を図り、雇用保険制度の適正な運営に努めていくこととしています。

具体的には自治体とハローワーク間においての情報連携と添付書類の省略による行政事務の効率化や申請者の手続きの負担軽減などを行うものとしてメリットが挙げられております。

パートタイマーへの労働条件の通知

2019.06.23

労働基準法では、パートタイム労働者も含めて、労働者を雇い入れる際には、労働条件を明示することが事業主に義務付けられています。特に、「契約期間」「仕事をする場所と仕事の内容」「始業・終業の時刻や所定時間外労働の有無、休憩・休日・休暇」「賃金」「退職に関する事項」などについては、文書で明示することが義務付けられています。(違反の場合は30万円以下の罰金に処せられます。)

 

パートタイマーに特に注意する3つの明示事項

近年、パートタイマーやアルバイトなど多様な働き方も増えていることから、パートタイム労働法では、「昇給の有無」「退職手当の有無」、「賞与の有無」の3つの事項を文書の交付など(3つの事項についてはパートタイム労働者が希望した場合は電子メールやFAXでも可能)により、速やかに、パートタイム労働者に明示することが義務付けられています。

 

昇給と賞与について

昇給や賞与の支給を事業所の業績やパートタイム労働者の勤務成績などによって支給するケースで業績などによっては支給されない可能性がある場合や、退職手当を勤続年数に基づき支給するケースで、所定の年数に達していない場合は支給されない可能性がある場合は、制度は「有り」とした上で、「業績により不支給の場合あり」や「勤続○年未満は不支給」など支給されない可能性があることを明記してください。

 

罰則

違反の場合、行政指導によっても改善がみられなければ、パートタイム労働者1人につき契約ごとに10万円以下の過料に処せられます。

 

パートタイマーについては、上記のうち「契約期間の定めと更新の有無、判断基準」は注意して記載し、明示してください。契約更新についてはよくトラブルになります。

高額療養費と限度額適用

2019.06.13

医療保険制度の加入者が入院などで同一月(1日から月末まで)にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合、一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が、高額療養費としてあとで払い戻されます。自己負担限度額は、収入や年齢により決められています。

 

70歳未満の場合:

標準報酬月額83万円以上の方→252,600円+(総医療費-842,000円)×1%

標準報酬月額53万~79万円の方→167,400円+(総医療費-558,000円)×1%

標準報酬月額28万~50万円の方→80,100円+(総医療費-267,000円)×1%

標準報酬月額26万円以下の方→57,600円

被保険者が市区町村民税の非課税者等→35,400円

 

70歳以上の場合、別の基準があります。また、複数回該当した場合、多数該当扱いとして限度額基準が下がることがあります。

 

限度額適用認定申請

高額療養費制度は、医療費を先に支払い、あとから申請いただくことにより自己負担限度額を超えた額が払い戻されます。しかし、あとから払い戻されるとはいえ、一時的な支払いは大きな負担になります。

そのため、70歳未満の方が「限度額適用認定証」を保険証と併せて医療機関等の窓口に提示すると、1ヵ月 (1日から月末まで)の窓口でのお支払いが自己負担限度額までとなります。言い換えると、入院などで医療費が増えそうな場合、事前に限度額適用認定証を申請しておけば、先の自己負担限度額までしか医療費を窓口負担しなくてよくなるということです。

均衡待遇と均等待遇の違い

2019.05.15

働き方改革の一環として、「同一労働同一賃金」の実現に向けた取り組みがあります。正社員とかパートとか派遣社員とか、色々な働き方がある中で、雇用形態が違うだけで給与などに不公平な取り扱いをすることがないように、法律の整備がされています。

 

改正の目的

「正規雇用労働者(無期雇用フルタイム労働者)と非正規雇用労働者(パートタイム労働者・有期雇用労働者・派遣労働者)との不合理な待遇の差をなくすこと」とされています。

 

規定の整備

同一企業内において、正規雇用労働者と非正規雇用労働者との間で、基本給や賞与などの個々の待遇ごとに、「不合理な」待遇差を設けることが禁止されます。

正社員と同じ仕事をしているのに契約社員だから給与が低いなどの取り扱いは、今後は問題視されます。

 

「均衡待遇」規定とは

働き方が違う場合、「その違いに応じてバランスをとった」待遇にすることを言います。下記3点の違いを考慮した上で、不合理な待遇差が禁止されます。

 

①職務②職務内容・配置の変更の範囲、③その他の事情

 

「均等待遇」規定とは

同じ仕事をしている場合に、雇用形態が違うだけで差をつけることを禁止する規定を言います。下記2点が同じ場合、差別的取扱いを禁止されます。

①職務内容※2、②職務内容・配置の変更の範囲

※2 職務内容とは、業務の内容+責任の程度をいいます。

 

問題

同一労働同一賃金は、待遇に不満を持った非正規雇用社員から訴えられる可能性が高いでしょう。待遇が「均衡・均等」という要素を満たしているか今一度確認してください。

雇用保険の適用拡大(その2)

2019.04.28

平成28年12⽉末までは、「⾼年齢継続被保険者」となっている場合を除き雇用保険は適用除外でした。65歳以降は恒例であるため、雇用保障の対象でないとみなされていたのでしょう。しかし、近年の労働力人口の減少や「1億総活躍社会」の流れから、平成29年1⽉1⽇以降、65歳以上の労働者についても、「⾼年齢被保険者」として雇⽤保険の適⽤の対象となりました。

 

・平成29年1⽉1⽇以降に新たに65歳以上の労働者を雇用した場合

雇用保険の適用要件に該当する場合は、事業所管轄のハローワークに「雇用保険被保険者資格取得届」(以下「資格取得届」という。)を提出してください。

 

・平成28年12月末までに65歳以上の労働者を雇用し平成29年1⽉1⽇以降も継続して雇⽤している場合

雇用保険の適用要件に該当する場合は、平成29年1⽉1日より雇用保険の適用対象となります。事業所管轄のハローワークに「資格取得届」を提出してください。

 

・平成28年12⽉末時点で⾼年齢継続被保険者である労働者を平成29年1⽉1⽇以降も継続して雇用している場合、ハローワークへの届出は不要です(⾃動的に⾼年齢被保険者に被保険者区分が変更されます。)。

 

高年齢継続被保険者とは、65歳に達した日の前日から引き続いて65歳に達した日以後の日において雇用されている被保険者です。

 

雇用保険の適用条件とは、①1週間の所定労働時間が20時間以上であり、②31⽇以上の雇⽤⾒込みがあること、の二つです。

 

高年齢者の活用の場を企業として今後ますます考えていかなければなりません。

雇用保険の65歳以上への適用拡大

2019.03.26

雇用保険の適用拡大は、被雇用者として勤める65歳以上の方にも雇用保険が受けられるように年齢の上限を事実上撤廃したものでH29年年1月1日からスタートしました。

今までの制度は、65歳以上の被雇用者に対し「⾼年齢継続被保険者」としての適用のみ認められており、満65歳になる前から同じ事業主に雇用され、それ以降も継続して就業する方々が対象となっていました。

つまり、H28年12末までは満65歳以上の方が新たな就業先で雇用される場合、雇用保険の適用は対象外。しかし、H29年1月1日からは「⾼年齢被保険者」として、65歳以上で職場を変えても適用要件を満たす場合は雇用保険の加入対象となりました。適用要件は

「週の所定労働時間が20時間以上、かつ31日以上の雇用見込みがあること」

企業としては、要件を満たす形で65歳以上の方を新たに雇用する場合、対象者が入社した翌月10日までに「雇用保険被保険者資格取得届」を管轄のハローワークへの提出が必要です。

雇用保険の適用拡大によって、満65歳以上の従業員も被保険者の扱いとなることから、雇用保険に関わる「高年齢求職者給付金」「育児休業給付金」「介護休業給付金」「教育訓練給付金」の各種給付金が支給対象となることが従業員にとっての最大のメリットとなるでしょう。

企業としても、状況に応じてしっかりと確認して、対応する必要となってきます。

社会保険の適用拡大

2019.01.25

平成28年10月から、週に30時間以上働く方に加え、従業員501人以上の会社で週に20時間以上働く方などにも厚生年金保険・健康保険(社会保険)の加入対象が広がりました。

その内容について解説します。

1 社会保険の4分の3要件とは

社会保険の被保険者になる人は、原則として「通常の労働者」です。いわゆる正社員をイメージしてもらうと良いでしょう。

この通常の労働者と比べると短い時間や日数で働くパートが、それなりの時間働いている場合には社会保険被保険者にならなければなりません。その「それなりの時間」の基準が、「正社員と比べて4分の3以上の時間働くこと」と定められています。

 

労働日数または労働時間で比較します。

 

週40時間(正社員)× 4分の3 =30時間

月間22日(正社員)× 4分の3 =16.5日

 

このように「パートが社会保険に入る基準の労働時間(日数)が決められます。

 

2 大企業の社保適用拡大

平成28年10月から、まずは従業員規模が大きい企業から基準時間を「引き下げ」る事になりました。週20時間以上働くパートに対して社会保険加入が義務付けられてたという事です。

 

3 中小企業の選択適用

平成29年4月からは、さらに中小企業に対しても適用基準を引き下げました。ただし全企業に強制するのではなく、労使で合意があった時に週20時間の基準が適用されることとなりました。

 

4 加入するメリット

パートタイマーが社会保険に加入することのメリットとして次のようなものがあります。

 

①将来もらえる年金が増える

②医療保険(健康保険)の給付も充実する(第3号では受けれない給付もあります)

③障害がある状態になり、日常生活を送ることが困難になった場合なども、より多くの年金がもらえるようになる

④会社と労働者が半分ずつ保険料を支払うことになるため、労働者自身が国民年金保険料・国民健康保険料を払うより安くなることがある

 

会社側が労働者の年金や医療の給付を充実させ安心して就労できる環境を整えることは、雇用に伴う会社の責務であり、結果として労働者の健康保持や労働生産の増進につながりうると考えられます。さらに、短時間労働者への社会保険の適用が企業の魅力を向上させ、より長く働いてくれる人材も確保しやすくなるでしょう。

産前産後休業の保険料免除制度

2019.01.22

産前産後休業保険料免除制度とは、出産前後の休業期間の社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料)が免除される制度を言います。

今までも育児休業中の保険料免除はありましたが、それに加えて出産前後の期間についても会社、本人共に社会保険料が免除される制度が始まりました。以下制度について詳しく解説します。

 

産前産後休業期間

法律上、産前産後休業期間は以下の通りとなります。

 

・単胎妊娠の場合は、出産日以前42日(実際に出産した日が予定日を過ぎていた場合は、出産予定日以前42日)から、出産日後56日
・多胎妊娠の場合は出産日以前98日(実際の出産日が予定日を過ぎていた場合は、出産予定日以前98日)から、出産日後56日

 

育児休業期間

ちなみに、育児休業期間はこの「産後休業」が終わる日の翌日からスタートし、原則として子供が1歳まで(保育園には入れない、またはその他の事情により延長する事が可能)です。

 

免除期間・申し出期間

産前産後休業保険料免除は「産前休業が始まった日の属する月」から「産後休業の最終日の翌日が属する月の前月」までとなります。その期間中、申請により「会社負担分」「本人天引き分」がいずれも免除となります。なお、この申出は、産前産後休業をしている間に行わなければなりません。



免除の効果

免除された期間については、従前の標準報酬月額で保険料を納めたことと同じように取り扱われます。具体的にいうと、免除期間中も被保険者資格に変更はなく、将来、年金額を計算する際は、保険料を納めた期間として扱われます。



産前産後休業保険料免除制度は自動的に免除処理が行われるわけではありません。免除を受けるためには被保険者自身が事業所へ免除のを受けるための申し出を行う必要があります。

会社から、免除制度がということを産休前の被保険者に伝え、手続きをリードしてあげましょう。

ストレスチェックの 助成金

2018.11.05

政府が社員へのストレスチェックを義務化したことに合わせて、一定規模以下の企業のストレスチェック実施に関する助成金が創設されています。

 

1、助成金の概要

派遣労働者を含めて従業員数 50 人未満の事業場が、ストレスチェックを実施し、また、産業医からストレスチェック後の面接指導等の活動の提供を受けた場合に、費用の助成を受けられるもの

 

2、助成金を受けるための要件

 

□ 1 労働保険の適用事業場であること。

□ 2 常時使用する従業員が派遣労働者を含めて50人未満があること。

□ 3 ストレスチェックの実施者が決まっていること。

□ 4 事業者が産業医資格を持った医師と契約し、ストレスチェックに係る医師による活動の全部又は一部を行わせること。

□ 5 ストレスチェックの実施及び面接指導等を行う者は、自社の使用者・労働者以外の者であること。

 

3、必要な活動

(1) ストレスチェック 年1回のストレスチェック

(2) ストレスチェックに係る医師による活動

ストレスチェックに係る医師による活動について、実施回数分(上限3回)の費用が助成されます。

 

【ストレスチェックに係る医師による活動とは】

 産業医の資格を持った医師が

  ・ストレスチェック実施後に面接指導を実施すること

  ・面接指導の結果について、事業主に意見陳述をすること

 4、助成額

 次の費用が助成されます。

 ストレスチェックの実施→1従業員につき500円

ストレスチェックにかかる医師による活動→1事業場あたり1回の活動につき 21,500 円(上限3回)

※500 円と 21,500 円はそれぞれの上限額ですので、実費額が上限額を下回る 場合は実費額が支給されます。

雇用保険の基本手当日額

2018.10.29

雇用保険の被保険者が退職した場合、一定の条件を満たせば基本手当(いわゆる失業保険)を受給することができます。この基本手当ですが、辞める直前6ヶ月の給与を平均した額を基に決定するのですが、世間の給与水準を見ながら毎年8月に改定されるルールになっています。

 

今回も、平成 29 年 8 月 1 日から賃金日額・基本手当日額が変更となりました。

 

具体的には、賃金日額について年齢ごとに「上限額と下限額」を設定しており、「毎月勤労統計」の平均定期給与額の 増減により、毎年8月1日にその額を変更します。今回は、平成 28 年度の平均定期給与額が前年比で約 0.4%増加したことから、上限額・下限額ともに引き上げになります。

 

これに伴い、基本手当日額の算定基準が変わり、支給額が増額になる場合があります。対象になる方には、平成 29 年8月2日以降の認定日にお返しする受給資格者証に新「基本手当日額」を印字して、お知らせします。

 

◆年齢区分に応じた賃金日額・基本手当日額の上限額

 

賃金日額の上限額(円)

29 歳以下 12,740→13,420

30~44 歳 14,150→14,910

45~59 歳 15,550→16,410

60~64 歳 14,860→15,650

 

基本手当日額の上限額(円)

29 歳以下 6,370→6,710(+340)

30~44 歳 7,075→7,455(+380)

45~59 歳 7,775→8,205(+430)

60~64 歳 6,687→7,042(+355)

平成29年10月施行 育児・介護休業法改正

2018.07.23

厚生労働省より「平成29年10月1日から改正育児・介護休業法がスタート」のリーフレットが公表されました。

 

改正内容は下記の通りです。

 

①    最長2歳まで育児休業の再延長が可能になります。

1歳6ヶ月以後も保育園等に入れない場合には会社に申し出ることにより最長2歳まで再延長可能となり、育児休業給付金の給付期間も2歳までとなります。

 

②    子どもが生まれる予定の方などに育児休業等の制度のお知らせ

事業主は、働く方やその配偶者が妊娠・出産したこと等を知った場合、その方に個別に育児休業等に関する制度を知らせる努力義務が創設されます。

 

③    育児目的休暇の導入を促進

未就学児を育てながら働く子が子育てしやすいよう、育児に関する目的で利用できる休暇制度を設ける努力義務が創設されます。

 

育児休業が最長2年となると産前休業と合せておおよそ2年1ヵ月半の休暇を取得する方も出てきます。

その際、会社としては従業員が円滑に復帰できるよう職場復帰支援プランや休業中の代替要員の確保等、これまで以上に対策を立てることが必要となってきますので、社会保険労務士やキャリアコンサルタント等の専門分野に相談されるのも一つの方法かと思います。

産業医制度の変更点

2018.07.16

産業医とは事業場において労働者の健康管理を行う医師であり、労働安全衛生法では、常時50人以上の労働者を使用するすべての事業場に対して産業医を選任することとなっています。

 

この産業医制度について平成29年6月に改正がありました。

 

主な改正点

 

◎産業医の巡視頻度

少なくとも毎月1回行うこととされている産業医による作業場等の巡視について、事業者から毎月1回以上産業医に所定の情報が提供されている場合であって、事業者の同意がある場合には、産業医による作業場等の巡視の頻度を、少なくとも2月に1回とすることを可能とする。

 

◎長時間労働者に関する情報の産業医への提供

事業者は、毎月1回以上、一定の期日を定めて、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間の算定を行ったときは、速やかに、その超えた時間が1月当たり100時間を超えた労働者の氏名及び当該労働者に係る超えた時間に関する情報を産業医に提供しなければならないものとする。

 

◎健康診断の結果に基づく医師等からの意見聴取に必要となる情報の医師等への提供

事業者は、各種健康診断の有所見者について医師等が就業上の措置等に関する意見具申を行う上で必要となる労働者の業務に関する情報を当該医師等から求められたときは、これを提供しなければならないこととする。

 

改正の背景には過労死対策、メンタルヘルス対策、疾病・障害がある等の多様化する労働者の健康確保対策の重要性増す中、産業医に求められる役割等が変化し、産業医が対応すべき業務が増加していることからの様です。正式に改正が決まりましたら産業医の先生と巡視回数の相談をされてはいかがでしょうか。

社会保険のパートへの適用拡大

2018.06.25

平成28年10月1日から501人以上の企業で、一定の要件(*)を全て満たす短時間労働者の方も、社会保険に加入できるようになっておりますが、平成29年4月1日から更に適用範囲が拡大されました。

 

次のア又はイに該当する、 被保険者が常時 500 人以下の事業所が適用拡大の対象となります。

 

-ア.労使合意 (働いてる方々の2分1以上と事業主が社会保険に加入することについて合意すること) に基づき申出をする法人・個人の事業所

イ.地方公共団体に属する事業所

 

加入に当たっては、事業主の方が管轄の年金事務所(健康保険組合に加入している企業については、健康保険組合にも申出を行っていただくことが必要です。以下同じ。)に対して、労使合意を行っている旨の同意書を添えて、申出を行っていただくことが必要です。

年金事務所等が事業主の方からの申出を受理した日に、一定の要件(*)を全て満たす短時間労働者の方は社会保険に加入することになります。

 

短時間労働者が1名でも社会保険の加入を希望した場合、合意に向けての労使の協議を行う義務はありませんが、社会保険の適用に向けて、労使の協議が適切に行われるよう努めてください。

 

申出を行った後は一定の要件(*)を満たす短時間労働者は全て加入対象者となりますので、労使間で十分な協議をされることをお勧めします。

 

(*)一定の要件(下記①~④のすべてにおいて該当するもの)

①週の所定労働時間が20時間以上であること(残業時間等は含めません。)

②1月の所定内賃金が月額88,000円以上であること(賞与、残業代、通勤手当等は含めません。)

③雇用期間が1年以上見込まれること

④学生(夜間、通信、定時制の方は除きます。)でないこと

ユースエール認定制度

2018.06.04

ユースエール認定制度の認定基準が平成29年4月1日から変更になりました。

 

ユースエール認定制度とは若者の採用・育成に積極的で、若者の雇用管理の状況などが優良な中小企業を厚生労働大臣が認定する制度です。

 

「労働時間」、「離職率」、「有給休暇」の3つの基準が変更予定です。

 

◎労働時間

変更前(旧基準)⇒直近事業年度の①正社員の所定外労働時間月平均が20時間以下又は➁正社員のうち、週平均の労働時間が60時間以上の者の割合が5%以下

 

変更後(新基準)⇒直近事業年度の①正社員の所定外労働時間月平均が20時間以下かつ➁月平均の法定時間外労働60時間以上の正社員ゼロ

 

◎離職率

変更前(旧基準)⇒直近3事業年度の正社員の新規学卒等採用者の離職率が20%以下

 

変更後(新基準)⇒直近3事業年度の正社員の新規学卒等採用者の離職率が20%以下

ただし、採用者が3人又は4人の場合は、離職者数が1人以下

 

◎有給休暇

変更前(旧基準)⇒直近の事業年度の正社員の有給休暇の①平均取得率が70%以上又は②平均取得日数が10日以上

 

変更後(新基準)⇒直近の事業年度の正社員の有給休暇の①平均取得率が70%以上又は②平均取得日数が10日以上(有給休暇に準ずる休暇として職業安定局長が定めるものを含み、その日数は労働者1人当たり5日が上限)

 

今回の変更では労働時間の基準において特に厳しくなっておりますが、その背景には大手広告代理店の社員が過労自した件の影響もあるようです。

人生100年時代 ~新しい働き方と求められる能力~

2018.03.09

セミナーの感想です。登場人物は以下の4人。
・伊藤禎則(経済産業省)
・小泉文明(メルカリCOO)
・曽山哲人(サイバーエージェント人事総括)
・田久保善彦(グロービス・司会)

冒頭に伊藤氏の講演が30分あって、その後1時間半の座談会。

伊藤氏の講演はいわゆる働き方改革について、旗を振っている役人の立場からのお話。
私は日頃の言動からは、アンチ役人と思われていそうですが、こういう時は真面目に話を聞くんです。
彼らにしか持てないリソースが注ぎ込まれていて、未来予想としてはそこそこ使えるまとめになっているから。

・日本ではカネは余っているがヒトは足りない(質も量も)
・日本型雇用の最大の特徴は、職務が限定されないこと。教育訓練はOJTに依存している。だから長時間労働になりやすい。
・(人生100年時代の)個人の職業寿命60年>企業の平均寿命30年
・これからのキャリアはマルチステージ化が避けられない
・テクノロジーの進化、社会の変化に労働者が対応していくためには、リカレント(反復)教育が必須となる
・長時間労働は論外~真の成果生産性による評価や多様な働き方の選択、そしてより広い視野でキャリアを個人が選択していくことが必要

日本の大企業の中でこういう働き方をさせてあげられている会社はまだほとんどなくて、厚生労働省のモデル就業規則にも、ようやく最近になって副業を認める条項が入ったくらい。

その後の座談会では、先進的な取り組みをしている(らしい)大企業2社からのゲストを交えて同じテーマを掘り下げる。

・資本効率は大企業化した方が強い(高い給料がもらえる)
・人事効率は小さな会社や組織の方が良い(成長できる)
・裁量、配置、決断の経験によって才能が開花する
・いきなり自由を与えられても困る人がいる(レールを敷いてほしい人)
・先進企業で実際に今やっていることは各社員へのヒアリングやリサーチを頻繁に行う事(何かサインがあったらランチに誘う。社員側は無関心も嫌うが見られ過ぎも嫌がる)
・ビジョン、ミッション、バリューによってカルチャーを作っていく(企業文化、風土・・・阿吽ではまとまらない)
・働き方改革の落とし穴は、企業の利害と個人の利害がバッティングしてしまうこと

というわけで、これからの時代は「大人の学び」ブームが来ることになりそうです。
では、日本の教育環境はどうかというと・・・。

・今の日本の大学は企業が求める人材を育てられていない
・ビジネスだけ学んでもダメ、哲学とか歴史とか芸術とか、幅広い教養があった方がいい
・欧米の大学ではダブルメジャー、トリプルメジャーが当たり前
・就業型インターンシップをもっと活用すべき
・キャリア論をまず学ぶべき
・F1のピットインみたいな時期が必要
・憲法で保障すべき人権としてキャリア権を認めるべき
・官僚から見てグロービスはかなりイケてる
・ナンバー1はどんどん外部に出ていって成長し、ナンバー2は守備固めをするので成長が止まる。結果、ナンバー1とナンバー2の格差が拡がってしまう

パネラー達はどんな学びを実践してきたか・・・。

・新聞を10紙読んでインプットし、毎日ブログを書いてアウトプット
・とにかく本を読むことがローコスト、ネット動画も使えるものがたくさんある
・仕事の現場での修羅場を経験することが一番糧になった。そうした経験を積むためにはリスクテイクすることが必要。
・リスクを取って失敗した人は責めないだけでなく、セカンドチャンスを与えることで報いるようにしている
・社内副業をやっている(別部署や子会社の社長など)
・自分への期待値のコントロールをしながら「成功するまでやる」
・短所を補うよりも強みを伸ばす方がキャリアにはプラスではないか

まとめ
・ロボットやAIにできることはやってもらって、人間は人間らしく働くようにしたい
・クリエイティビティ、自己表現、個人の意思、好きなことを徹底的にやる
・自分らしい自然体の働き方がしたい(感情のマネジメント)

私の感想
・とても大事なテーマだと思うけど、答えを単純に定義できるような問題ではない
・振り返ってみると、なんだかきれいごとみたいに聞こえてしまう
・実際、グロービスに学びに来ている人は、大企業とか公務員の(金銭的に)恵まれた立場にある人が多い
・待遇の良い大企業に入ってしまうと、そこからスピンアウトして旗を立てたり、自発的に努力したりしてリスクを取るよりも、無難な人生を選ぼうとしてしまう人が多いのではないか?(役所なら尚更)
・中小企業は待遇は劣るが、意思決定の経験はできる。会社全体を見る目は自分の過去の経験からすると50人~100人規模の企業だったとしても難しかった気がする。つまりそこでの意思決定は全体最適の視野に立っているとは言えないものだった。(出版社時代、ホテル時代)
・(社労士として中小企業にアドバイスするなら)まずできることは幹部がひとりひとりとこまめに話をするか、それが難しければ様々なリサーチをする。職場を離れた研修やレクリエーションなどでコミュニケーションを図る。評価制度は原資に乏しい中小企業では社員を不安にさせる要因の方が大きいので勧めない。中小企業の強味である経験という財産を社員にどんどん与える。
・(これまでのキャリアを振り返ってみて)一番失敗したというか、前提を取り違えていたと思うことは、とにかく「落ち着く場所」を探そうとしていたこと。例えば正社員とか。これは世間も同じく前提を取り違えていたという問題でもあるのだが、これといったスキルの無い人材が正社員として「落ち着く」チャンスは新卒一括採用時かせいぜい第二新卒くらいまでしかないと思われていたこと。実際にはマルチキャリアの時代に移行しつつあったのだから、それを前提にして様々な職種を経験するというリサーチをもっとやるべきであった。もしも22歳からやり直すとしたら、様々な営業職を経験したり、現場系の技術職とかシステム開発、ネット通販、介護職などをやってみたい。そしておそらくそのどれかで35歳までに起業することができると思う。自分に合う仕事は何か? 今から参入するのに有利な業界はどこか? そういったことを探りながらキャリアを模索するつもりでやるだろう。22歳からでなく、18歳からスタートすれば、30歳までに起業することもできるかもしれない。
・(学歴をどうするか?)これも前提を取り違えていたと思う。大卒というものを、社会に出るための必要条件として考えていた所がある。実際にはそうではなく、具体的に「何を」「どのレベルまで」学んだか?が問題なのだ。そういう点では、自分がかつて選択した経営系の学部では、つい最近グロービスで学んだくらいの経営戦略やマーケティング、リーダーシップ、会計の基礎知識と考え方を身に付けているべきだったが、実際には私はそれらを全く学ばずに卒業できてしまった。そもそも入学してすぐに大学に履修届を提出させられるわけだが、サークルの先輩とかに相談すると「この科目は楽勝で単位が取れる」とか「この科目は出席がうるさいからやめといた方がいい」といった情報しか得られなかった。彼らもやはり大卒を一種の資格のようなものと勘違いしていて、楽をしてそれを取ることしか考えていなかったのだろう。自分に一番足りていなかったのは、何を目的として学んでいるかをしっかりと定義できていなかったことだ。経営を学ぶということは結局のところより良い「意思決定」をすることが目的だということがはっきりと分かっていたら結果は違っていたと思う。その頃の私は小説家を目指していて、本気で経営を学ぼうという覚悟がそもそも無かった。それならそれで、文学部に入るなり、ダブルメジャーで両方やるとか、今だったらそういう選択をすると思う。
・(今から選び直すとしたら?)私が一番欠けていたと思うのは「経営体験」だ。例えば経営の意思決定と言われても十代の私には何のことかピンとこなかったと思う。今ならMGをやってみればいいということになるけれども、MGを知らなかったとしても、何らかの商売を経験することがとても大事だったと思う。そうすることによって、値決めやら仕入やら広告といった様々な意思決定の選択肢を理解できたはずだ。縁日のたこ焼き屋でいいからやっておくべきだったのだ。今ならネット通販とかでもいい。PDCAのDが必要だ。その上で何をどう学ぶ必要があるかを考えれば良かったのだ。学びはアウトプットを意識して取り組まなければ絵空事になってしまう。

65歳以上への雇用保険の適用拡大

2018.02.20

平成29年1月1日より65歳以上の方も雇用保険の適用対象となりました。

 

従来の法律

平成28年までは、雇用保険について65歳以降は加入できませんでした。これは、65歳以降は積極的に雇用を求めている人が多くないため、雇用保険法で保護する必要がないとされていたのでしょう。

 

しかし、平均寿命の伸びや、年金の支給開始年齢の引き上げ、高齢者の継続雇用を求める社会的風潮から、平成29年1月1日以降、65歳以上の労働者についても、「高年齢被保険者」として雇用保険の適用の対象となりました(平成28年12月末までは、「高年齢継続被保険者」(※1)となっている場合を除き適用除外です。)。

 

具体的な手続き

平成29年1月1日以降に新たに65歳以上の労働者を雇用した場合、その労働者が雇用保険の適用要件(原則として週20時間以上)に該当する場合は、事業所管轄のハローワークに「雇用保険被保険者資格取得届」(以下「資格取得届」という。)を提出することになりましたので注意してください。

 

 

また、平成28年12月末までに65歳以上の労働者を雇用し平成29年1月1日以降も継続して雇用している場合で、雇用保険の適用要件に該当する場合は、平成29年1月1日より雇用保険の適用対象となります。

ただし、平成28年12月末時点で65歳をまたいで継続雇用している場合は、新たにハローワークへの届出は不要となります(自動的に高年齢被保険者に被保険者区分が変更されます。)。

SNSの発信を会社が取り締まることができるか

2017.11.26

ブログ、facebook、ツイッターなどSNSが普及し、ネット上にいろいろな書き込みが手軽にできるようになりました。このことにより「会社の悪口を書く」「同僚同士のいじめや誹謗中傷が起こる」「会社の秘密情報をばらす」などの新たな労務問題の発生リスクが高まりました。企業はSNSについてどう対応したらよいでしょうか。

ポイントは「企業秩序」:

各人には原則として憲法で保障された言論の自由がありますので、個人的な信条や感情をブログなどで表現することについて会社は制限をする立場にありません。しかし、社員には集団行動をする上で団体の秩序を守る義務が当然に課せられていると解されるため、「会社のブランドイメージを壊す」「書き込みの内容が事実に反しており、風評被害を招く」、「機密情報を漏洩する」、「社内不和を招く」恐れがある場合など、「企業秩序を乱す」場合は、懲戒処分(ペナルティー)の対象とすることが考えられます。

行き過ぎたSNSの使用に対しては、懲戒処分により抑止する方策を考えましょう。

懲戒の対象と考えられる書き込み内容とは、以下のものが挙げられます。

・事実に反するもの

・批判内容が社会的に相当な範囲を逸脱して不穏当な誹謗中傷となるもの

・機密情報を漏洩するもの

・上司・同僚の個人攻撃をしているもの

就業規則に根拠条文を追記する:

まず、就業規則に懲戒の根拠となる以下のような規定を整備します。

「正当な理由なく、会社の名誉又は信用を損なう行為をしないこと」

「インターネット上に、会社や会社の社員に関する事項を掲載しないこと」「秘密情報を漏洩しないこと」「犯罪行為を自慢するような反社会的動画などを掲載しないこと」 など、できるだけ禁止行為を列挙しておきましょう。

内容によっては会社の信用を失墜させたことを理由として、行為をした社員に対し損害賠償請求をすることも考えられます。

パートの制約条件

2017.11.12

多様な働き方が認められる現在において、正社員以外にもパートタイマーとして活躍する人もたくさんいます。しかし、公的ルールによって働きが制限されることがあります。それは、「収入が少ないことを根拠に税金や健康保険・年金上の優遇を受けられる」ことに起因します。

優遇措置1:税法上の扶養

まず税法上の扶養という措置が挙げられます。これは所得税に関する基準で、基礎控除38万円、給与所得控除65万円、この2つを合わせると103万円になり、この103万円の枠内でパートタイマーが収入を調整すれば、配偶者などに「税法上扶養されている」とみなされることになります。

税法上の扶養であれば、配偶者側が扶養控除を受けることができ、当人は所得税が非課税となります。

優遇措置2:健康保険上の扶養

次に健康保険上の扶養という措置です。一般に「130万円の壁」と表現されますが、これは「年収が130万円以下であれば配偶者が加入している健康保険の被扶養者になれること」を指します。健康保険上の被扶養者となれば、当人の健康保険料は扶養者が加入して居る健康保険の保険料によってまかなわれるためかかりません。※国民健康保険など、被扶養者概念がない制度もあります。

優遇措置3:国民年金の3号被保険者

健康保険上の扶養と同じ収入要件で、厚生年金保険の被保険者の被扶養配偶者は国民年金の3号被保険者となることができます。これは、「国民年金保険料を当人が納付しなくても、保険料をかけたことにしてもらえる」という優遇を言います。

これらの仕組みから、パートタイマーの方は自らの収入を調整しなければならず、有能なパートタイマーの活躍が制限されているとも言えます。この被扶養者基準について法改正の議論もなされています。

パートタイマーへの社会保険適用拡大

2017.11.05

平成28年10月1日からパートタイマー従業員の健康保険、厚生年金保険の加入の適用拡大が行われるように法律が改正されました。

従来は「4分の3要件」:

9月までは、正社員と比べて1日または週の所定労働時間および1月の所定労働日数がおおむね4分の3以上であれば、パートタイマーであっても社会保険適用をする旨定められていました。週40時間制の会社であれば週30時間以上が一つの目安になっていました。

ところが、法律条文上「おおむね」「被保険者として取り扱うことが適当な場合は総合的に勘案し」など、加入の基準が曖昧であることの問題点が指摘されていました。

改正後は20時間以上で社保加入、ただし当面は大企業のみ:

平成28年10月1日以降は、同一事業主の適用事業所(法人番号が同一の事業所)の厚生年金保険の被保険者数の合計が1年で6か月以上、500人を超えることが見込まれる場合は、特定適用事業所としてパートタイマー従業員の社会保険強制適用拡大の対象となります。

対象者は下記の要件1~4の方です。

1.週の所定労働時間が20時間以上である

2.賃金の月額が8.8万円(年収106万円)以上である

3.勤務期間が1年以上見込まれる

4.学生を適用除外とする

ちなみに10月1日からの特定適用事業所でない500人以下の事業所での被保険者加入基準新基準では「1週の所定労働時間および1月の所定労働日数が4分の3以上」と明確になります。

育児・介護休業法改正について

2017.03.25

政府が目指す「一億総活躍社会」に向けての施策として、育児や介護をしながらでも働けるようにと、平成29年1月から育児・介護休業法が改正になります。

育児に関する法改正

(育児休業改正1)有期契約労働者の育児休業取得要件緩和

今までは、契約社員については「子が1歳になった後も雇用が継続することが見込まれる場合」に限り育児休業が取得できましたが、改正により「子が1歳6ヶ月以内になるまでの間に雇用契約がなくなることが明らかでない場合」は育児休業取得が可能になります。つまり、更新の可能性がある契約社員については育児休業を取れるようになります。

(育児休業改正2)育児休業の対象となる子の適用範囲拡大

今までは、法律上の親子関係にある子のみが育児休業対象でしたが、改正により特別養子縁組の監護期間中の子や、養子縁組里親に委託されている子等も新たに対象となることになりました。

介護に関する法改正

高齢化社会の進展により、介護のために離職せざるをえないいわゆる「介護離職」など、介護の問題が大きくなっています。それを受けて、介護休業関係の法改正も行われます。

介護休業とは

「労働者(日々雇用される者を除く)が、要介護状態(負傷、疾病又は身体上もしくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態)の対象家族を介護するための休業」を指します。

対象家族の範囲は、配偶者(事実婚を含む)、父母、子、配偶者の父母、又は、同居し、かつ扶養している祖父母、兄弟姉妹及び孫です(対象家族の適用範囲は今後見直しがなされる予定です)。

(介護休業改正1)介護休業の分割取得が可能に

介護休業の分割取得が可能になります。今まで対象家族1人について通算93日まで原則1回しか取れなかったものが、3分割して取得することができるようになります。

(介護休業改正2)介護休暇を半日単位で取得可能

今まで1日単位で取得していた介護休暇を半日単位で取得することができるようになります。介護休暇とは、介護のために年間5日まで有給休暇とは別に取得できる休暇(有給・無給は会社ごとに定める)です。

(介護休業改正3)介護休業給付金の給付率アップ

一定の要件を満たす介護休業について雇用保険制度から「介護休業給付金」が支給されますが、その給付率が休業前給与の40%から67%にアップします。

テレワークという働き方

2017.02.01

多様な働き方を認めようという社会の気運のなかで、「テレワーク」と言う言葉が注目されています。

テレワークとは、情報通信技術(ICT = Information and Communication Technology)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のことです。(ちなみにテレワークの「tele 」は、「離れた場所」という意味です)

 

テレワークは働く場所によって、自宅利用型テレワーク(在宅勤務)、モバイルワーク、施設利用型テレワーク(サテライトオフィス勤務など)の三つに分けられると言われています。

 

 

1、在宅勤務

自宅にいて、会社とはパソコンとインターネット、電話、ファクスで連絡をとる働き方。

 

2、モバイルワーク

顧客先や移動中に、パソコンや携帯電話を使う働き方。スマホの普及により、かなり一般的にモバイルワークが行われてきつつあるでしょう。

 

3、サテライトオフィス勤務

勤務先以外のオフィススペースでパソコンなどを利用した働き方。一社専用で社内LANがつながるスポットオフィス、専用サテライト、数社の共同サテライト、レンタルオフィスなどの施設が利用され、都市企業は郊外にサテライトを、地方企業は都心部にサテライトを置くことが多いでしょう。

 

 

誰がテレワークに向いているか

妊娠・育児・介護などの理由、身体障害、あるいはケガなどにより、恒常的または一時的に通勤が困難な人や、パソコンがあれば場所を選ばずできるSEなどの仕事、営業など出先での業務などがテレワークに適しているでしょう。

 

これからの労働力人口の減少を考えると、テレワークで貴重な労働力を確保するという人事戦略も有効になるでしょう。

過重労働撲滅特別対策班

2017.01.11

労働時間|東京労働局・過重労働撲滅特別対策班 通称「かとく」とは?

 

201541日、過重労働による健康被害の防止などを強化するため、違法な長時間労働を行う事業所に対して監督指導を行う過重労働撲滅特別対策班、通称「かとく」が新設されました。

 

国が長時間労働を問題視し、強弁な姿勢で立ち入り調査などをすることで過重労働を抑制しようという意図が見えます。

 

有名なのは、20157月の「ABCマート違法残業摘発事件」です。

36協定(時間外労働の限度を定めた協定書)で定められた上限を超えた残業をさせていたとして、責任者らが書類送検されました。

 

この事件で、ABCマートは法定通りで計算した割増賃金を支払っていたようですが、それでも「労働時間が長すぎること」をもって書類送検に行ったということで、強気な姿勢がうかがえます。人手不足に悩む飲食、小売、サービス業や、ITなど長時間労働が起こりがちな業種に対して、今後もこの過重労働撲滅特別対策班の立ち入り調査が起こる可能性があります。

 

小売・外食・サービス業界などは、近年は人手不足により、長時間労働になりやすいと指摘されていますが、これらの業界に対して、行政の取締はますます強化されていくことが予想されます。

 

残業が多すぎると健康被害を誘発するばかりか、労働者との間でもトラブルの種を育てることになります。最近はスマートフォンなどで気軽に労働法を調べることもできるため、企業側は特に労働時間などの労働環境整備に気をつけなければなりません。