MGコラム
「成績より向上」の本当の意味 〜成長するために本当に必要なこと〜
MGを続けていると、ある日ふと、こんな疑問が浮かぶことがある。
「最近、ワクワクしなくなってきた」
「成績は出るけど、それが何になるんだろう」
「ある程度から先は運なんじゃないか」
これはきっと誰もが通る道だと思う。
この違和感こそが成長の限界に到達した証拠ではないかと私は思っている。
成績<期数<交流<向上
MGをやっている人なら一度は耳にした言葉だろう。
では向上とは何か?
多くの人が頭ではわかった気になっているが、本当にこのことを考えたことはあるだろうか。
成績と向上の本質的な違いとは何だろう?
●成績は今日の結果、向上は未来の自分に届ける宝
青チップを買い、大型機械を買い、たくさん高く売る。
この最適解を繰り返せば、運が良ければある程度の成績は取れる。
だが、そこに向上はあるのだろうか?
はじめてMGの門を叩き、決算ができなくて悩んだ頃と比べればそれは向上したといえるかもしれない。
まずは一度でも表彰状を貰いたいと願った時期は誰でもあるだろう。
私だってそうだった。
だが、それで満足できるならもうMGには来ないはずだ。
100期を超えてもMGを学び続けている人には、かもめのジョナサンのように、もっと高く飛びたい思いがあるはず。
多くの人にとってMGに来た目的は表彰状なんかではあるまい。
MGをやる理由は、今日の成績ではなく、明日の自分を何とかしたいという強い願いがあったはずだ。
そこに焦点を当てた瞬間、MGはまったく違う景色を見せてくれると思う。
●芸術の本質は「傷をつけること」である
多くの人は、芸術を「美しい絵画」「心地よい音楽」だと思っている。
社会学者の宮台真司は、芸術とは「人の心に傷をつける営み」だと言う。
人の価値観を揺さぶり、今までの自分を「破壊」し、世界の見え方を変えるもの。
その「傷」が、新しい場所に連れていってくれる。
実は、これは向上の構造とまったく同じだ。
向上とは、自分の内側に"小さな芸術"を起こし続けること。
●向上への道は不快がつきもの
いつもの青チップ、いつもの大型機械、無駄のない戦略と予定調和。
これはまさに、芸術の不在=傷つきの不在、の領域だ。
一方で不快で困難を伴う領域がある。
赤チップ戦略、タバコ屋戦略、初心者とのMG、CFMG。
青を使えば高確率で勝てるゲームでわざわざ青無しでやる必要ないじゃないか!
ちょっと待ってほしい。
1枚20円の青チップで競争優位性が買えるほど現実のビジネスは単純ではないはずだ。
iPhoneがなぜ世界を変えたのか? それは誰も思いつかないことを考えたからだ。
本当の競争優位性を得るためには、無い知恵を絞ること、不快さを引き受けること、構造の裏側を読む努力が必要なはず。
それには赤チップ戦略をやってみるのがいいと私は思う。
相手の在庫切れを狙ったり、心の隙を見抜いたり、他人が気づいていない市場のチャンスを探す苦労がきっと本当の向上をもたらしてくれるはず。
●あなたが欲しいのは今日の成績か? 明日の力か?
例えば決算で間違い探しをする時、今日の成績にこだわる人は、
「なぜ間違えたか?」「次からどうすればいいか?」を考えるために立ち止まらず、
「一刻も早く仕上げて提出しよう」とする。
それはなぜだろうか?
ゴルフでも片手打ちのような地味な練習は誰だってつまらない。
ドライバーをかっ飛ばしている方が楽しいが、それでは上達しない。
本当の再現性を身に着けるには地味な練習こそが効果的だと言われている。
●過剰適応の罠
人は心地よいところに居続けると、やがて変化への対応力を失う。
どこでも同じ手が通用する共通ルール。
仲の良いいつものメンバー。
順番に売らせてもらえる入札。
心地よいのは間違いないが、それでいいのか?
温かい環境下で大繁栄した恐竜はその後どうなっただろうか?
● 向上とは主体性
向上とは何か?
それは、苦しい選択、不快な選択、未知の選択を自分の意志で選び取ること。
主体性とは、外へ出ていく意志、変化に飛び込む勇気。
自ら外へ出て、心に"小さな傷"を刻み、新たな引き出しを増やし、未来の自分に投資すること。
これこそが、向上するためにすべきことではないだろうか。
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