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MGコラム

新しい用紙で決算をやり直してはいけない理由

2021.07.16

決算がうまくいかない時に、新しい紙でやり直したいという参加者の方がたまにいます。


そのような場合に「いいですよー、好きなだけ紙使ってくださいね!」という優しいインストラクターもいるかもしれません。
ですが私はそれを絶対に許しません。ゴルゴは優しくないですねー(笑)
なぜ新しい紙で決算をやり直すことを認めないかというと、用紙をケチっているからではありません。もちろん、用紙の予備も限りがありますのでみんながそんなことをすれば、他の人の分が足りなくなる可能性はあります。ただそれは大したことではありません。もっともっと大事な理由があるのです。

それはその人のためにならないからです。
MGはとても優れた人材育成の研修であり、特に決算ではその人の人間性が出ます。
横着な人、文字を丁寧に書かない人は必ず計算が合わなくなるのです。
決算プログラムを最後の一文字まできちんと読まない人も同じです。
間違いを探す過程は自分という人間の弱点と向き合う過程でもあるのです。
間違いを犯したのは外ならぬその人自身です。にもかかわらず、臭いものに蓋をして新しい紙を使って計算をやり直し、その結果、たまたま計算が合ったとしてもそれに何の意味があるでしょうか? その場限りのごまかしをして、周りの人を待たせないというただそれだけのために、自分の間違いに向き合わずに済ませてしまえば、その人はせっかくの成長の機会を逃してしまうことになります。
横着な人は損ですね。

MGは登山とよく似てます。
辛い事と楽しいことが両方あり、だからこそ達成感が得られます。
登山でバテた人が居ても、誰もその人の代わりに歩いてあげる事はできませんが、かと言って置いて行く事もできません。
結局お互いが助け合って励まし合って生きて帰る事がゴールなのです。
もしかすると、ゴルゴMGは単純にゲームだけを出来るだけラクをして楽しみたいという方には不向きかもしれません。
ライオンのように崖から突き落としはしませんが、それぞれの参加者の実力を見て、その人に相応しい負荷をかけていきます。
随分な期数を経験していて、決算も早いのに、キャッシュフロー計算書を書いてない方がよくおられるのですが、そういう方には、書くように指導させて頂いています。
そういう方にやってみてくださいと言うと、大体返ってくるのは「習ってません」という言葉です(笑)

何を隠そう、私も西順一郎先生から初めてキャッシュ・フロー計算書を書くように言われた時には同じ事を思いました。
学校教育では習ってもいないことをやれと言われたことはなかったので、面くらいました。それでも、西先生がやってみなさいと言われるからには何か意味があるのだろうと思って、分からないなりに周りの人に教えて貰ってやってみたものでした。
その時はそれでも不承不承やった感じでしたから、私も元々は皆さんと同じで怠け者なのです(笑)
それでも、それからは必ずキャッシュ・フロー計算書を書くようになりました。西先生が許してくれないからですが・・・。
ところがそうしていくうちに、段々とキャッシュ・フロー計算書の意味がわかってくるのです。例えば自分が利益を出した時に営業キャッシュフローがプラスになっていたり、資金繰りが苦しい時に財務キャッシュフローが充分でなかったり、自分の経営の状態とキャッシュフローの関係が少しずつ見えてくるようになりました。

西先生は、学校の先生とは違ってほとんど手取り足取り親切に教えてくださるという事はありません。西先生も優しくないですねー。お顔は優しいのに(笑)
ですが、必ずその人のことを見てくださっていて、適切な時期に適切な課題を与えて下さるのです。おかげで、私は行入という形で最良の学びを得させて頂けました。
振り返ってみると、あの時の西先生の「無茶振り」があったからこそ、私は怠け者を脱して、新しいことに主体的に挑戦し、成長する道へと踏み出すことができたのだと思います。
穏やかに、人を見守りながら負荷を掛けるという優しいスパルタには、今となってはとても感謝しているのは言うまでもありません。
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