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MG(マネジメントゲーム)セミナー

MGコラム

MG for Students安城 開催報告

2024.08.13

7/27~28に安城市にてMG for Studentsを開催いたしました。

16人中10人が初めてのマネジメントゲームということで、去年の刈谷市の時と同じような構成となりました。あの時は4期の決算すら、全員が終えることができなかったため、今回はなんとしてでも5期のゲームまでやりきる!という目標を立てて臨みました。

学生の初心者ということで、特に引っかかるのがはっきりと文字を書く、用紙をしまう、机の上を整理する、といった基本的なことです。
そこで、今回工夫したのは「まず良い道具を使ってもらう」ということです。
字が薄い人には「これ使ってみて!」と0.9ミリのシャープペンを貸し出します。
電卓が小さい人にも同様。
定規はステンレスの薄っぺらい定規を持ってくる人がまあまあいるのですが、これが実に使いづらい。
紙の上に置くとペラペラなので爪で引っかけないと持ち上げることができません。
そういう人には100円ショップで買った竹製の定規を使ってもらいます。安物なのでちょっと反り返っていたりするのですが、それがまた持ちやすかったりします。
子供は道具のストレスで集中力が奪われていることに気が付かないんですね。
道具も環境ですから、環境を変えることで「やりにくさ」がかなり軽減されたと思います。

2日間のうち、初心者にとって最も大変なのが2期です。
生まれて初めてマネジメントゲームをやるのですから、大人でも大変です。
ここはとにかく時間を掛けることにしました。
とにかくやってみて貰わなければ仕方ないので。
練習ゲームを割愛する代わりに、2期の前半は20分掛けて行います。
リスクカードは声を出して読む。
記帳する時は待ってあげるが、意思決定は3秒以内。
入札に勝ったら札を見ながら記帳する。
実際にコールミスしながら入札を覚えてもらいました。

なんとしても初日のうちに3期のゲームまでは終わらせたいと思っていました。
そのためには2期の決算でダラダラするわけにはいきません。
資金繰表の個数合わせとミス発見器は、大人の場合は自分で直してもらう紙を使うのですが、今回は多少強引でもこちらで数値を指定して時間を掛けずにマトリックスへ進んでもらうようにしました。


2期に一番遅かったのは割とできる子でした。PQは323で全体の2位。
おそらくコールミスもせず、プライスの読みも上手かったのでしょう。
平均P23なので14個売ったことになります。初MGにしては上出来です。
その彼がなぜ2期の決算でドベになったか?
これには明確な理由がありました。
私も途中からそのことに気付いていたのですが、理由が理由だけに「教える」ことが憚られました。
その理由とは彼が本気になっていなかったからです。いわゆるココロの問題。
おそらく、これまでの人生ではなんとかなってしまっていたのでしょう。だから本気になる方法を知らないのです。目の色を変えてなりふり構わず目標に向けて全力を出す、ということを知らずにここまで来てしまったのかもしれません。そのことは質問に来る時の態度ですぐわかりました。なんというか「敬い」が無いのです。自分が全力でやってもどうにもできなかったことを教えてもらうことの尊さがわかっていない。そもそも全力でやっていない。
そのことは私が敢えて口に出すよりも、周囲の参加者たちがどんどん決算を終えていくことで彼には認識できたと思います。初MGの時の私とそっくりです。私も気が付いた時には焦ってましたから。
その後、彼はドベになることはありませんでしたので、きっと彼なりに何かを感じとってくれたのではないかと思います。

初日はなんとか3期のゲームまでやって、2日目は朝9時から会場を開けて決算から開始です。
3期のドベになった子も、よく似たタイプの男の子でした。
マトリクスの間違いを指摘すると、「(経験者の子を指さして)あの人に教えて貰った通りにやりました」と言い訳をするのです。
ある意味、世渡り上手なタイプです。この子も2期は300以上売っていました。他人の力をうまく借りてこの状況を抜け出そうとした跡が感じられました。教えて貰うこと自体は良いのですが、他責化してしまう所にココロの問題を感じます。
教えてあげた子とて、まだ期数50期もいかないのですから、そりゃ間違えることだってあります。その人の間違いに気付けなかったことを自分事にできないというのは姿勢の問題です。
「決算をやるのは自分なんだから、人のせいにするな」
彼もそう言われて自分が責任転嫁を行ってしまったことに気付いたようで、少し涙ぐんでいました。
それでも「トイレで顔洗ってからグラフを書きに行きなさい」と言うと、5分後にはすっかり元気になってましたが・・・。

講義は「ある駄菓子屋の話」の1ページと2ページだけをやり、経営計画の方に時間を割きました。
理入<行入。
計画を立てて、やってみて、ふりかえり(中間決算)、軌道修正する、というPDCAサイクルを体験することで、基本だけの講義でも十分に戦略思考が体得できると考えたからです。
4期を始められたのは昼食後でしたが、徐々に決算のスピードが上がり、5時過ぎには5期を開始することができました。

途中から私も鈴木さんも腰が痛くなってきたので「わからない人はこっちまで聞きに来て!」と座って待つようにやり方を変えました。それまでは教える側が席を立って受講者の席を回っていたのです。
やってみてこのやり方がとても良いことに気付きました。時には講師席の前にズラリと列ができたりするのですが。
・質問者が順番を待つようになる
・質問者が「自分から聞きに行く」という姿勢が明確になる
・待っていても誰も助けてくれないということが認識される
いわゆる「紙は自分で」問題です。
やるのは自分、そのために自分から聞きに行く。
これまでの人生では、待っていれば親や教師が気を使ってくれて世話を焼いてくれていたという子もいたかもしれません。
それが本来の主体性を尊重する場に変わってみると、実に会場の雰囲気が良くなりました。
片付けの時など、小柄な子が一生懸命MG盤を持ち上げてくれたりして、「危ないからそれは大人の人にやってもらって」と注意しなければならないほどでしたが、彼らのMG盤に対する感謝を感じた瞬間でもありました。

感想文に書かれたイラストにとても癒されました!

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